恋人

玄関の、ベルの音がして、慌てて玄関に走った。

今日は、妹も出かけている。日曜日とはいっても、両親は仕事だし。

家の中にいるのは、俺しか居ない。

どうせ、宅急便か、セールスのたぐいだろうと思っていたから。

「はい……」

ガチャリと音をたてて、玄関を開けて。

「あ……雪原……」

「よう……」

同級生の、雪原が立っていたときには、一瞬びっくりした。

 

 

妹の恋人なんて、興味がない。

といえば、嘘になる。

 

妹とは2つ違いで。

兄妹っいうひいき目をのぞいても、妹は美人だと思う。

 

どういう奴と付き合うんだろう。

どういう奴が、好みなんだろう。

それは、なんとなく興味があった。

 

でも、さすがに、俺の同級生と、付き合うことにしたと聞いたときにはびっくりした。

雪原は、確かに、格好良い。

勉強もスポーツも出来るし。

 

俺も、なんとなく気にはなっていた。

でも、話したことはなかった。

同じ教室に居ても、別々のグループで固まっている感じで。

 

妹と雪原、2人は、とてもお似合いだと思っている。

「あ……ええと……」

 

不意打ちだったから、一瞬言葉がつまる。

雪原は、身長が180cm以上もあるから。

見上げると、端正な顔がある。

「あゆみは、ちょっと出かけていて……」

「あぁ……」

雪原の私服なんて初めてみる。

私服でも、大人っぽくて格好良いんだ。

ぼんやりと、頭の片隅で考える。

「あゆみ、約束してたのかな……悪いな……」

今まで、雪原が家に来た事なんてなかった。

 

あゆみとデートの時も、外で待ち合わせて居るみたいで。

 

だから、今、雪原が目の前に居るのは、すごく違和感がある。

「いや……知ってる」

雪原が呟いて、チラリと視線を落とした。

自分が、ジャージ姿なのが、なんとなく恥ずかしい。

 

知ってるって……。

たしかに言ったよな。

何を知ってるっていうんだろう。

あゆみが今日は居ないこと?

それだったら、どうして、今、目の前に雪原が居るのだろう。

「ええと……」

頭の中が、一瞬混乱する。

「あゆみから、今日は渡瀬が家に1人だって聞いて」

「え…、あ…そうなのか?

頭が混乱したままで、よく分からない。

自分に、何か用があったのだろうか。

「とりあえず、入れてくれ」

「あ……うん……」

ズイ、と男が身体を押しつけてきた。

 

あわてて身体を引いて、ドアを大きく開いた。

雪原が、玄関の中に入ってくる。

 

「あー……、とりあえず、お茶でも飲むか?

靴をぬぐために、背をかがめている。

 

しみじみ、いい男だと思う。

あゆみもかわいいけれど。

お似合いの2人だろう。

「茶なんか、いいよ。それより…。渡瀬の部屋、どこだよ」

「あ……二階で…」

クラスでも、ほとんど話したことがないのに。

 

どうして…という疑問が頭の中に渦巻いているけれど。

「こっち……」

タンタンと音をたてて階段を上った。雪原が後に続いてくる。

 

今まで、友達とかを家に招いたことは。小学生の頃以来、ない。

だから、部屋は雑然としていて、散らかっている。

なんとなく、雪原に見られるのは恥ずかしいな…と思ったけれど。

 

雪原は、有無を言わせない感じで。尚紀の後に続いてくる。

「ええと……散らかっているけど…」

 

どうして、雪原を部屋に招いて居るんだろう。

ただ、雪原は身長も高くて、身体も大きいし。なんとなく威圧的な雰囲気がある。

 

だから、なんとなく逆らっては行けないような気がする。

 

「何か…用だったのかな?

雑誌や漫画が散らかっているのが、なんとなく恥ずかしい。

 

「あぁ。あゆみに今日は渡瀬が家に1人だって聞いて、な」

「え……。あぁ……そうだけど……」

どういった用件なんだろう。

まったく思いつかない。

「だったら、こんなチャンス、めったに無いと思って」

「え……?

雪原がもっていた鞄を床に置いた。

「ええと……」

何わ言ったらいいのか分からない。

頭が、混乱している。

 

ズイ、と雪原が、近づいてきた。

やっぱり、背が高いと、迫力があるなぁ……。

そんなことをぼんやりと考えていた。

 

「え……あ……」

突然、腹に激痛が走った。

「ひ……あ……」

本当に痛いときって、言葉が出ない物なんだ。

 

「あ……う……」

雪原に、腹を殴られたんだ。

なかなか、そう分からなかった。

 

だって、まさか、そんなことをされるとは思っていなかったから。

「なっ……あ……」

身体が膝から崩れ落ちる。

「あぁっ……いた……う……」

腹にめり込んだ拳が苦しくて。

その場にしゃがみ込んでしまった。

「な……なんで……」

 

今まで、友達との喧嘩でも、殴り合いなんてしたことが無い。

 

そういえば、雪原は空手をしているって……。あゆみが言っていた。

 

頭の片隅で、冷静に、ぼんやりとそんなことを考える。

「あ……う……」

しゃがみ込んで、丸くなっていた身体を、今度は横から蹴り上げられた。

「ひっ……あ……」

身体が一瞬浮いて、ゴンッと音をたてて。壁で頭を打つ。

「いた……な……」

頭が混乱していて、どうしたらいいのか分からない。

 

見上げた雪原は、全くの無表情だった。

 

「乱暴な事はしたくないけど。

渡瀬も大人しく言うことを聞くようなタイプには見えないから」

床にしゃがみ込んでいる尚紀の、足首が掴まれた。

そのまま引っ張られて、床の上を引きずられる。

「ひっ……」

抵抗したいけれど。今までの、殴られたショックで、身体が思うように動かない。

「悪いけど、縛らせて貰うよ」

雪原が、持っていた鞄から、ガムテープを取りだした。

「な……」

腕を掴まれる。

「離せっ……」

 

なんだか、やばそうだ。

頭の中で、「警戒」の2文字が点滅している。

でも、今までの暴行のせいで、身体が思うように動かない。

 

「ひっ……あ……」

両手首を掴まれて、後ろ手にまとめられた。

「なっ……あ……」

ベリベリと音をたてて。両手が、後ろ手にまとめられて、ガムテープでとめられている。

「なっ……何するんだよ!!

両手の自由がきかない、というのは、なんだか怖い。

いやな汗が、背中伝っていく。

 

「ぐちゃぐちゃうるさいな…」

「ひっ……」

倒れているからだの上に、雪原が馬乗りになってきた。

「渡瀬って、だまっていると、可愛いんだよな…。

 なんだか、か弱くて、繊細な感じで……」

「あ……」

俯せにされていた身体を、反転させられる。

「ゆ……雪原……」

「ほら……目もこんなに大きいし。

 やっぱり、あゆみとは違うな。似ているかと思っていたけれど……」

言っている意味が、よく分からない。

頭が混乱して、パニック状態になっている。

「な……なにするんだ……離せ…よ」

雪原が、ジャージのズボンを引っ張った。

「ひ……あ……」

ボクサーブリーフの、パンツ一枚になってしまう。

「な……」

ジャージの上衣も引っ張られて、頭から脱がされる。

しばられた手の所で、ジャージがまとめられている。

 

「ゆ……雪原……やめろよ……」

やばい。

まさか、裸にされるだなんて思っていなかった。

雪原の目的がよく分からなくて、怖い。

 

今、たしかなのは、パンツ一枚にさせられて、雪原に馬乗りになられて、両手を縛られている、ということ。

そう考えて。身体が、ブルッとふるえた。

「やっぱり、渡瀬の方がかわいいよな……。こうして見ると、全然違う」

男の指が、頬を撫でてくる。

「離せっ……なんなんだよ!!

指を振り払うように、顔を左右に動かした。

「うるさいな……」

雪原が、不満げに呟く。

「ひ……」

前髪を鷲づかみにされる。

「あっ……あぁ……」

そのまま、ガンガンと床に頭を打ち付けられた。

「いた……あ……ひ……」

フローリングに打ち付けられるのも、意外と痛い物なんだ…。

頭のどこかで冷静に考えているけれど。

 

痛みのせいで、思考がだんだんと麻痺していく。

 

「いたいっ……やめ……」

「もう、抵抗しないか?

 

「あ……う……」

髪の毛を掴んで、顔を引き上げられる。

「あ……うん……」

後頭部が、ジンジンと痛い。

それだけじゃなくて、殴られた腹からも。ジワリジワリと痛みが広がっていく。

「あ……」

パンツを掴んで、引き下ろされた。

すっかり縮こまっているペニスが露出される。

 

恥ずかしい。

今まで、人前でペニスをさらした事なんて無い。

 

「かわいいな……。渡瀬のおちんちんだ」

雪原が、指で撫でる。

ぞくっと背筋を悪寒が走った。

 

「あ……」

指で触れられる感触が、気持ち悪い。

「弄って欲しいか?

楽しそうに笑みを浮かべて、雪原が顔をのぞき込んでくる。

「いや……その……」

恐怖に、身体がすくんでしまう。

「「僕のおちんちんを弄ってください」っ言えよ」

ニヤリと笑う顔が怖い。

 

でも、そんな恥ずかしいこと、いえるわけがない。

それに、弄って欲しくない…。

 

「いや……あ……」

困惑していると、再び、前髪を鷲づかみにされた。

「言え、って言ってるだろ…」

「ひ……」

床に、3回。

頭を打ち付けられる。

「いた……あぁ……許してっ……」

身体が、ぶるぶると震える。

「さぁ、言えよ。「弄ってください」って……」

涙が、勝手にあふれてきて、止まらない。

 

「弄って……僕のおちんちんを…弄ってください……」

「そう……それでいいんだよ。

 だまって、俺の言うとおりにしていたら、もう、殴ったりしないからな…」

「ひ……」

雪原の指が、頬を撫でていく。

「あ……」

柔らかいペニスを、ぎゅっと握られた。

「ひ……あぁ……」

上下にしごかれるけれど、恐怖のせいで、なかなか快感が感じられない。

「しょうがないな……」

雪原が呟いて、鞄からチューブを取りだした。

絵の具より、一回り大きいくらいだ。

 

なんなんだろう…。

涙でぼやけた視界では、よくみることができない。

「あ……」

両足首が掴まれて、下半身をかかげられた。

 

ちょうど、子供がオムツを替えるような格好。

 

恥ずかしい。

ペニスも、おしりの穴も。すべて。

 

雪原にさらしている。

 

「ほら……。これで気持ちよくなるぜ」

「え……あ……」

 

チューブの先端が、お尻の穴に押し当てられた。

「なっ……」

「ほら……

 入っていくだろう…」

ブリブリと音をたてて、チューブの中のジェルが、後孔に入っていく。

 

気持ち悪い。

今まで、お尻の穴なんて、坐薬を入れるときくらいしか触れたことがない。

その後孔に、今、何かを入れられている。

「うぅっ……きもち……悪いっ……」

「ほら……全部入った…」

雪原が、押し当てていたチューブを放した。

「ひっ……」

「あー、中がジェルでいっぱいだな。

 ほら、音がする」

「いた……あ……」

後孔に、雪原の指が一本、侵入してくる。

「あぁっ……」

グチャグチャと濡れた音がしている。

 

自分の後孔が立てている音かと思うと、恥ずかしい。

聞きたくない。

 

「あ……え……」

不意に、後孔の奥が、ジュンッと疼いた。

「あ……あぁ……」

後孔の奥から、どうしようもないような。

気持ち悪い感覚が迫り上がってくる。

「ひ……な……なにっ……」

後孔の中に、無数の虫がいるような感じ。

 

「あ……ひ……なにか……なにか入ってる……」

「あぁ、効いてきたか。気持ち悪いだろ」

雪原が、ニヤニヤと笑いながら、尚紀の後孔から指を引き抜いた。

「う……あぁぁ……気持ち悪いっ……なにっ……」

 

後孔の中が、たまらなくかゆい。

アリが無数に這い回っているような。

ジンジンとした感覚が後孔から全身に回っていく。

指先まで、気持ち悪さでジンジンしている。

 

「虫がっ……蟻が……いる……」

「そんなの居ないぜ……ほら……」

「ひ……あ……」

尻たぶが、思い切り左右に開かれる。

「あ……でもっ……気持ち悪いっ……あぁ……」

「掻いてやろうか?

雪原から、耳元に囁いてくる。

「掻いてっ……あぁ……気持ち悪いようっ……」

尚紀の唇から、唾液が漏れだしている。

目は焦点を失って。

身体の奥の後孔の感覚に支配されているのが分かる。

 

「かわいいな……」

雪原が、指で頬を撫でてから、ゆっくりと後孔の中に指を入れた。

「あ……あ……」

入ってくる感触が。

どうしようもなく気持ちいい。

「あぁっ……」

指を動かされると、かゆかった部分が、一瞬だけおさまる。

「いいっ……あぁぁ……」

勝手にペニスが硬くなっていく。

 

雪原が、ピタリと動かしていた指を止めた。

「あ……あぁ……」

「どうして欲しい? ケツの穴。

「……うぅ……掻いてっ……かゆいっ……ようっ……」

体中がジンジンとしていて。

痒みで頭がおかしくなってしまいそう。

 

グルリと指が動かされた。

 

それだけで、かゆい部分が一瞬収まる。

 

「あ……もっと……掻いてっ……掻き回して……」

腰がガクガクと揺れてしまう。

もっと指で掻き回されたい。

 

そう思って、自然と腰が揺れてしまう。

 

「そう…かわいいな……」

「あぁ……気持ち……いいっ……」

かゆかった部分を指でなぞられると。

たまらなく気持ちがいい。

「あ……あぁ……もっと……」

もっと全体を掻き回して欲しい。

 

「もっと大きいので、掻き回して欲しいだろう」

「あ……うん……」

指を止めないで欲しい。

そう思うのに、雪原の指が、引き抜かれた。

 

「あぁ……かゆいっ……いじって……あぁ……」

視界がチカチカと点灯している。

 

「ほら、これを入れてやろうか…」

雪原がズボンの前を開けた。

すっかり屹立した、大人の男のペニスが見える。

 

赤黒くて、先端からは液がにじみ出ているようで、光っている。

「あ……」

あんな大きいので掻き回されたら。

お尻の穴が壊れてしまいそうだ。

 

でも、今は、どうしようもなくかゆい。

なんとか、おさめて欲しい。

「う……うん……」

尚紀は、唇を舐めて、雪原の性器を改めて、みた。

 

大きい。

本当に、あんなのが、お尻にはいるんだろうか。

 

「だったら、「おちんちんを、僕のお尻に入れてください」って言ってみろよ。

 ほら」

「あ……」

雪原の指が、尚紀の唇をなぞっていく。

「あ……」

頭の中が、快感で混乱している。

「おちんちん……僕のお尻にっ……入れてっ……あ……」

後孔が、かゆすぎて、ジュンッと窄まる。

 

掻き回してくれる何かを求めて、口をパクパクさせているのが分かる。

 

「じゃあ、ご希望通り。

 入れてやるよ」

「ひっ……あぁ……」

後孔に、熱くてぬめった物が押し当てられる。

「あ……いた……」

身体が、限界まで開かれていく。

股の間で、メリメリと裂けてしまうんじゃないだろうか…と思う。

 

「あぁっ……くるっ……熱いっ……」

 

でも、ペニスが入ってくると、じわじわと奥からの痒みがマシになっていく。

「あぁぁっ……かゆいっ……もっと……もっと奥まで……」

後ろ手に縛られているせいで、男の身体にしがみつけないのがもどかしい。

 

必死で腰を動かした。

 

「あぁ……奥まで入った…」

「あ……ひ……いい……」

痒みが、一瞬収まる。

「うぅ……かゆいっ……お尻が……」

じわりじわりと、かゆさが戻ってくる。

「かいてっ……あぁ……」

たまらない。

頭が痒みでいっぱいになっていく。

 

「あぁ、じゃあ動かしてやるよ……」

「ひ……あぁ……」

腰を掴まれて、ペニスを限界まで引き抜かれた。

「あぁっ……いやぁ……」

離れていくペニスを引き留めようと、中の粘膜がうごめいている。

「ひ……あぁ……」

再び、腰を掴んで奥まで突き上げられる。

「あ……気持ち……いい……奥まで……きてる……」

痒みが、一瞬にして散っていく。

でも、また、じっとしていると、じわじわした痒みが広がっていく。

「う……動いてっ……あぁ……かゆい……かゆいよう……」

「あぁ。いやらしいな…渡瀬」

ニヤリと笑った男の口角だけが、目に入ってくる。

 

今は、痒みと快感に頭が支配されていて、よく分からない。

 

「あぁ……いいっ……ひ……」

再び奥まで突き上げられて。

一瞬、頭の中で、何かが爆ぜた。

 

考えが、一瞬、まっ白になる。

「あーあ……イッちまったか……」

「あ……え……」

訳が分からない。

でも、心地よい開放感が背筋を迫り上がってくる。

「な……」

「ほら、自分の出した精液…」

腹の上に、白濁とした精液がたまっている。

 

信じられない。

ペニスに触れられていないのに、イってしまうだなんて。

「あ……そんな……」

雪原の指で精液をすくって、唇に塗りつけられた。

「う……」

そのまま、指が口の中まで侵入してくる。

「触られないでもいっちまうほど、気持ちいいのか?

「あ……う……」

口の中の指が苦しくて、何も言えない。

「ちが……う」

否定しようと思っても。

恥ずかしい。

雪原の目の前で、精液を放出してしまうだなんて。

それも、触れていないのに…。

「あぁっ……う……」

でも、再び、後孔の奥が、ジワリとかゆくなってきた。

「う……かゆいっ……あ……」

勝手に腰が動いていく。

 

「あぁ、すげぇな、渡瀬。

 こんな淫乱な身体だとは、な……」

雪原が笑って、腰を抱えなおした。

「ひ……あぁ……」

腰を掴まれたまま。

乱暴に、ペニスが後孔を掻き回していく。

「うぅ……いい……あぁ……きもちいい……」

奥から、再びじんわりとした快感がひろがっていく。

さっきイッたばかりで、敏感になっているペニスが痛い。

雪原の腹と、擦れるたびに、ヒリヒリする。

 

でも、今は、それさえも、なんだか気持ちいい。

 

もっと、奥まで掻き回して欲しい。

「あぁ……いい……気持ちいい……」

「かわいいな、渡瀬。

 「中に出して」って言えよ。出して欲しいだろう」

「ひ……あぁ……」

太腿を掴んで、ペニスが奥まで入ってくる。

ペニスを前後に動かされると。

中の粘膜がうごめいて、ペニスを締めつけているのが分かる。

 

「あ……出してっ……中にっ……」

下腹部を見ると、また、自分の性器が硬くなっている。

恥ずかしい。

 

立て続けに、こんなにも性器を硬くして居るだなんて。

 

でも、隠すことも出来ない。

「あぁ……う……」

我慢したくても、後孔の奥を突かれると。身体がブルブルと震えて。

どうしようもない。

 

「あ……よし……中に出してやるよっ……」

「ひ……あぁ……」

最奥まで、ペニスが突き上げられた。

「うぅ……あ……熱いッ……」

熱い感触が、奥に広がっていく。

 

ジュンッと内膜が、ペニスをうけとめて、九州している。

下腹部が。

燃えているみたいな熱い。

「あ……ひ……」

その感触に、尚紀のペニスからも、ほとんど透明の粘液が、すこしだけ。

放出された。

「あ……あぁ……」

「なんだよ、また、イッちまったのか?

 どうしようもないな……」

雪原がおかしそうに笑っている。

「ちが……う……」

こんなのは、自分じゃない。

おかしい。

 

今まで、自慰だって、滅多にしていなかったのに。

 

「あ……う……」

「ほら、奥がまだかゆいだろう」

「あ……」

さっきまで雪原が入っていた、後孔に、指が這わされる。

「いや……う……」

たしかに。

だいぶとマシになったけれど、まだ、微かにかゆい。

指を入れられると、たまらなく気持ちがいい。

「あぁっ……気持ちいいっ……」

言葉が、勝手に唇から漏れていく。

「もっと……あぁ……」

自分の身体じゃないみたいだ。

指の動きにあわせて、必死で腰を動かしてしまう。

「あぁ……奥がっ……うぅ……」

「かわいいよ、渡瀬……。

 俺も……」

雪原の舌が、顔を舐める。

「あ……あぁ……」

涙と唾液まみれの顔を見られるのは恥ずかしい。

必死で隠そうとするけれど。

両手を縛られているせいで、どうしようも出来ない。

「う……」

「もう、逃げる力もないだろう……」

雪原が囁いて、尚紀の後ろ手に縛っていたガムテープをはがした。

「あ……あぁ……」

たしかに、両腕にも、力が入らない。

快感が指先まで浸透して居るみたいで、自分の身体じゃないみたいだ。

 

「ほら、俺の。しごいてくれよ」

「え……」

手をとって、雪原のペニスに手を導かれた。

「あ……」

さっきまで、中にはいっていたペニス。

すこしだけ硬くなっている。

「これ……」

言われたとおりに、指で掴んでみた。

「じぶんのするときみたいに、な。

 渡瀬も、自分でしたりするんだろう」

耳元に囁く声。

自分のをするとき…。

多分、自分は高校生にしては、淡泊な方だと思う。

自慰も、いままであまりしたことがない。

したいとも、あまり思わないし。

 

「あ……」

おずおずと、手を上下に動かした。

「もっときつく、握れよ……」

「う……あ……」

言われても、人の性器っていうのは、なんだか奇妙な感じで。

うまく、さわれているのかどうか分からない。

「これで、中を、掻き回して欲しいだろう」

「ひっ……あ……」

後孔に入っていた指が、ぐるりとの襞を舐めるようにこすり上げていく。

「あぁっ……かゆ……」

触れられると、再び、奥からかゆさがジワジワと広がっていく。

「かゆ……あ……変っ……」

「コレで、中を掻き回して、突いて欲しいだろう…」

「あ……」

性器を握っている尚紀の手に。雪原の指が重ねられる。

もどかしい。

早く、これで、中を突いて欲しい。

 

頭の中に、さっきまでの快感が思い出される。

「あ……う……ん……」

指に誘導されるように。ペニスに絡めている指を、激しく上下させた。

どんどんと手のひらの中で、雪原のペニスが大きく、硬くなっていく。

「あ……すご……」

「もう、入れられるな…」

ニヤリと口角をあげた雪原と、目が合う。

「あ……」

後孔から、さっきまで入っていた指が離れていく。

「う……」

名残惜しそうに、後孔がジュンッと濡れた音をたてる。

「あ……あ……はいるっ……入ってくる……」

「ほら……先っぽが入った…」

「う……」

苦しいような気がするけれど。それ以上に、後孔が満たされていく感覚が気持ちいい。

「いい……あ……」

グイと腰を引き寄せられた。

「あぁっ……」

奥まで、再び突かれる。

「いい……いいよぅ……」

勝手に言葉が漏れて、雪原にしがみついてしまう。

中がかゆくてたまらない。

ペニスを動かして、滅茶苦茶に突いて欲しい。

思い切り、襞をグチャグチャに掻き回して欲しい。

「あぁ……奥まで……来てるっ……」

雪原のシャツを握りしめた。

「ひ……あぁ……」

身体を揺さぶられると、どんどんと頭の中が快感に支配されていく。

何も、考えることが出来ない。

 

「あ……あ……イイっ……」

ただ、目の前の身体にすがるしかない。

「くっ……う……」

「……あ……」

不意に、後孔からペニスが引き抜かれた。

「う……」

代わりに、指が侵入してくる。

「あぁっ……」

4本も指を入れられて、身体が大きく震えた。

「あ……う……」

快感が弾けて。

「う……うぅぅ……」

ペニスがブルッと震える。

「あ……」

さっき出したばかりだから、精液はほとんどでない。

でも、ペニスが大きく揺れて、絶頂を迎えたのが分かる。

「あ……う……」

頭が白く弾けた瞬間。

顔に熱い粘液がかけられた。

「ひぃっ……あ……」

生臭くいし、熱い。

 

「あぁ……いいよ……渡瀬……」

「う……いや……」

顔にかけられた精液が気持ち悪い。

「あぁ……う……」

「気持ちよかっただろう。

ほら、舐めてみろよ」

「う……ぐぅ……」

喉奥にまで、精液を滴らせた指が、入ってくる。

「あ……くるしい……」

髪の毛にまで、精液が流れていっている。

 

雪原はペニスをズボンの中にしまって、跨いでいた尚紀から離れた。

 

そうしていると、雪原だけが冷静なようで、全裸で粘液にまみれている自分が恥ずかしい。

 

「あ……」

「あぁ、薬、洗ってやるよ」

「ひっ……」

雪原が、尚紀の腕を掴んだ。

「風呂場、どこだよ…」

「いいっ……もう……」

これ以上、何かされたりしたら、耐えられない。

 

でも、身体の奥。

後孔が、再びジンジンとかゆくなってくる。

 

「洗うだけだから、な…。

 そうじゃないと、かゆいままだろう。

 それとも、また、ペニスで掻き回して欲しいのか?

 

ニヤリと意地悪く笑っている。

「あ……わかっ……た……」

言うなりにならないと、また殴られるかも知れない。

もしくは、また、犯されるかも知れない……。

 

「こっち……」

尚紀は、おそるおそる立ち上がった。

 

チラリと見上げると時計がある。

 

まだまだ。

雪原は帰りそうにない。

 

尚紀も、息をのんで、浴室の方へと歩いていった。

2011 09 20 UP

なんか、兄弟ネタとか、義理の父親ネタとか好きです。
今回は、何回も主人公の名前を忘れちゃって、何度も確認して……。今度から、書いているキャラの名前は、ポストイットに書いて、パソコンの横にでも貼り付けておこうかなぁと思います。

エロ度が低くて、すみません。
たまには、こういう「ちょっとエロ度がひくい恋愛物なんかもいいなぁ…」とかって思って書いてみたのですが…。

エロ度が低いと低いで、難しいですね。

読んでくださってありがとうございます。
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