初恋の定則
その2

とにかく、この現状から、なんとか脱したい。

その一心だ。

 

「大丈夫よ。怖がらなくても」

「ひ……」

由季の左手が、夏樹の尻たぶを引っ張った。

「あ……」

後孔の穴が。由季にのぞき込まれている。

「う……」

恐怖と羞恥に、身体がブルッと震えた。

「い……離せッ……」

「どうして? 夏樹くんのお尻の穴、かわいいわ。

 きっちり口を閉じていて。

 でも、口を開けているところも見てみたいな…。ねぇ……」

「ひ……」

後孔の窄まりに、さっき、由季が手にしていたチューブが押し当てられた。

「い……いたい……」

 

坐薬を入れるときの感触を思い出す。

 

後孔の硬い襞を押しひろげて、強引にチューブの先端が、入ってくる。

 

それだけでも、すごく巨大な物を入れられているような気がする。

 

どうしようもない、違和感。

 

「あ……ひ……」

「ほら、入れてあげる。

 気持ちいいでしょう」

「ひ……」

由季が、後孔におしあてているチューブを、思い切り、ギュッと握った。

 

「あ……や……はいるっ……入ってくるっ……」

後孔の中に。ジェルみたいな粘液が、どんどんと入ってくる。

 

中から押しひろげられている感触が。

気持ち悪くてしょうがない。

「あ……あ……」

「夏樹くん、口をパクパクさせて。金魚みたいね」

由季が、クスクスと笑いながら、夏樹の唇を指でなぞる。

 

言葉に、羞恥心が背筋を這い上がってくるけれど。

 

脚をがっちりと押さえ込まれていて。身体動かすことが出来ない。

 

「あ…う……」

「あぁ……ほら。全部入ったわ」

由季が、すっかり中身を出してしまって、薄っぺらくなっているチューブを、後孔の窄まりから離した。

「う……」

あの中身が、全部、自分の後孔の中に入ってしまったんだと考えると。

ゾッとする。

中からジェルが溢れてしまうそうで。

「ほら……だんだんと効いてくるでしょう…」

「う……」

由季の指が、双丘の割れ目を押しひろげて、後孔の窄まりをのぞき込んでいる。

 

恥ずかしい……。

でも、恥ずかしい以上に。

さっき、粘液をいれられた後孔が、なんだか、奥からじんわりと熱くなってくる。

 

「あ……ひ……」

変だ。

 

今までに味わったことがないような感触が。後孔の中で渦巻いている。

「ひ……あぁ……」

かゆい。

なんだか、後孔が、ヒリヒリとするほどに、かゆくてたまらない。

 

「あぁ……や……かゆっ……」

もどかしくて、脚に力を入れた。

それでも、後孔の感触は、無くなりそうにない。

むしろ、どんどんと増殖して、身体の中を、痒みが這い上がっていくみたいだ。

「……効いてきた? 顔が真っ赤になってる…」

由季の細い指が。頬を撫でていく。

「かゆくて、たまらないでしょう」

 

「う……あ……気持ち……わるい……」

下半身がゾクゾクとしていて。たまらない。

 

後孔の奥が。かゆい。

そのせいで、頭がおかしくなってしまいそうだ。

 

「ほら、こうすると、気持ちいいでしょ」

「あ……う……」

後孔の窄まりに、由季の指が侵入してくる。

一瞬、痒みがマシになるけれど。

もっと奥の方が。かゆくてたまらない。

「あぁ……かゆ……かゆいっ……」

もどかしい。腰が、ゆらゆらと勝手に動いてしまう。

 

「かわいい…。夏樹くん。

 見てると、私……また……」

由季が、夏樹の後孔を弄りながら、自分のペニスをしごいている。

 

さっき、イッたばかりなのに。

また、屹立してきている。

 

「あ……」

「ねぇ、私のオチンチンで、お尻の穴、かいてあげようか」

「ひ……」

後孔のすぼまりに、ペニスが押し当てられる。

熱い。

 

でも、後孔の奥が。もっと熱い。かゆくて、もどかしくて。背筋がかってにしなってしまう。

息をするたびにかやみが頭の中に広がっていって。苦しくて、もどかしい。

「かいてほしかったら、きちんと、頼んでみてよ。

「由季のオチンチンで、僕のお尻の穴を掻き回してください」って…」

「あ……あ……」

頭の中に、由季の言葉だけがひびく。

考えたくても、後孔の痒みに頭の中が支配されていて。

考えが、どんどんと散っていく。

 

「ゆ……由季ちゃんの……オチンチンで……。

 あ…。僕の…お尻の穴…。掻き回してくださいっ……。あぁ…かゆい…」

「…よく言えたわね。偉いわ」

「ひ……」

由季の指が、頬を撫でる。

涙と、唾液と汗で。顔中が滅茶苦茶になっている。

 

「じゃあ、入れてあげる…。嬉しいでしょ」

「あ……あ……う……嬉しいッ……」

何も考えられない。

ただ、由季の言葉を、反芻することしかできない。

「あ……くる……あ…あ…」

由季のペニスが、ゆっくりと後孔の襞を押しひろげて、中に入ってくる。

「ひ……あぁ……」

入れられている部分から、痒みがジワジワとマシになっていく。

「あ……う……」

「ほら、根本まで入った。気持ちいいでしょう…」

「う……あぁ……いい……」

由季の指が、夏樹のペニスに触れた。

「あ……な…なんで……」

かゆみのせいで、ペニスが硬くなっている。

触れられると、快感が背筋を這い上がって。

脳に、直接的に伝わってくる。

「う……うぅ……」

「動いて欲しい? お尻の中、滅茶苦茶に掻き回して欲しいでしょ」

「あ……あぁ……」

入れられただけだと、再び、痒みがじわじわと戻ってくる。

後孔が収縮して、必死に由季のペニスを締めつけている。

 

「か……かゆいッ……あぁ…。掻き回してっ……」

「じゃあ、ご希望通り。掻き回してあげるわ」

「ひ…」

膝裏が掴まれて、床に押し当てられた。

身体を2つに折り畳まれているような状態。

 

苦しいのに。

「あ……あぁ……イイっ……」

腹の奥。

後孔を由季のペニスで突かれると。

どうしようもない快感が、背筋を這い上がってくる。

「いい……あぁ……」

触れられても居ないのに、ペニスがすっかり立ち上がっている。

「もっと……あぁ……突いてっ……」

奥を突かれると、頭の先まで、ダイレクトに快感が走っていく。

「いい……ひ……」

「夏樹くんのオチンチンも、こんなに硬くなってる…」

「ひ……あぁ……」

由季の指が、ペニスに触れてくる。

すっかり硬くなってしまっているペニスが、ブルッと震える。

「いい……あぁ……だめ……」

後孔が掻き回されると、気持ちよくて。

意識が遠のいてしまいそうだ。

 

でも、ペニスを弄られると。その快感で、再び、意識が引き戻される。

 

「ひ……あぁ……」

前後の交互の刺激だけに、頭の中が支配されていく。

「あ……う…奥…奥が……」

「すごい。中がものすごく締めつけてきている。

 ほら…」

「ひ……」

由季のペニスに絡みついている襞を、指で撫でられた。

「あぁっ……」

ビリビリッと快感が背筋を走る。

「いいわ……イッちゃいそう…」

「あ……あぁ……イイ……気持ち…イイ」

由季の指の中のペニスが。今までにないほど硬くなっている。

先端からは、液をにじみ出して…。

「ひ……」

「あぁ……い……イクっ……夏樹…くんの中に……出しちゃうっ…」

「ひ……」

腰を掴まれて、最奥まで突き上げられた。

「イイっ……あ……」

腸壁に、精液が打ち付けられる感触。

「あ……あ……」

熱くて、腹の奥がジンジンしている。

 

「だ……駄目……あぁ……」

その刺激に。夏樹のペニスも、ブルッと震えて。

「い……イクっ……」

たまらない開放感。

ペニスの先端から、白濁とした液体を放出した。

「あ……うぅ……」

身体を折り畳まれているせいで。自分の腹の上に、精液が流れ落ちていく。

熱い。

「う……うぅ……」

お尻の中も、なんだか、張っているみたいで苦しい。

「あぁーあ。中にいっぱい出しちゃった…」

「ひ……あぁ……」

由季の身体が。

ゆっくりと離れていく。

ズルリッと後孔からペニスを引き抜かれる感触が。たまらない。

 

背筋がゾクゾクする。

「ほら。

 お尻の穴が、パクパクしてる。かわいい…」

由季が身体を離して、クスと笑った。

空虚になった後孔が、ヒクヒクとうごいているのが分かる。

恥ずかしい。

 

「パクパクさせるたびに、中から私の精液が溢れてきてるわ。面白い」

「ひ……」

由季が、机の上のiPhoneを取りだした。

「せっかくだから、撮っておいてあげる。

 夏樹くんのお尻の穴が、パクパクしているところ。

 かわいいわ。おちんちんも、小さくなっちゃって」

「あ……や……」

小さな液晶が、下半身に密着してきている。

「は……や……」

恥ずかしい。

 

後孔から精液を溢れ出して。

腹の上にも、自分の精液を垂れ流している姿が。

 

iPhoneの中に、録画されていっている。

 

想像しただけで。

ブルッと背筋が。

また震えた。

 

恥ずかしくてたまらない。

勝手に、涙が頬を伝っていく。

「あーあ、泣いちゃった。でも、泣いている顔もかわいい…」

クスクスと、由季はたのしそうに笑っている。

 

何がたのしいのか分からない。

 

もう、体中が痛くて、グチャグチャで。

苦しい……。

「う……」

縛られた両手を引っ張ってみた。

でも、ビクリともしない。

 

「ほら、オチンチンも。玉の裏も、撮ってあげる」

「ひ……」

ペニスがつかまれた。

ビクンッと身体が、勝手に震える。

 

「かわいい…、夏樹くん…。

 おもっていたよりも、よかった……」

由季がiPhoneで、夏樹の股間部分を、接写しながら、呟いている。

 

「本当は、一回で使い捨てかと思ったけど…。

これからも、かわいがってあげる。嬉しいでしょ…」

言っている意味が分からない。

 

頭がぼんやりとしていて。

「嬉しいでしょって、聞いてるのよ。

 嬉しいって、答えなさいよ」

「ひ……」

前髪を掴まれて、床に、ガンッと頭をぶつけられた。

ただでさえ、ぼんやりとしていた頭が、余計にクラクラとしてくる。

「言いなさいよ…嬉しいって……。

 「お尻の穴にチンチンいれられて、すっごく嬉しい」って……」

「あ……」

「ほら……早く…」

再び、頭が乱暴に、床に打ち付けられた。

「う……嬉しい……。

 お尻の穴に……チンチン入れられて…。

 すっごく……嬉しい……あぁ……」

乱暴に鷲づかみにされている頭が。痛い。

それに、後孔からも勝手に精液があふれ出ていて。

 

恥ずかしい。

止めたいのに、下半身に力が入らない。

 

「そう…。それでいいのよ。かわいいわ、夏樹くん……」

「ひ……あ……」

頬を、冷たい指が撫でていく。

 

後孔が、痛がゆくて。イッたばかりのペニスは、敏感で。

 

下半身の感触にだけ、支配されている。

 

「あぁ……」

「私たち、付き合って居るんだもの、ね。

 これからも、愉しみましょう」

由季の呟きが、頭の中に響くけれど。

うまく意味が理解できない。

 

ただ、下半身がジンジンつ熱くて……。

 

「う……あ……」

 

夏樹は、ゆっくりと意識を手放した。

 

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2011 10 06 UP
あぁ……ネタがない!!もうネタがないよ〜〜(涙)という状態で書きました……
ネタバレなので、この後書きは、後で読んでください〜。

由季ちゃんが「女」な時が長くて……。こ……このままでは「男性向け」になっちゃうんじゃあ……なんて思いましたが。
きちんと攻めになってくれて一安心……。っていうか、この2人のは、続きを書きたいなぁ…なんて久々に思いました。この2人のデートとかだったら、なんとなく想像できそうだなぁ…なんて自分で思ってみたり…。いやはや…。ホントに男性向けみたいでごめんなさい。
そういうのが嫌いな人には、読みにくかったかな……。「男性向け」は苦手なんだーという人は本当にすみません。
次こそは、きちんとホモ、書きます。
よんでくださって、ありがとうございました!!!
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