恋人2

目の前に立っている男に、一瞬、身体がビクついた。

 

「ねぇ、お兄ちゃん。今日は、雪原君に泊まって貰ってもいいでしょう。

 パパもママも出張なんだし」

妹の声に、現実に引き戻れる。

 

自宅のリビングで、まさか、この男を再び見ることになるとは、思っても居なかった。

この前にされたことが、頭の中に、走馬燈のようによみがえってくる。

「あ。パパとママには、もちろん内緒よ」

リビングのソファに。2人は座っている。

雪原の方をみると、チラリとだけこちらに視線を流して、かるく会釈した。

 

まるで、この前の事など、何も無かったみたいに。

 

なんだか、心の中がざわつく。

自分ばかりが、先日の事を気にして居るみたいだ。

 

両手を縛られて、雪原にさんざん犯されて。

 

あの後、浴室でも、「薬を洗い流すから」と後孔に指を入れて、滅茶苦茶に掻き回された。

 

泣いても謝っても、許してくれなかった。

 

翌日は、涙のせいで、目が腫れて。

しばらくは後孔にも違和感がのこっていたのに。

 

「こんにちは」

「いいでしょ、お兄ちゃん」

妹が尚紀の顔をのぞき込んで、お願い、と両手を合わせている。

 

まぁ、妹が居たら…。

みょうな事はしないだろう。

「しょうがないな……」

暑いわけじゃないのに。雪原を見ていると、いやな汗が流れていく。

「わっ……ありがと、お兄ちゃん!!

妹が嬉しそうに雪原の方を見る。

雪原も、あゆみにほほえみ返して。

 

こうしてみていると、普通のカップルに見える。

この前の事など、何も無かったように。

 

でも、雪原が泊まることを許したのを、結局、後悔することとなった。

 

あゆみの部屋と尚紀の部屋は、隣り合っている。

もちろん、防音になどなっていないから。

 

夜、11時を過ぎたあたりから、隣の、あゆみと雪原の声が聞こえだしてきた。

 

最初は、ボソボソと小声だったのが。

だんだんと声が大きくなっていって。

 

明らかに、性行為をしているんだろうという、音が聞こえはじめる。

 

卑猥な雰囲気が、妹の部屋と隣り合っている壁一枚を隔てて、伝わってくる。

 

雪原は、このまえ、尚紀にしたように、あゆみと性交渉をしているのだろうか。

 

想像したくない。

そんなことを考えたくないのに。

頭の片隅に、こびりついたようになってはがれない。

 

「っつ………」

声から逃れるように、部屋を出て、リビングに行った。

 

こっちの方が、まだマシだ。

衣擦れの音や、かすかなあえぎ声を聞かなくてもすむ。

 

テレビをつけて、なるべく雪原と妹の事を意識しないようにした。

 

でも、深夜番組は、どれもくだらない番組ばかりだ。

 

それでも、我慢して、面白くもないコントや漫才を見続けた。

 

時計を見ると、もう深夜の3時を過ぎている。

さすがに、もう、雪原とあゆみも。

寝ているだろう。

 

尚紀も、眠たい。

明日も平日で、普通に学校があるんだ。

 

早く寝ておかないと、朝、きちんと起きられる気がしない。

 

「はぁ……」

テレビの電源を切って、立ち上がった。

「あ……」

同時に、リビングのドアが開く。

「よう……」

雪原、だ。

一瞬、身体がこわばった。

上半身はTシャツを着て。

下半身は、学校の制服ズボンをはいている。

 

「なんだよ、テレビみてたのか」

「あ……うん……」

雪原は、勝手知ったる、という感じで、カウンターキッチンの方に行き、グラスを取りだして、水を飲んでいる。

「あーあ、せっかくアンタが聞いてるかと思って、張り切ったのに」

「え……」

握りしめているテレビのリモコンに、力が入る。

「それとも、我慢できなくなって、こっちに逃げたのか?

雪原が近づいてくる。

あ、危険だ……、と頭の中の、危険信号が点滅する。

 

でも、緊張してしまって、動くことが出来ない。

 

「興奮しただろ、俺とあゆみの、やってる音聞いて」

男が、すぐ傍まで近づいてくる。

逃げなくては……と思うけれど。脚が固まってしまっている。

「でも、アンタの方が、具合いいぜ。

 あゆみよりも、な」

男の言っている意味がよく分からない。

でも、侮辱されたようで、腹がたつ。

「ひ……」

腕を掴んで、ソファの上に引きずり倒された。

「なっ……」

身体の上に、男が乗ってくる。

 

「褒めてやってるんだよ。アンタの方がいい、って」

男がおかしそうに笑った。

何がおかしいのか分からない。

「ほら、そうやって、戸惑っている所なんか、な。小動物虐めて居るみたいで、楽しいんだよな」

「は……はなせ……」

ようやく、声を出すことが出来た。

でも、身体の上に馬乗りになられていて、逃げることが出来ない。

「あーあ。気分直しに、アンタに舐めて貰おうかな」

前髪を掴んで、引っ張られた。

「ひっ……」

男がソファに座って、尚紀は、床の上に引きずり下ろされる。

「ほら、舐めたいだろう」

男が、ズボンの前をくつろげて、性器を取りだした。

ちょうど、脚の間に挟まれるように、床にすわっている。

だから、目線の高さに、ちょうど、男の股間がある。

「な……なんで……」

慌てて、男を見上げた。

「あぁ、そうだ……」

雪原が、ズボンのポケットから、iPhoneを取りだした。

「見てみろよ」

小さな画面を、目の前に突きつけられる。

 

最初はくらくて、よく分からない。

でも、よく見てみると。濡れた音と、女性の揺れている顔が映っている。

「あ……」

あゆみ、だ。

あゆみが、ハメ撮りされている映像だ。

すっかり興奮しているようで、普段のあゆみからは想像できないような表情をしている。

 

「っつ……」

しかも、雪原に言われるままに、卑猥な言葉を言って。

「これ……」

「アンタのかわいい妹の、ハメ撮り動画なんて、Youtubeにのせて欲しくないだろう」

いやな汗が、背中を流れる。

「まぁ、渡瀬が俺の言うことを聞きたくないって言うんだったら、しょうがないよな。

 動画サイトで、公開してみようかな。

 ここまではっきり撮れていると、けっこう重宝されるんじゃねーの?

言葉に、顔から血の気が引いていく。

こんな動画を、インターネットで流されたりしたら。

あゆみが、どんな恥ずかしい目にあうか。

かわいい妹の、こんな姿。絶対にネットに流されるわけにはいかない。

「っ……そんなこと……」

「渡瀬が俺の言うことをきいてくれれば、俺だって、非人間じゃない。

 俺のこの携帯の中だけで、とどめておいてやるよ」

「う……」

 

もう、どう足掻いたって、雪原の言うことを聞くしかない。

怒りと、恐怖で、身体が震えてくる。

 

こんな男にひっかかったあゆみにも、腹がたつ。でも、どうしようもない。

「ほら、舐めろよ」

「う……」

目の前の、グニャリと柔らかいペニスに、舌を這わせた。

ツン、とゴムと精液のニオイがする。

さっき、あゆみとしていたから。その名残だろう。

「ほら、もっと奥までくわえろよ。そんなんじゃ、たたないぜ」

「ぐっ……あ……」

髪の毛を鷲づかみにされて、一気に喉奥まで挿入された。

「うぅっ……ぐ……」

髪の毛を両手で掴まれて、強引に唇を注挿させられる。

じわりじわりと、口の中で、ペニスが硬くなっていく。

 

苦しい。

息もつくことができない。

 

ただ、鷲づかみにされている髪の毛と、むちゃくちゃに突かれる喉奥が痛い。

吐き気が胃からこみ上げてきそうだ。

 

「ぐっ……うぅ……」

「そうそう、舌を動かせよ」

口の中で、ペニスが硬く、屹立しているのが分かる。

 

「あ……う……」

前髪を掴まれて、顔を引きはがされた。

 

雪原のペニスは、すっかり屹立して、赤黒くなっている。

尚紀の唾液に濡れて、テラテラと光っている。

 

「アンタも気持ちよくしてやるよ」

「え……あ……」

パジャマの襟首を掴まれた。

ソファの上に、身体を放り投げられた。

「う……」

苦しい。

やばい……。なんとか、逃げ出したい。

恐怖に、身体がガクガクと震えはじめている。

 

「ひっ……」

雪原が、尚紀のパジャマを掴んで、思い切り左右に引っ張った。

ボタンがはじけ飛んで、白い胸があらわになってしまう。

「ジャマだな……」

「あ……」

ズボンとパンツも掴まれて、一気に引きずり下ろされた。

そのまま、脚から引き抜かれてしまう。

「や……やめ……」

引きさえれた上衣も腕から引き抜かれて。

 

完全に、全裸になってしまった。

怖い。

 

この前の事が思い出されて、身体がガクガクと震えはじめる。

「や……やめろよ……」

必死で、ソファの上をずり上がるようにして。

男から逃げようと身体を動かした。

「そんなこといわずに、愉しもうぜ。

 アンタも、かわいい妹の事が大切だろう」

さっき見せられた動画が、頭に浮かぶ。

 

たしかに。あんなものを公開されてしまったら…。きっと、あゆみの傷になる。

そんな可哀想な事は出来ない。

 

「だまって、俺の言うとおりにしていらいいんだから……」

 

「う……」

 

雪原は、パッと見た感じでは、すごく温厚そうに見えるのに…。

「ほら、こうやって、脚を掴んで、ケツの穴がよく見えるようにしろよ」

膝裏を掴まれて、身体を二つ折りにするような姿勢にされた。

「う……」

「自分の手で、押さえとけよ」

まるで、オムツを替えるような格好だ。

両手を導かれて、膝裏を掴んだ。

 

「そうそう。いい格好だな…」

「う……」

雪原の手が離れていった。

恥ずかしい。

肛門もペニスも。すべてを蛍光灯の下にさらしている。

 

しかも、自分の手で、膝裏を掴んで。

 

「あぁ、肛門がヒクヒク震えているな。

 ちんちんも小さくなっているし。弄って欲しいか?

ニヤニヤと笑っている顔が、怖い。

「う……」

本当は、こんな事したくないのに……。

 

あゆみのために……。

 

涙がでで来そうな程、情けない。

「だったら、「僕のお尻の穴を弄ってください」って言ってみろよ」

「え……」

 

言われた言葉の意味が。一瞬、理解できない。

「あ……いや……」

 

「残念だけど、渡瀬に拒否権はないんだよな……。

 だって、あゆみが大切だろう」

 

男の指が、前髪をすくってかき上げた。

赤くなっている顔も。全部見られている。

恥ずかしすぎて、身体の震えが止まらない。

「さぁ、言ってみろよ。言ったら、弄ってやるぜ」

「う……

 僕の……お尻の穴を……弄ってくださいっ……」

頭がおかしくなってしまいそうだ。

早く、時間が過ぎればいい。

こんな、恥辱と、後悔にまみれた時間。

 

「あぁ、じゃあ、ご希望通りにいじってやろうか…。

 何がいいかな……」

突然、雪原が身体を引いて離れた。

立ち上がって、キッチンの方に向かっている。

 

「あぁ、これなんかいいかな……」

冷蔵庫を開けて、中から何かを取りだした。

 

「あ……」

ワインの瓶を片手に、持っている。

 

当然、尚紀は、飲んだことがない。

そんなものを、どうしようって言うのか……。

「今まで、ワイン、飲んだことあるか?

男が戻ってきて、オムツを替えるようなポーズのままの尚紀の顔を、のぞき込んでくる。

「な……ないよ……」

だって、未成年だから…。

親が飲むために、買っている物だ。

「じゃあ、今日が、初めて飲むんだな…」

ニヤニヤと笑いながら、ワインの栓を開いている。

ペットボトルタイプのものだから、ジュースみたいに簡単に開けることが出来る。

 

「ほら、飲ませてやるよ」

「えっ……あ……」

さらけ出されている後孔の窄まりに、ワインの口が押し当てられた。

「いたっ……いたいっ……」

視界の中。

ワインのボトルの先端が、後孔の窄まりに強引に侵入してくる。

頭の先まで、鋭い痛みが走る。

「ひっ……あ……」

「ほら、入った」

雪原が嬉しそうに笑って、先端が購入されているワインの容器を傾けた。

「あ……う……ひっ……」

ドクドクと、後孔の中に、ワインが入っていく。

 

最初は、ただ、濡れたような感覚だったけれど。

 

「あ……熱いっ……」

じわじわと、たまらない熱さが、後孔から広がっていく。

「ひっ………あ……」

「あぁ、ちゃんと脚を支えておけよ。ほら」

手から力が抜けて、膝裏を支えている手が、一瞬離れた。

 

すぐに、雪原に、元通りに手を添えられる。

「あつ……なんでっ……熱いっ……」

後孔が燃えているみたいだ。

視界の中の、ワインの容器の中の量が、どんどんと減っていっている。

「あぁっ……」

下腹部が、痛くて、熱い。

 

たまらない。

しかも、中でグルグルと音を立てている。

 

「ほら、もう、半分くらい入ったかな……」

「ひっ……あ……」

男が、後孔からワインの容器を引き抜いた。

「あ……」

力を入れていないと、中からワインをあふれ出してしまいそうだ。

苦しい。

 

それに、たまらなく熱い。

「あぁ……熱いっ……苦しいっ……」

腸を迫り上がって、じわりじわりと身体の中にながれて行っている感触が。

たまらなく気持ち悪い。

「う……う……」

それに、後孔に力を入れていないといけないのが。

「たっぷり飲んだな。まぁ、ケツで、だけど。

 どんな感じだよ?

「ひっ……あ……弄らないでっ……」

雪原の指が、後孔を押し広げて、中に侵入してくる。

「あぁっ……出るっ……でちゃう」

グルリと内膜を指で刺激されると。

 

中からワインがあふれ出してしまいそうな気がする。

 

お尻の穴からワインを漏らして、こんな格好で。

想像しただけで、恥ずかしい。

 

「栓、してほしいか?

ニヤリと笑った雪原の顔が。涙でにじんだ視界に映った。

「う……うん……もれちゃう……」

「「チンチンをケツの穴に突っ込んで、栓をしてください」って言ってみろよ」

男がおかしそうに笑っている。

 

言葉の意味を考えたら、頭がクラクラとするほど恥ずかしいけれど。

でも、今は、とにかく、この現状を、何とかして欲しい。

「あぁ……チンチンを……僕のケツの穴に……突っ込んで…栓をして……ください……」

 

恥ずかしさと、中の感触で、頭がグルグルまわっている。

 

なんだか、考えがはっきりしない。

 

腸から吸収されて行っているワインのせいかも知れない。

「ひっ……あぁ……いた……」

後孔に、性器が押し当てられた。

「いたっ……あぁ……」

ジワリジワリと後孔を押し広げて、性器が入ってくる。

 

熱くて、たまらない。

頭の先端まで、燃えているみたいだ。

 

「あつっ……あつい……」

「アンタの中、気持ちいいぜ」

男が笑み混じりに、耳元に囁いてくる。

言葉の意味を、理解したくない。

「あ……う……」

痛くて、熱くてたまらない。

「気持ちいいだろ……」

「熱い……」

「ほら、「ちんちんで、お尻の穴をこすってください」って、言ってみろよ」

「あぁ……う……」

これ以上。後孔をこすられたりしたら。頭がおかしくなってしまいそうだ。

 

でも、男の言うことには、絶対に従わないと…。

「あぁ……ちんちんで……こすって……。僕の…お尻の穴……の中…。

 う……掻き回して……」

後孔の奥が、ジュンッと疼く。

ワインのせいで、後孔が熱を持ったみたいに、ドクドクと痙攣している。

「じゃあ、ご希望通り。

 動いてやるよ」

「うぅっ……あぁ……」

雪原が、膝裏を掴んでいる尚紀の手の上に。手のひらを重ねた。

「ひっ……あぁ……」

ゆっくりと。後孔をこすりあげながら、ペニスが出ていく。

「あぁ……」

中のワインがグルグルと渦巻いている。

空虚になった部分が、もどかしい。

早く、奥まで突き上げて、満たして欲しい。

「あ……突いてっ……いれて……」

膝裏を掴んでいる手に、力が入ってしまう。自然と腰が揺れる。

「ほら、奥まではいるだろ」

「ひっ……」

腰を掴んで、一気に引き寄せられた。

「あぁぁぁ……」

奥までペニスが入ってくる。

満たされた感覚に身体がガクガクと痙攣している。

「気持ち……いい……あぁ」

ワインのせいだろうか。頭がクラクラして、何も考えられない。

ただ、身体の快感だけを追ってしまう。

「あぁ……いい……」

「アンタの中、熱いよ…気持ちいいぜ」

腰をがっちりと押さえつけられて。

「あぁ……いい……」

激しく、ペニスを注挿された。

こすり上げられるたびに、中の粘膜がペニスにからまりつく。

奥を突かれる感覚がたまらない。

後孔の襞が、雪原のペニスにまとわりついて、空気に触れる感触も。

きもちよくてしょうがない。

「アンタも気持ちいいだろう」

「あっ……」

雪原の手が、尚紀のペニスを掴んだ。

「あぁっ……」

乱暴に、上下にこすられる。

先端が痛いくらい。

なのに、その痛みが頭に入ってくると、快感にすり替わってしまう。

「いた……あぁ……」

「ほら、もう、こんなに硬くなってる」

「あ……いや……」

視界に、硬く屹立して、先端から液をにじませているペニスが見える。

はずかしい。

「ひっ……あ……はい…る…」

ペニスをこすられながら、乱暴に後孔をペニスで突かれた。

「あ……ひぃ……」

後孔の粘膜の、あちこちが突かれる。そのたびに、頭の中が、白く点滅して。

 

いろいろな考えや、羞恥心が弾けて、なくなっていく。

 

「あぁ……ちんちんが……気持ちいい……もっと……突いてっ……」

膝裏を掴んでいる手に、力が入る。

「いいだろ。中に出してやるよ…」

「あぁ……う……出してっ……あぁ……」

グイグイと中を掻き回されて。

腰を掴まれて。硬いペニスが、最奥まで入ってきた。

「あ……」

同時に、雪原の身体が、ブルッと震える。

「ひっ……あ……」

中に、熱い粘液が放出される。

「あつ……あぁ……」

中が、満たされていく。

「あ……気持ち……いい……」

ワインのせいだろうか。中の熱い感触が、たまらなく気持ちいい。

腸壁に、どんどんと吸収されていっているみたいだ。

 

「う……」

雪原が、身体を引いて、ズルリと後孔からペニスを引き出した。

「あぁ……」

同時に、中から精液とワインがグチュリと音をたてて出てくる。

「あーあ、ほら、漏らすなよ…せっかく入れてやったんだから」

雪原の指が、後孔の窄まりを塞ぐように入ってくる。

「あ……」

その指の感触にも、身体が震える。

「ほら、ペニスもビンビンだな……

 こんなに硬くなって」

「あ……」

雪原の指が、ペニスに触れてくる。それだけで、快感に、さらにペニスが硬くなっていく。

「アンタもイキたいだろう。

 ぼくのおちんちんを、擦ってください、って、きちんと言えよ」

「あ……僕のおちんちん……こすってください……あぁ……イクっ……」

「あーあ…ワインで完全に酔っぱらってるよな。

 弄ってやるから。

 ほら、俺のちんちんも舐めろよ。

 ワインと、アンタのケツの穴の粘液で、ベトベトだ」

雪原が前髪をかき上げて、尚紀の顔の横にペニスを突き出してきた。

尚紀の身体の横に、雪原が膝立ちで床に座っている。

「あぁ……う……」

手を伸ばして、ペニスもいじられた。

気持ちいい。

股間から、たまらない快感が広がっていく。

「あ……へんな…味っ……」

雪原のペニスは、なんだか、酸っぱいような、独特の「味」がする。

「あぁ……もっと……こすって……」

ペニスを擦られると、勝手に腰が揺れてしまう。

止めたいのに。恥ずかしいのに。

思い通りに出来ない。

「う……おっきく……なってく……」

舌でペニスを舐めていると、どんどんと硬く、大きくなっていく。

自分が、そうしているんだ…と思うと、なんだか、身体の芯が熱くなる。

もっと、硬く屹立させたい。

「うぐっ……あぁ……」

「アンタもヘンタイだよな。こんなことされて、チンチンおっきくして」

雪原がケラケラと笑って、尚紀のペニスの尿道口を指でいじった。

「あぁ……いた……」

小指が、尿道口に入ってくる。

たまらなく痛いのに。

「ひ……あ……」

その刺激に、頭の中が白く弾けた。

 

すっかり大きくなっていたペニスから、ドクドクッと精液が出てくる。

「あぁ……出ちゃう……」

止められない。

雪原の手を、ベトベトにぬらしていく。

「うっ……ひ……」

「きたねーな……」

精液で汚れた手が、顔に擦りつけられた。

「ひ……あぁ……くさい……」

「自分で出した精液だぜ。

 恥ずかしいよな。こんな風に、強引にされて、イクなんて。

 気持ち悪い。ヘンタイだよな」

「あ……」

雪原が、ケラケラと笑っている。

言葉に、ゾクゾクと背筋が震える。

「うぐっ……」

雪原の、すっかり屹立した性器を、喉奥まで口に含んだ。

「ひっ……」

前髪をつかんで、口腔から、ペニスを引き抜かれる。

「あ……」

同時に、顔に精液がピチャリと放出された。

目にも入って、目がしみる。鼻にも入ったみたいで、変な感じだ。

「あ……あつ……」

必死で瞬きを繰り返した。視界が、ジワリジワリと戻ってくる。

「っつ……アンタみたいなヘンタイ見てると、興奮してくるよ」

「ち……ちが……」

否定したくても、顔中が精液まみれで気持ち悪くて。

 

どうすることも出来ない。

 

「あーあ、いいザマだな」

男が笑って、iPhoneを取りだした。

「記念に…撮って置いてやるよ。精液まみれのアンタ」

おかしそうに笑っているわけが分からない。

とりあえず、膝裏を掴んでいる手は、放してもいいのだろうか。

 

自分の身体が、自分でどうなっているのか分からないのは、ひどく不安だ…。

「あ……」

瞬きをして、再度、男を見上げた。

 

相変わらず、ニヤニヤと笑っている。

「あぁ、綺麗に撮れた。

 アンタの方が、あゆみよりも面白いよ」

言葉の意味が、よく理解できない。

「いい記念写真だな…。

 ほら、見てみるか」

目の前に、iPhoneが突きつけられる。

中の画面には、精液にまみれた自分の顔が映っている。

 

こんな顔をしているのか。

白い粘液に顔を覆われて。

興奮して、頬を赤くしている。

目も充血して。毛細血管が赤く滲んでいる。

 

恥ずかしい。

自分じゃないみたいだ。

「う……」

「ほら、いいだろう…。もっともっと。

 いい写真、撮っていこうな」

尚紀の耳元に、男が囁いてくる。

 

「あ……う……」

否定したいけれど。

 

頭の中がぼんやりとしてくる。

ワインのせいかも知れない。

 

否定したい。

そう思うのに。身体に力が入らない。

「あ……」

そのまま、尚紀は意識を手放した。

2011 09 26 UP
またも、ラブラブモードな小説です。
物足りない!!という人には、本当にごめんなさい!!ちょっと、普段とは気分を変えて、ラブラブモードでいってみたかったんですよね……。
でも、もちろん、スカとか無理矢理も好きなので、また、そういうのは、そういうので。じっくり書きたいです。
続き物は、書きやすいです。キャラとか設定が出来上がって居るんで。
でも、ラブラブモードにはちょっと飽きたので、これの続編はないかなぁ……と思います。

読んでくださって、ありがとうございました。
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