初恋の定則 その1 |
本当にかわいいなぁ……。 夏樹は、まじまじと、自分の前に座っている少女の顔を見つめた。 飲んでいるジュースの、味がしない。 初めて、彼女の部屋に来たのだ。 緊張するな、という方が無理だ。 夏樹は、グイと袖で乱暴に汗をぬぐった。 初めてできた彼女だった。 高校生になって、そろそろ彼女ぐらい欲しいなぁ…と思うようになって。 いつも、朝の電車で同じ女の子。沿線にある、公立の学校の生徒みたいだ。 毎日、違うワンピースを着て、鞄を持ち、夏樹よりも、二駅、手前の駅で降りる。 夏樹は、私立の男子校だから。毎日、制服を着ている。 私服っていうのに、なんとなく憧れもあるけれど。 それに、共学っていうのは、うらやましい。 毎日毎日、男ばかりの学校生活に、そろそろ辟易しはじめていた。 夏までには、彼女を作りたい。 彼女は、毎朝電車が一緒だから。 なんとなく気になっていた。 それで、思いきって、中間テストの最終日の朝に。 電車の中で、告白してみたのだ。 いつも、見つめていただけの彼女。 傍に寄って、「ずっと気になっていたんだ…。よかったら、付き合ってください」 と思いきって、囁いた。 彼女は、最初は、すごくびっくりしたみたいに、大きな瞳で、夏樹を見上げてきたけれど。 恥ずかしそうに顔を赤くして。 逃げるように、いつもの駅で下車していった。 だから、「駄目なのかなぁ」とおもっていた。 もうすでに、彼氏が居るとか。もしくは、夏樹なんて好みじゃない、とか…。 夏樹は、同級生の中でも、けっこう細身なほうだ。 推薦入学で入ってきている、柔道部とか野球部・ラグビー部の生徒に比べると、一回りくらい、細いと思う。 がっちり、たくましい系が好きだったら。 きっと、自分なんか、無理だろうな…と思う。 身長だけは、平均の175cmあるけれど。 だから、翌日の朝の電車で。 彼女が近づいてきて、「私でよかったら……」と言われたときは、一瞬、何がどうなっているのか、分からなかった。 彼女の「由季」という名前とメアドが書かれた。 かわいいメモを手渡されても、なんだか、現実感がなくて。 学校に行って、自分の席に座って、初めて、「俺にも、ついに彼女が出来たんだ…」と実感が湧いてきた。 それからは、毎朝、電車の中で会うたびに、少しずつ、話をするようになった。 短い時間だけれども。 恥ずかしそうに照れている彼女は、とてもかわいらしい。 自分に、こんなにもカワイイ彼女が出来るだなんて、思っても居なかった。 先週の日曜日には、2人で、ディズニーランドに行った。 今日は。今週の日曜日は。 だから、初めて、彼女の部屋に招かれたのだった。 「なんか……緊張するね……」 部屋の中は、思っていたよりも、シンプル。 ぬいぐるみが、2・3個あることをのぞけば、自分の部屋とあまり変わらない。 外観から、いかにも、「女の子の部屋」っていう部屋をイメージしていたから。 なんとなく意外な気がした。 ベッドも、夏樹と同じような、簡単なパイプベッドだ。 「うん……。 2人きりって、初めてだもんね」 絨毯をひかれた床の上。 由季が隣にちょこん、と座っている。 あと1p。近づこうかな…。 髪の毛に、触れてみてもいいだろうか…。 どうしようもなく、気持ちが高揚している。 ドキドキという心音が、由季に聞こえていないか。心配だ。 「あ……と…。音楽でも聴く?」 「え…」 不意に、由季が、夏樹の隣に、置かれていたリモコンに。 手を伸ばしてきた。 「あ……」 ぷん、とシャンプーの香りみたいな臭いが鼻をつく。 いかにも女の子という感じで。 細い肩がかわいらしい。 自分の胸の中に、すっぽりと収まってしまいそうだ。 「きゃっ……」 「あっ……」 思わず、手をのばして、彼女の身体を抱き寄せてしまった。 「ごっ……ごめんっ……」 でも、彼女があまりにもかわいいから…。 考えるよりも、先に。身体が動いてしまった。 「………」 慌てて手を離した。 元通り。 ベッドを背もたれにして、2人。隣り合って座る。 でも、なんともいえず、気まずい雰囲気が部屋の中に漂っている。 「ほ……ほんとに…ごめん…」 「………」 謝れば謝るほどに。気まずくなるような気がする。 「つ…つい。由季ちゃんがカワイイから…」 「……そんな風に言われると…。 なんだか、私のせいみたい…」 「あ…ごめん。そんなつもりじゃなくて…」 気まずい。 汗が、額ににじみ出てくる。 彼女の機嫌を損なってしまったのではないだろうか。 なんとか、この気まずい雰囲気を、どうにかしたい。 「なんだか、さっきの夏樹くん。怖かった……」 由季が、ボソリと呟いて、俯いた。 「ご…ごめん。由季ちゃんをびっくりさせるようなことは…。 もう、しないよ…」 「でも、怖いわ…」 チラと、大きな瞳が見上げてくる。 「本当だよ…。ぜっ……絶対に手を出さないよ。 なんだったら、この両手をしばってもいいよ…」 どうして、そんなことを言ってしまったのか分からない。 でも、なんとか、由季の不信をぬぐい去りたくて。 なんとかしたい、その一心だった。 初めて出来た彼女。 どう付き合ったらいいのかも分からない。 頭の中がパニックになっていた。 「本当?」 「え……」 だから、最初、彼女が小首をかしげて見上げてきたときは、何を聞いているのか、分からなかった。 「両手を、縛ってもいいって。本当?」 「え…あ…うん……」 「じゃあ…怖いから…。しばってもいい?」 頭の中が、空回りしていて、彼女の言っている意味がよく分からない。 「だったら…」 彼女が立ち上がって、机の引き出しの中から、ビニールの紐を取りだした。 「さっきみたいに、怖いこと。夏樹くんがしないように…ベッドとくくっちゃってもいい?」 細い指が、手首に触れてくる。 「も……もちろん…」 背中を、冷や汗がながれていく。 頭の中がぐるぐるとパニック状態に陥っている。 「じゃあ……」 由季が、ビニールの紐で、夏樹の両手首をまとめて、しばった。 「あ……」 その縛られた両手首を、ベッドの脚のパイプ部分とつながれてしまう。 「……っ……」 身体が、変によじれてしまって、座りづらい。 「よかった…。これで、怖くないわ」 でも、由季が、にっこりと夏樹の顔をのぞき込んで、微笑んだから。 一瞬、夏樹も、ホッと息を吐いた。 「でも、夏樹くん、座りづらそうね…」 「い…いや……いいよ…」 由季が、コレでいいって言うんだったら。 「もっと楽な姿勢にした方がいいわよね。 横になった方がいいんじゃない?」 「えっ……」 不意に、足首が掴まれて、グイっと引っ張られた。 身体が、バランスを失って、床に倒れ込んでしまう。 「なっ……」 頭の上で、両手首をベッドの脚に縛られて。 床の上に仰向けで寝るような姿勢にされた。 横になる、っていうのは、無防備になるようで、非道く落ち着かない。 しかも、仰向けで、両手首を頭の上で縛り上げられていると。 心臓が、パクパクといっている。 「ねぇ、こうした方が楽でしょう?」 「あ……う…うん…」 由季が、顔をのぞき込んでくる。 長い髪の毛が、頬を擦る。 さっきしてのと同じ。シャンプーの香りがする。 頭の中が、すっかり混乱してしまっている。 どうして、由季の部屋で。 こんな風に、縛られて、横たえさせられているのか。 「これだったら、夏樹くん、由季の思うままね」 「え…」 横になった身体の上に、彼女が跨ぐように乗ってきた。 「あ……」 一瞬、スカートの中の白い腿が見える。 ドキッとして、心臓が大きく脈打つ。 「緊張してるの? 顔が真っ赤よ。かわいい……」 夏樹の身体の上。馬乗りになっている由季が、頬を撫でた。 冷たくて細い指の感触に。 身体がゾクッと震える。 「本当に、夏樹くん…。かわいいわ…。私の事みて、ドキドキしてるんでしょう」 「え…」 由季が笑いながら、自分のスカートの裾を、たくし上げた。 「あ……」 白い腿が、黒いスカートの下からじわりじわりとさらけ出される。 「面白いわ…夏樹くん」 ズボンの中で、確実に、ペニスが硬くなっていく。 由季の言葉も、耳に入ってこない。 ジーパンの、前が窮屈でたまらない。 ペニスが、生地を押し上げている。 なんとかしないと…。こんなにも興奮してしまっていると、由季にばれてしまったら…。 「ほら…。こんなに大きくなっている」 「えっ……あ……」 由季が、夏樹の膝の上まで、身体をずらした。 「窮屈そうね。出してあげる」 「えっ!!あ…」 白い指が、ジーンズのファスナーを下ろして。 「や……由季ちゃん……」 あぁ。 蛍光灯の下に、夏樹のすっかり形を変えたペニスが、あらわになってしまう。 「ひ……や……やめ……」 恥ずかしくて、たまらない。 頭がおかしくなってしまいそうだ。 どうして、由季にこんな事をされているんだろう。 いったい、自分は、今、どういう状況なのだろう。 「いいね…。すごく硬くなっている」 由季が夏樹のペニスを握って、根本から、絞るように指を動かした。 「あ……や……やめ…」 その手を、はらいのけたい。 そうしないと、興奮しすぎて。今にも爆ぜてしまいそうだ。 「あ…あ…」 必死で、縛られた両手を引っ張った。 でも、がっちりとくくりつけられていて。 余計に手首に食い込んでくるだけの様な気がする。 由季の家に来る前に。 ヌいておいたらよかった。 普段から、淡泊な感じで、あまり自慰はしないから…。 同級生に比べて、自分は草食系なんだとおもっていた。 でも、今は。 興奮しすぎている。 自分が、こんなにも興奮することがあるんだ…と初めて知った。 「夏樹くんが興奮しているから…。 私も、なんだか、熱くなってきちゃう…」 「え……」 由季が、スカートの裾をまくり上げた。 短くて、三段フリルになっているかわいいピンクのミニスカート。 下のレースで覆われたショーツが見える。 「あ…」 ドクンッと、更にペニスに血液が流れていく。 「由季のココ、みたい?」 「え……あ……」 由季が、かわいらしく首をかしげて。 まくり上げたスカートの下。ピンク色のレースのショーツを指さしている。 その生地の下は…。どうなっているのだろう。 想像しただけで、どんどんと身体が熱くなっていく。 「じゃあ、特別に、夏樹くんに見せてあげるわ」 由季が、口角を上げる。 またいだまま、夏樹の身体の上をずり上がった。 夏樹の顔のすぐ前に、由季の股間がくるように。 「あ……み…見たい…」 独特の、むあっとした異臭がする。 嗅いだことがないような臭い。 他人の股間の臭いなど、今までに、におったことがない。 「じゃあ、ほら……。 よく見てね」 由季が、笑みながら、レースのショーツをズリ下ろした。 「え……」 今まで、具体的にじっくりとは見たことがなかったけれど。 女性のソコは、エロ本とかエロ漫画で、想像していたことはあった。 だから、当然。由季の股間部分も想像していたのだけれど。 「な……なんで……」 想像していたのとはちがう、股間が出てきている。 「そ……それ……」 目の前には、夏樹と同じように。 由季の股間部分から、ペニスが突き出ている。 しかも、先端からは先走りの液がにじみ出てきていて。 赤黒くテラテラと光っている。 「え……? え……?」 よく分からない。 どうして、こんな所にペニスがあるのか。 「ほら、由季のおちんちんよ。夏樹くんのせいで、こんなに大きくなっちゃってるの」 「ひっ……」 他人のペニスなんて、そんなにじっくりと、見たことがない。 ただ、目の前のペニスは、自分のにくらべて、ひとまわりくらい大きい。 それに、ずっと赤黒くて。不気味だ。 「ひ……ひ……」 「びっくりした? 由季におちんちんがついていたから」 クスクスとおかしそうに由季が肩を揺らして笑うのにつられて。 目の前のペニスも、小刻みに揺れている。 「だって、夏樹くん、由季の事、女の子だと思ってるんだもん。 由季、面白くって…」 「い……いや……」 言葉の意味が。 頭の中でうまくつながらない。 「でも、いいわよね? 由季の事好きだったら、由季がオトコノコでも、オンナノコでも…」 「ひ…」 頬に、ペニスを擦りつけられた。 「あ…や……」 粘液が、頬にべったりと貼り付いてくる。 目の前にあるのは、たしかにペニス。 それも、夏樹のペニスじゃなくて、由季のペニス。 でも、由季に、ペニスがあるはずないのに…。 どうして。 このペニスは、いったい、どこから…。 「まだ、混乱してるの? 意外とバカなのね…」 「あ……」 クスクスと声をあげて笑っている。 由季のペニスなんだ。ということは、由季はオトコノコなんだ……。 「ひ…」 ようやく、頭の中で、混乱していた点が、線で結ばれた。 背筋を、冷たい汗が流れていく。 まさか、由季が男だなんて。想像もしていなかった。 いつも、かわいい、オンナノコらしい格好をしていたし。 どこから見ても、女にしか見えない。 「は……離せっ……」 縛られた両手に力を入れた。 でも、がっちりと結ばれていて、到底、ほどけそうにない。 両手をしばられて、男に馬乗りになられている。 「へ……へんたい……」 目の前の男性器から、目をそらしたい。 男のペニスを顔の前に突きつけられているなんて。 ゾッとする。 気持ちが悪い。 「変態だなんて…。失礼ね。夏樹くん…」 「ひ……」 由季が不快そうに顔をゆがめた。 「私の事、好きだって、言ってたじゃない。 好きなんでしょ」 由季が、顔を寄せてくる。 今までは、かわいい、と思っていた顔が。 今は、ものすごく気持ち悪く感じる。 ニヤニヤと笑っているのが、怖い。 「へ……変態っ……」 逃げ出さないと。 今は、すごくピンチみたいだ。 「変態なんかじゃないわ…」 「ひっ……」 由季が、夏樹の髪の毛を掴んで、床に打ち付けた。 「い…いた……」 ガンッと鈍い音がする。 「私のこと、好きだって、言ってたじゃない」 「ひ……あ……」 ガンガンッと連続して、頭が、床に打ち付けられる。 脳が、クラクラとする。 痛いし。 由季のペニスは、独特の臭いがしてくさいし。 頭の中が混乱して、よく分からない。 「あ……あ……」 「夏樹くん、泣いてる。私の事が怖いの?」 「ひ……」 頭を何度も床でぶたれて。 自然と涙が溢れていたみたいだ。 由季の指が、涙をすくった。 「かわいい。 そうやって、怖がっている顔も、いいわね」 由季が楽しそうに笑って、夏樹の鼻をつまんだ。 「あ……はぁ……」 苦しい。自然と、口を開けて、空気を吸い込もうとする。 「ほら、由季のオチンチンよ。 舐めたいでしょう」 「ぐぁ……」 開けた口に、強引に、由季のペニスが押し込まれる。 苦しい。 「あ……あぁ……」 「あぁ……気持ちいい…。 夏樹くんのお口の中。気持ちいいわ……」 前髪を掴んで、口の中を、滅茶苦茶にペニスが突き上げてくる。 喉奥が突かれて、苦しい。 「ぐ……あぁ……」 頭を強引に揺さぶられると。 脳が、クラクラとしてくる。 涙で、よく見えない。 ただ、苦しい。それに、由季のペニスの独特の臭いが。 くさくてたまらない。 「ひ……ぐぁ……」 「あぁ……もっと舌をからめて…。 そう……。きもちいい……」 由季の白い腿が、赤く色づいている。 口の中のペニスが、すっかり硬くなって。 ブルブルッとこまかく痙攣する。 「イイ……あぁ……」 「ぐ……ぐぅ……」 強引にひらかれた唇の端から。唾液が流れ出す。 苦しくて、たまらない。 「あ……い……イクッ……」 「ぐぅ……」 口の中のペニスが、震えた。 同時に、喉奥が、燃えるみたいに熱くなる。 「ひ……あぁ……」 「あ……出るっ……出ちゃう……」 口の中に、独特の苦みが広がっていく。 くるしくて、たまらない。 「あぁ……」 「あ……いっぱい出ちゃった……」 髪の毛が掴まれて、口からペニスがズルリと引き抜かれた。 口の中に、精液がたまっている。 苦い。 熱いし、くさいし、苦くてたまらない。 「ふふ……由季の精液よ。嬉しくてしょうがないでしょう。 飲み込んで…」 口を強引に手で押さえられた。 「ぐっ……うぅ……」 気持ち悪いけれど。口を塞がれて、飲み込むしかない。 熱い感触が、食道を伝って、身体の中を下っていくのが分かる。 ゾッとする。 男の精液を飲まされただなんて……。 今まで、想像もしていなかった。 「は……離せ……離してくれっ……」 縛られた両手を、引っ張ってみた。 「だめよ……。まだ、お楽しみの途中じゃない…」 「ひ……」 由季が、手を伸ばして、机の上から、チューブを取りだした。 「あ……」 「あぁーあ。 夏樹くんのオチンチン、すっかり小さくなっちゃってる。 由季の事が怖いの?」 由季が身体をずらして、夏樹のペニスをのぞき込んだ。 「み……見るなっ……」 恥ずかしくてたまらない。 すっかり縮み上がった性器を、由季にのぞき込まれ居る。 「大丈夫よ。そんなに怖がらなくても」 クスクスと笑う声が、気持ち悪い。 「夏樹くん、初めてでしょう。 だから、特別に。これを使ってあげる」 「な……」 さっき、由季が手にとっていたチューブが、目の前に掲げられる。 なんていうことない、ハンドクリームみたいな容器だ。 「な……」 膝裏を掴まれて、脚を掲げられた。 「ひ……や……やめ……」 両膝の裏を掴まれて、顔の横にまで、身体が折り畳まれる。 こどもが、ちょうど、オムツを替えて貰うような格好。 股間部分が、全部、さらけ出されている。 ペニスも、双球も、尻の窄まりも。 全部、蛍光灯の明るい光の下に。あらわになっている。 「あ……やめろ……」 恥ずかしすぎて、クラクラする。 逃げ出したい。 |
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