SCHOOL STEP |
肩を何度も叩かれて目が覚めた。 太陽の光が眩しい。 生徒達とは年齢が違うんだから、こんな朝っぱらから、全校集会に張り切って出られる程そうそう元気でいられる訳がない。 「早瀬先生、しっかりして下さいよ。後で教頭に怒られますよ」 「すみません……」 目を何度擦っても、視界がぼやけてしまう。 早瀬 裕は溜め息をついて、腕を組み直した。 大学を卒業して、教師としてこの高校に赴任してきてもう5年になる。それでも、教師の中ではまだまだ新米。 こんな夏の暑い日でもスーツを着て来ないグチグチと言われるし、面倒な事は大抵押し付けられる。 今年から受け持ったクラスだって、大半が問題児の学級だ。半ば押し付けられたようなものだ。 「はぁ……」 「何、溜め息ついてるんですか? まだ月曜日ですよ」 同期で国語教師の中村がクスクスと笑っている。 「そうですね…。休みまで、まだまだですね」 「今日から、また一週間ですよ」 ゲンナリとしてしまう。 自分勝手な生徒達と顔を突き合わせなければならないのか、と考えると。 「あぁ…」 やっと校長が朝礼台から降りて来た。 あと少しで集会も終わりだ。早く教室に入りたい。 「早瀬先生、あれ、本田と須藤じゃないですか?」 「え?」 中村に肩を叩かれて、自分の受け持ちのクラスの列に目をやると、ちょうど問題児の二人が列から抜け出ている所だ。 着崩したブレザーに茶色い髪の毛、高校生に見えないガタイの良さで遠目にも自分のクラスの生徒だと分かってしまう。 「ハァ…またですか…」 「頑張って下さい」 肩を叩かれて、渋々と列を離れて校舎裏の方にまわっていった二人を追うために校庭出て校舎の方に行った。 もともと、列が教師陣とは逆側の列だったうえに、走って追い掛けた訳ではないから、すぐに隠れてしまった二人の姿がなかなか見えない。 それでも、朝礼を勝手に抜け出して、空き教室で煙草でも吸われたら、担任である自分が責められてしまう。 「はぁ……」 溜め息を吐きながら、ノロノロと校舎裏を回った。 「本田〜須藤〜。戻りなさいー」 全然心がこもらない、自分の声だけが木霊している。 朝っぱらから、だるい。 もともと問題児の二人だ。このまま放っておきたい気分になってくる。 「あーあ」 裏門の近くの特別教室棟の裏まで来て、早瀬は大きく伸びをした。朝からこんな方まで歩かされて、しんどいったらない。 「早瀬ちゃん、何?」 「え?」 突然すぐ隣の窓が開いて、一瞬身体がびくっと震えた。 須藤がくわえ煙草で髪の毛をかき上げながら、窓からこっちを見下ろしている。 「はぁ……お前等なぁ、こんな所で何してるんだよ…」 もう、呆れて怒る気にもなれない。 「何って、集会がだるいから抜けてきたんじゃん。早瀬ちゃんも?」 「んな訳あるかよ。お前等探しに来たんだろ。 すぐに戻りなさい」 「やだよ。朝っぱらからだりぃ」 「高校生が、何言ってんだよ」 窓を見上げて、須藤を睨み付けた。もともと須藤の方が背が高いのに、こんな風に窓越しとなると、いつもよりも見上げなくてはいけない。 立場が逆転してしまったような錯覚に陥る。 「あーあ、どうせもうすぐ集会終わるぜ。早瀬ちゃんも遊んでいこうよ」 「馬鹿言うな。ほら、一限目は化学だろ。急げよ」 時計を覗き込むと同時に、チャイムが響いた。 とりあえず、この生徒二人を教室まで連れていったら、準備室で休もう。今日は一、二限目は空きになっている。 「ほら、急げよ」 手をヒラヒラとさせて、教室の中の生徒達に窓越しに合図した。 それでも、須藤はくわえ煙草のまま、窓枠に肘を突いている。 「なぁなぁ、早瀬ちゃん。どうせだから、俺等と一緒にさぼろうよ」 「いい加減にしろよ。早く出て来い」 須藤の吐き出した煙が目に沁みて、一瞬顔を逸らした。 同時に、思いきりスーツの腕が引っ張られる。 「っつ……須藤っ!!」 「遊ぼって、なぁ」 思いきり手を引かれて、身体が壁にぶつかった。それでも、須藤は腕を握りしめたまま。 おふざけにしたって、教師にするような事じゃない。 「おい、怒るぞ」 睨み付けると、須藤が高校生らしい笑顔でニコニコと笑った。 「早瀬ちゃんってさぁ、やっぱりかわいいよな。前から思ってたけど、女みたいな顔してる」 腕が痛い。思いきり握られているせいか、ジンジンとしてくる。 「おい、放せっ」 「いいじゃん、遊ぼうよ」 クスクスと笑う声が聞こえると同時に、腕に激痛が走った。 腕だけを掴まれて、窓枠を擦りながら身体が一気に引き上げられる。頭から落ちるようなグラグラとする感覚と、腕だけを強く引かれたせいで肩が馬鹿になったように痛い。 「っつ……」 何がなんだか分からないうちに、上半身から床に落ちていた。 「いっつ………」 身体が痛い。 腕だけで、窓枠を引っ張り上げられたりしたら下手すれば腕の関節が外れてしまう。 「いっつ……」 早瀬は床にうずくまって必死で自分の腕を摩った。スーツの前も、窓枠にすれたせいで皺皺になって、ドロがついている。サンで弁慶を打ったせいか、足までジンジンと痛い。 「お前っ、何すんだよっ」 すぐ傍で笑っている須藤を見上げて睨み付けた。 「すっげー、無理かと思ったけど早瀬ちゃんって見掛けより軽いんだな」 クスクスと須藤と本田が笑いあっている。 そんな姿を見ると、もう、怒るのも馬鹿らしくなってしまう。 とりあえず、早く保健室に行って湿布でももらいたい。 「はぁ……もういいから、早く教室に帰りなさい」 溜め息をついて、手で須藤と本田を払う仕種をした。 それでも、二人は全く動かない。 「おい……」 「なぁ、そんなに軽かったんなら早瀬ちゃんが本当に男か疑問じゃないか?」 本田が笑いながら窓の傍に座り込んでいる早瀬のほうに近付いて来た。 苛めっ子が苛められっこを見るような視線が近付いて来る。なんとなく嫌な雰囲気に、あわてて早瀬は目を逸らした。 「何、言ってるんだ。とにかく、もう授業だろ」 「俺は興味あるなぁ。ねぇ、先生。せっかくだから、疑問解消させて下さいよ」 本田の手が、まだ痛い肩を掴んだ。 生徒が若い教師を「先生」と呼ぶ時はロクな事がない。何かを頼まれる時と、悪い事をした時、企んでいる時。 この状態では、明らかに最後のパターンだ。 薄暗い教室が気持悪い。掴まれた肩も痛い。 「離せよ……」 手をはらって、窓枠に掴まって立ち上がった。早く教室を出たい。生徒を教室まで送って、保健室に行けばいい。 それだけだ。 心の中でくり返して、足を踏み出した。 「いたっ……」 同時に、足に激痛が走って、身体が前のめりに崩れる。 「先生、待って下さいよ。どうせ、もう授業は遅刻ですよ」 「っつ……お前っ……」 必死で、長身の生徒を睨み付けた。さっき、窓枠で打った部分をスニーカーのつま先で蹴られた。ジンジンとした痛みが走って、足を動かすのが辛い。 「本気で怒るぞ」 しゃがみ込んで、痛む箇所を抑えながら本田を見上げた。 それでも、生徒達はひるむ所か、楽しそうにニヤニヤと笑っている。 生徒なのに、気味が悪い。追い詰められているような気になって来る。 「いいじゃん、早瀬ちゃんも、遊ぼうぜ」 須藤がしゃがみ込んで、笑いながら髪を撫でた。 薄暗い教室で、自分よりも体格のいい生徒が二人…。教師というだけで、自分のほうが優位のような気分でいたけど、本当はそうじゃないかも知れない。 高校生ともいえば、半分は大人なんだから…。 考えて、背筋が寒くなって、目の前の二人が怖くなってくる。 「何っ……早く教室に行きなさい…」 須藤の手を叩いて、なんとか出口のほうを指差した。 「先生、俺の事、怖がってない? 汗かいてるね」 クスクスと、二人の笑う声が耳に響く。 「俺さ、早瀬ちゃんが本当に男かどうかずっと気になってたんだよ。 だって、こんなに可愛いしな」 「何、言って……」 「じゃあ、確かめればいいじゃん。目の前に居るんだから」 身体をじわじわと後退させると、壁にぶつかってしまった。 生徒達の前から、早く逃げた方がいい。頭の中で警鐘がなっている。校内暴力や、イジメ、色々な単語が頭の中を舞って行く。 「ヒッ……」 本田が近付いて来て、さっき打ち付けた肩を掴んだ。 「何っ……離せよっ…」 「すごい汗だね」 本田の顔が一瞬で消えて、視界に床だけがうつった。肩や腕が痛い。 「なっ……」 俯けに押さえられている。 床に這いつくばって、両手をばんざいのようにあげた形で押さえられている。 「痛いッ…離せっ……」 身体中から冷や汗が吹き出た。 本田の手が、両手首を頭上で床に押さえ付けている。 「すっ……須藤っ……」 俯せになった足の間に、須藤の身体が割り込んで来て手がベルトに触れた。 嫌な予感で、頭の中が一杯になっていく。 どれだけ足をじたばたさせても、手の拘束も緩まない。身体か床の上をのたうち回るだけだ。 「ひっ……やめろっ……」 ベルトが外されて、一気にズボンと下着が引き降ろされた。 涼気が下肢を撫で上げていく。 恥ずかしくてたまらない。生徒二人に押さえ付けられて、衣服をはがされている。 教師がイジメの対象にされているんだ……。 「うっ……」 みっともなさと恥ずかしさで、泣きそうになってしまう。 「あーあ、本当に男だったんだな。残念」 「やっ……やめろっ……」 クスクスと笑う声が聞こえて、下半身が撫で回された。妙な感覚に、身体が熱くなって行く。 気持が悪い。 「でも、まぁ、いいか…。先生、かわいいし」 須藤の笑い声と同時に、触れた事もないような箇所に指が触れた。 「ひっ……」 「静かに。大きい声を出して恥ずかしいのは早瀬ちゃんだろ」 耳元に声が響く。確かに、こんな姿を同僚にみられたりしたら…。考えるだけで恐ろしい。 「やめろ……」 頭を左右に振って、背筋を縮こめた。それでも、須藤の指がからかうみたいに追って来る。 「おい、本田。お前のリップ貸せよ」 「買って返せよ」 頭上で二人の声が聞こえる。手ががっちりと押さえ付けられている上に、俯せになっているから、全く動けないせいで、だんだんと恐怖心が高まって行く。 「何考えてんだよ…離せ」 必死で身体をじたばたと動かした。足に触れていく空気が気持悪い。押さえ付けられて見れないから、余計に不安になってしまう。 「大丈夫。安心しろって」 「ヒ……っつ…」 須藤の大きな手が髪の毛に触れると同時に、下から身体が押し広げられるような異物感が突き上げて来た。 足の間に身体を挟み込まれて、リップを塗りたくった指で、アナルに指をつき入れられている。胃が追り上がって来るような異物感と、どうしようもない痛みに下肢が支配されている。 「ひっ……痛いっ……」 必死で身体をよじって、背を縮めた。それでも、指がどんどんと追って来る。 身体が奥まで押し広げられていく。 「離せっ……須藤っ……」 声を出すのも辛い。下肢が痛くて、重たい。生徒に、こんな事をされているのが信じられない。女性教師ならまだしも、自分は男なのに…。 同じ男に。しかも、ずつと年上の自分がこんな目にあうなんて…。 「あぁっ……痛いっ……」 中でグルグルと指が蠢いた。 襞が引き攣れてしまう。ジンジンとした痛みが走って、気持がわるい。 指が動くたびに、内膜が引きずられるみたいにビクビクと震えている。普段は排出するだけの場所なのに、異物の進入のせいで痙攣して、泣きわめくようにざわついている。 「すごい、どんどんと赤くなっていくよ」 「すっ……須藤っ……」 声が耳のすぐ傍で響く。頭の中に浮かんで来てしまう。 「最初はピンク色だったのに、どんどんと赤くなっていく。ヒクヒク震えている」 「やめっ……」 必死で首を振った。耳をふさぎたくても、両手が使えない。 「かわいいね」 笑い声と共に、指が一気に引き抜かれた。異物がさっても、まだ何かが入っているみたいだ。ジュクジュクとした感じで、気持が悪い。 なんとかその感覚から逃れたくて、何度も爪で床をこすった。それでも、全く気がまぎれない。 「早瀬ちゃん…」 須藤の声が耳元で響くと同時に、後孔に圧迫感が増した。 指で、思いきり押し広げられている。 「うっ……や……」 身体をずりあげると、さっきまでの比ではないほど圧迫感が増して、下から突き上げて来た。 熱い。後孔も、襞も燃え尽きてしまいそうな程に熱い。 アナルから身体がもえてしまいそうだ。 「ヒ……あぁっ……」 「苦しい? 身体が震えてる」 どんどんと奥まで勝手に入って来る。身体がギシギシと悲鳴を上げていて、何も話せない。喉が詰まったみたいで声が出ない。 「おい、須藤。マジでつらそうだぜ。ほら、涎ダラダラ」 「うっ……イタイっ……」 視界の隅で、本田の手が手首から離れた。でも、爪が無意味に床を引っ掻くだけでどうしようもない。苦しい…。 息もできなくなってしまいそうだ。 「先生、そんなに痛い?」 「ヒッ!!」 動かれると、ズルズルと内臓まで出ていくみたいだ。中が熱くて、身体の中がぐちゃぐちゃに掻き回されている。 身体が揺すられる度に、襞が燃えるみたいに痛い…。 「あぁっ……はなっ…せ…」 「すごい、ギチギチに広がってる。苦しそうだね。中もすごく熱いよ」 笑っている。気持悪い。 「あぁ……」 「ほら、擦ると襞がまくれ上がって出てくるよ。赤いのが絡まりついてる」 頭の中に勝手に映像が浮かんで来る。生徒に押さえ付けられて、後孔を犯されて下半身を晒している姿が…。 「あーあ、先生、萎えてるじゃん。ちゃんとしてやれよ、須藤」 笑い声とともに、性器に指が触れて来た。 「うっ……」 本田の手が動いてゆるゆると擦られていく。どうにかなりそうな程の圧迫感と共に、じわじわと快感がせり上がって来る。 身体が、バラバラに崩されていくみたいだ。 内側と外側からの刺激で、壊れてしまう。 「ヒッ……あぁ……」 「ほら、勃ってるじゃん」 笑われている。下半身を見て、クスクスとわらっている声が聞こえる。 「嫌だ……変だ……」 快感と痛みが交代に襲って来る。背筋が痙攣して止まらない。 「ヒッ……あぁ……」 不意に、身体の奥に熱い飛沫が打ち付けられた。 奥がむず痒い。熱くて本当に燃えてしまいそうだ。 「あぁ……や……」 ズルリと湿った音をたてて、体内から異物が引き抜かれた。 内臓まで、ごっそりと抜き取られたような気がする。中に残っている熱い感覚が気持悪い。 「う……」 吐きそうになって、慌てて口を抑えた。 下肢がジンジンと痺れていて、感覚が殆どない。まだ、何かが入って、中を掻き回しているような気がする。 「じゃあ、次は俺かな…」 「ヒッ……」 また、襞が押し広げられて、本田が入って来る。苦しい。 抵抗する体力もない。ただ、押さえ付けられて揺すられるだけ。 身体全部が、性器で一杯になったような錯覚が起きる。 「あぁ……苦しい……」 「すごい汗。苦しそう」 不意に、須藤の手が悪戯のようにシャツ越しに胸に触れた。布に擦れている突起を摘んで、爪先で干練り上げる。 「あぁ!! やっ……」 一気に背筋を快感が駆け抜けて、ペニスが震えた。ヤバいと思う間もなく、腹の上に白濁とした液体が飛び散ってしまう。 「あぁ……ヒ……」 「先生、乳首触っただけでイッちゃった? かわいいね」 笑われている。 恥ずかしさで、頭がどうにかなってしまいそう…。 「ヒ……」 続けざまに、腸壁にも精液が打ち付けられて、本田が出ていった。 下半身が、妙にけだるい感じと脱力感に支配されている。 動かしたくても、上手く力が入らない。 「先生、アナル突っ込まれて、乳首弄られてイクなんて、才能あるんじゃないの?」 「ちがっ……」 須藤がクスクスと笑っている。なんとか、必死で腕を動かして身体をずり上げた。 「あーあ、ほら、精液でベトベトになってる」 「ヒ……」 指が、悪戯に後孔を掻き回して来る。その度に、敏感になった内膜が勝手に震えてしまう。 身体の痙攣がおさまらない。 「やめっ……」 「ほら、また物欲しそうに震えてるよ。何かあげようか?」 笑い声が聞こえて、須藤の手が上着のポケットのペンに触れた。 「何っ……やめ……」 視界から消えると同時に、冷たい感覚が後孔に触れた。ひんやりとした金属が、身体の中の熱を下げるように触れて来る。 「ひ……」 気持悪い。 柔らかい襞が、硬いものを包んでいっている。 どんどんと体内に入って来る。 「嫌だっ……やめっ……」 「だめだよ。もう全部入ったもん」 「やっ……」 身体をよじってなんとか手から逃れた。 それでも、身体をうごかす度に、ランダムに中が擦れてしまう。少しでも動くと、内壁が、抉るように擦られる。 「やっ……須藤っ……取って」 必死で須藤を見上げた。それでも、ニヤニヤと笑う顔は変わらない。 「残念だけど、次は体育なんだ。あれは出ないと単位がヤバイからね。なぁ」 「そうだな」 本田と目を合わせて笑っている。 でも、こんなまま放っていかれては…。こんなものが中に入ったまま…。 「嫌なら自分で取れば? 自分のペンなんだし。 でも、どうしても無理なら昼休みにまたここにおいでよ、ね。早瀬ちゃん」 クスクスと笑いながら、須藤の手が早瀬の足にズボンを履かせていく。 自分で取るなんて、想像しただけでも怖い。 襞を指でかきわけて、中の入っているペンを掴んで引きずり出す。赤い粘膜が襞にまとわりついて震えているのが、直接指に響いてくるなんて…。 「でもっ……」 生徒にそんな事をされるのも耐えられない…。 「嫌だ……なんで、こんな……」 早瀬のベルトを締めている、須藤の手に爪を立てた。理由が分からない。 そんなに憎まれる覚えもない。 「別に、カワイイからだよ。それだけ。なぁ」 「そうだな」 本田も笑っている。 「ヒッ……」 両肩を支えられて、身体が持ち上げられた。 中の異物がゴリゴリと動く。襞が絡み付く音がしてきそうだ。中が掻き回されて後孔から精液が溢れて来ている。気持悪い。 「じゃあ、先生、また昼休みにね」 クスクスと笑いながら、須藤と本田の手が離れていった。 顔をあげる事が出来ない。少しでも動くと、中が抉られて怖い。 視界の隅に、ドアから二人が出ていくのが写った。 どうして、こんな事をされたのか、全く分からない。生徒を怒らないといけないんだろうけれど、とりあえずは異物が気持悪くてしょうがない。 壁に身体をもたれさせて、息を吐いた。 身体が、傷付いている。急激な刺激で、まだ背筋がビクビクと震える。 それ以上に、心も傷付いている。 生徒が分からない。 そのまま、壁にもたれてガラス越しにぼんやりと空を見上げた。 |
2001 5 20 UP |