・DOLL・


 なんだって、買ってきた人形にこんな目にあわされなきゃならないんだ・・。
 あまりの理不尽さに涙が滲んでくる。
 逃げ出そうとジタバタしても、青年にがつちりと押さえ込まれていて、叶わな
い。
「ひっ!!」
 不意に、青年の指が下肢の間に触れた。
 指を、なんの準備も していなかった場所に突き立てられて、乾いた痛みが走
った。
「いたっ・・・!!」
「なんだよ、慣れてんじゃねぇの?」
 言葉に、ビクッとなってしまう。
 大学時代に性癖を自覚してからは、男性としか付き合ったことはない。
 その場合は大抵、自分が受け身を取らされる。
 でも、最初の頃にくらべれば、慣れたかも知れないけど、言う程慣れてはない
のだ。
「チッ」
 青年は軽く舌打ちすると、引き抜いた指をおざなりに舐めた。
「ひっ!!」 
 今度は、少し湿った指が、ぬめりわ手伝って、スルスルと内部に入ってくる。
 人さし指を根元まで入れて、ぐいぐいと内壁を乱暴に擦り上げられる。
 指の刺激に、自然と腰がゆらめく。
 痛みを伴っているけれど、それさえも刺激になってしまいそうだ。
「なんだよ。やっぱり、なれてんじゃんか」
「ひっ!!」 
 青年が、指を突き立てたままで、、乳首に噛み付いてきた。
 甘い刺激が背筋に走る。
 両方からの刺激に、欲望が持ち上がってくる。
「やめ・・ろっ・・」
 内部の指が二本に増えて、縦横無尽にうごきまわりはじめた。
 同時に、乳首も痛い程に噛み付かれる。
 噛みちぎられるんじゃないかと思う程歯と歯ではさんで引っ張られて、自然と
背がしなってしまう。
「ひあっ・・っつ・・」
 内部の指がうごめかされる度に、じゅくじゅくと音が聞こえる。
 刺激のせいで、熱を持ったようになっているのがわかる。
「ぎゅうぎゅうにしめつけてくるぜ」
 ニヤニヤと笑う顔が見える。
 内部からの刺激で、前もすっかり欲望が昂り切っている。
 今にも暴発してしまいそうだ。
「あっ・・・うっ・・」
 ガクガクと自分の意思に関係なく、腰が揺れて、知らず知らずに、奴の服に擦
り付けてしまう。
 両方への刺激で、頭の中がドロドロニ溶けてしまったかのようだ。
 クスクスと、さもおかしそうに青年が笑って、内部で蠢いていた指が引き抜か
れた。
「うっ・・・・」
 いきなの消えてしまった刺激に、もの惜しげに腰が揺れた。
 青年を見ると、飄々と、あぐらで壁にもたれてすわっていた。
「なにっ・・・・」
 いきなり、中途半端でほったらかされた体が苦しい。刺激を求めるみたいに自
然と肌が粟立ってしまう。
「ホラ、中途半端に放ったらかされて苦しいだろ。
 こっち来いよ」
 青年が手をヒラヒラとして、呼び寄せた。
 その指が、濡れて光っているのを見ると、さっきまでの行為が連想させられて
秘所がヒクついてしまう。
 さらなる刺激を求めて、自然と這うようにして青年のそばに近付いてしまった。
 縛られている右手首と右足首のせいで、ズルズルと畳の上を這うしかない。
「そうそう、イイ子だよ。
 それじゃあ、コレ、舐めてもらおうかな」
 ぐしゃりと俺の頭を撫でると、青年は自分の性器をズボンから取り出した。
 目の前に突き付けられた目の前に突き付けられた大きさに、背筋がすくみ上が
る。躊躇していると、強引に顎をつかんで、口に押し込まれた。
「ぐっ・・・」
 息苦しさにむせそうになる。
「ホラ、どうせ始めてじゃないんだろ。
 しっかりしないと、続きねしてやんねぇぜ」
 指が、掠めるように乳首を引っ掛けていく。刺激が背筋に電流を流されたかの
ように競り上がってくる。
 とにかく、満足させなければ・・・・。
 その思想にとりつかれたかのように、必死で口の中の欲望に舌を使った。
 青年の欲望が口の中でどんどんと昂って、大きくなっていく。
 その感覚に、自分の体の熱もどんどんと上がっていっているのがわかる。
「っん・・・」
 青年の雄から溢れ出た蜜をすするように舌を動かしてしまう。
 ドクドクと脈打つソレは、いまにもイキそうだ。
 喉の奥を擦り上げられる度に、頭の中が真っ白になって、より必死にソレに舌
を這わせた。
「うまそうにしゃぶるな、アンタ」
 ぐしゃりと髪の毛をかきまわされる。
 言葉に、カッと体が熱くなった。
「でも、できたら、他の場所で楽しんでもらった方がいいかな」
 前髪を掴まれて、強引にズルリと口腔からそれが引き抜かれ垂れた。
「っん・・」
 突然、銜えていた物が抜かれたせいで、口の中が物さびしく感じてしまう。
「やらしい顔・・・。もっとくわえたかった?」
 青年の言葉に、あわててかぶりを振った。
 それでも、さっきまで口の中にはいっていたモノから目が逸らせない。
 クックッと青年は笑うと、乳首にむしゃぶりついてきた。
「ひっ!!」
 痛い程の刺激に、ズクンッと前が持ち上がる。
 歯でかまれると、それでけで極めてしまいそうだ。
「ホラ、そこに這えよ」
 グイッと肩を押されて、畳の上に中途半端な形で寝っころがった。
 右手首と右足首のせいで、完全に横たわることができない。
「ホラ、どこに欲しい?」
 青年が酷薄なニヤリと笑う。
 背筋にゾクリと電流が這い上がった。
 さっきまで口の中に入っていた欲望が思い出させられる。
「あっ・・・」
 後ろがヒクヒクとヒクついているのがわかる。
 青年の目に促されて、恐る恐る完全に体を下につける体制をとった。
 そうすると、右手首と右足首が縛られているせいで、後孔が曝け出されてしま
う。
 自分の体制を思い描くと、更に身体が熱くなってしまう。
 ドクリドクリと、後ろが脈打っているのがわかる。
「すっげえ格好だな・・・。
 ホラ、どこに入れてほしいのか、よく見せてくれよ」
 青年は揶揄するように、俺の左手を取った。
「っひ・・・あっ・・」
 自分で、押し広げるように左側の尻頬を掴んで広げた。
 完全に、全てが青年の目の前にさらされる。
「すげぇな、ひくひくしてるぜ。
 そんなに突っ込んでほしい?」
「あっ・・言うなっ・・」
 笑い声まじりの青年の声に、羞恥心が駆け上がっていく。
 焦らすように、青年の指が何度も粘膜を撫で上げては、いたずらに、指先だけ
をふくませる。
「はやくっ・っ・」
 腰を揺らしてせがんでしまう。
 このまま、焦らし続けられたらどうにかなってしまいそうだ。
「そんな、焦るなよ」
 青年はクスクスと笑って、指を一本差し入れた。
「っひ・・!!」
 それに沿うようにして、ズッズッと青年の熱が侵入してくる。
 あまりの容積に、体中の筋肉がバカになったみたいに言うことを聞かない。
 
 

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