義弟 | ||||
私の言葉は、図星だったようだ。 彼は、「妻の浮気を寛容している夫」としての羞恥の色を顔に浮かばせた。 しかし、そのことは、私をより興奮させた。 ということは、彼の身体は、まだまだ未開なままなのだ。 花里奈は線が細く、華奢で気が弱い彼を「夫」に据えることで、自分は他で散々快感をえて、愉しむという道を選んだ。 だから、きっと、花里奈にとって、彼はただの名義上の「夫」という事であって、性的には興味がなかったのだろう。 そう考えると、私は、「彼」という未開発の密林に、立ち入った気がした。 どこをどう進んでも、まだ「彼」の身体には、誰の足跡もないのだ。それを、どういう道を造っていくのかは、私次第なのだ…。 私は、久しぶりに胸の奥から熱くなるような感覚が湧いて出てくるのを感じた。 こんなにも傍に、魅力的な存在があったのに、今まで見過ごしていたとは…。 私は、瞬時に、どういう道をつくっていこうか。頭の中の白地図に描いた。 「さぁ、君がだした精液、どうしようか…」 私は、彼の眼前に、汚れた手をさしだした。彼は、そのニオイに「うっ…」と言って、眼を逸らした。 「だめだよ。きちんと見ないと。自分が出したモノだろう。 自分で舐めて、綺麗にしなさい」 私は、半ば強引に、彼の口の中に、指を差し入れた。 最初、彼は「う…」といって、指をおしかえそうとしていたけれど。 私が、喉奥まで指を入れて、のどちんこにふれ、その薄い粘膜を爪でひっかくと、苦しそうに顔をゆがめながら、私の指に舌を這わせ始めた。 「うぅぅ……」 彼のうめき声と、ペチャペチャと舐めている音だけが響いている。 私は、彼の苦しそうに歪んだ顔を見てから、指を彼の口に入れたまま、周囲を見回した。 リビングの片隅にある電話台に、文房具が立てていれられている箱があった。その中に、ハンドクリームのようなものも入っているのが見えた。 私は、彼が精液の全てを舐め終えるのを待って、立ち上がった。 そうして、ハンドクリームの容器を取って、ソファに戻った。 彼は、酔いと快感の名残のせいか。しどけなくソファの上で、半分ほど身体を倒していた。 全裸の身体が、ソファには似つかわしくなく、異様な風に見えて、私は眼をほそめた。 そうして、良いことを考え、実行した。 それは、iPhoneをリビングのテーブルの上に置き、ちょうど私たちの行為が映るように固定しておくことだった。 「もっと気持ちいいことを教えてあげよう」 私は、彼の身体をソファから引きずり下ろした。 「あぁ……」 力が入っていない身体は、だらんと呆気なく、床の上に落ちた。 濃紺の段通の絨毯の上で、彼の身体は浮き上がって見えた。 「さぁ、ほら、こうして、足を抱えてごらん」 私は、彼の足をとって、仰向けで、膝裏を両手で抱えるようにさせた。 「あぁ……く……苦しい…」 ちょうど、乳幼児がオムツを替えるときのような姿勢になる。 腹が圧迫されて苦しいのだろう。それに、普段、そういう姿勢をとるということは、なかなか無い。 「そのまま、じっと抱えておくんだよ。そうしないと…そうだなぁ…。 君が精液をおいしそうに舐めていたことを花里奈に言おうかな」 「ひ……」 彼は顔を青くして、膝裏を抱えている手に力をこめた。 それは、指先が、白くなったことで、よく分かった。 彼には、花里奈はこわい存在のようだった。 そのことは、私には都合が良かった。 「あぁ、こうしてみると、君のオチンチンも、お尻の穴も。全部がよく見えるよ」 私は、彼のペニスをなでて、そのまま指を双球の間に滑らせ、後孔の入り口を撫でた。 「あ……あ……」 私の指の動きに、彼のペニスが、再びすこしだけかたくなったようだった。 特に、双球から、尻の割れ目の奥を撫でたとき。身体がビクンと跳ねた。 誰にも触れられたことがない場所なだけに。 深爪のときの皮膚にふれるように。 直接、内皮に触れられているような感覚になるに違いない。 私は両手で、彼の尻の双丘を割り広げた。 そうすると、後孔の入り口が、とてもよく見えた。 赤く、ちいさな窄まりで、きゅっと口を閉じて、奥を隠しているようだ。 私は、入り口を指の腹で撫でた。そのたびに、彼の身体はビクンビクンと跳ねた。 「あ……そ……そんなところ……」 彼には、私がしようとしていることが、想像が付かないらしい。 私はハンドクリームをとりだして、蓋をあけた。 まだ、新しいようで、中身はたっぷりと入っていた。 私は、どうしても、自分の顔がニヤリと笑むのを我慢できなかった。 でも、かまわなかった。この場所にいるのは、彼と私だけ。それに、彼からは私の表情は見えていないだろう。 私は、指で後孔の窄まりの入り口を押し広げた。 中の赤い粘膜が、かすかに見えた。白い尻とのコントラストに、一瞬、見とれたけれど。 その、赤い窄まりに、ベージュのハンドクリームの容器の口を押し当てた。 窄まりの中に、無理矢理に、先端を含ませた。それだけで、彼の身体はビクビクと痙攣した。 だから、これからすることに、どんな反応をするのか。頭の中に描くと、顔が笑みで歪んだ。 私は、その「想像」を実行すべく、手に、ひんやりと冷たいナイロン製のハンドクリームのチューブを、一気にぎゅうっとにぎった。 「あ……あ……あぁぁ……」 最初に、グボッとチューブ内の気圧が変わって一気に凹む音がした。 中身のハンドクリームが、どんどんと彼の後孔の中に入っていっている。 それは、私が、にぎっているチューブが、じわじわと平たくなっていくので分かった。 その中身が、彼の体内に移っていくのを手で感じた。 あの赤い粘膜の中が、ハンドクリームの半透明な白色の粘液で覆われている。後孔の中に、たっぷりと入っている。 そう想像すると、すこしでも早く、その様子を見たく感じた。 ハンドクリームの容器が完全にぺたんこになると、私はその容器を後孔から引き抜いて、すぐに尻の割れ目を押し広げた。 「あ……あぁぁ……く…苦しい…」 彼は、膝裏を抱えているのがやっと、という感じだった。 ただ、私に「こうして居なさい」と言われたから。必死で言いつけを守らなければ…としていた。彼は、義兄に忠実だった。 しかし、顔はだらしなく歪み。唇の端から唾液を垂れ流していた。 「うぅ……うぅぅ……」 後孔は、ハンドクリームで満たされていた。さっきまで空だった後孔が、今はたっぷりの粘液をたずさえている。 そのことに、私は興奮を覚えた。尻の双丘を更に左右に割って、後孔の入り口をじっくりとながめた。 彼が、息を吸うたびに、後孔の中が少しだけ見える。たっぷりのハンドクリームは中から垂れ流れてきそうな気がした。 この、ねばいハンドクリームの中に、指をいれたら、どんな感触なのだろうか…。スッと息を吸い込んで、軽く想像してみた。 それから、後孔の窄まりの襞に添うようにしながら、ゆっくりと、右手の人差し指を一本、その満たされている孔の中に入れてみた。 「う……うぅ……」 グチュと音がして、指が吸い込まれていく。 キュウッと後孔の襞が指を奥へ、奥へといざなうように蠢いている気がする。 ハンドクリームの中に指を入れた感触は、なんともいえず、独特な感触だった。 ねばい粘液が抵抗しているような。指にまとわりついて、誘い込んでいるような。 なんだか、しっかりとやけたホットケーキにでも指を差し入れている様…と言えるかも知れない。指を入れたことと、後孔内の体温で暖められてすこし柔らかくなって、指と粘膜の隙間から垂れたハンドクリームも。ホットケーキのかかっているシロップのように見えた。 私は、おそるおそる2本目の指も入れてみた。 粘液の滑りをかりて、少しは楽だったけれど。でも、やはり、一本目と比べると、抵抗感があった。しかし、その感触は、私には、愉快だった。隙間がないように見えたけれど、強引に3本目もいれると、目に見えて、彼の表情が歪んだ。 「あ……あぁぁ……いた…イタイ……」 たしかに、ギチギチに広がった後孔の襞は、もう、これ以上は飲み込めなさそうに見えた。 ホットケーキが、裂けて崩れる光景が、頭の中に浮かんだ。 後孔の襞が、真っ赤に充血して、必死に3本の指をくわえている。 しかも、彼が息をするたびに、襞はヒクヒクとあわせてうごめいて、キュウッと指を締めつける。 それに、後孔の奥がしっとりとねばいハンドクリームで満たされている感触が、指に心地よかった。 私は、指をバラバラと無造作に動かして、中の粘膜を引っ掻いたり、指の腹でなで上げたりした。 そのたびに、彼の身体は小刻みに跳ねて「うぅ」とか「ひぃ」とか声を上げていた。 じぃっとみていると、この後孔の中にペニスを入れたら、どうだろうか…という想像が頭をもたげてきた。 いや、最初から、そのつもりだったのかもしれない。 ただ、半分では、そんなことは無理だろう…という思いもあった。 でも、今、こうして指をくわえて、襞で締めつけている様子をみると。この中にペニスを入れたときの快感。襞の広がりが想像できて。たまらない、衝動が、身体の奥底から湧いてきた。 「あぁ……蓮くんのお尻の穴、私の指をこんなにも締めつけているよ…。 気持ちいいだろう」 「うぅ……く……苦しい……」 彼は、唇を閉じることを忘れて、熱い息を吐き続けていた。そのたびに、だらりと唾液が唇から頬の方へとながれていく。幾筋もの唾液の跡が。 彼の快感の度合いをあらわしているようで、私は、一瞬見とれた。とても美しく感じた。 「あぁ、君をみていると、私のおちんちんもこんなになったよ…」 私は、自分のペニスがすっかり勃ちあがっているのが意外だった。初めての行為に、身体がジンジンとしている。 私は、ペニスを2・3度しごいてから、指をいれている後孔に、押し当ててみた。 入れていた指を引き抜く。そうして、2本の指で、後孔の入り口を押し広げてみた。 シャンデリアの光を乱反射して、キラキラとハンドクリームで光っている後孔の窄まりに、赤黒いペニスの先端を押し当てる。 「う……うぅぅ……あ…あつ…」 彼は呻いて、歯を食いしばった。 窄まりが、きゅうっと締まり開けたけれど。私は腰を掴んで、強引引き寄せた。 後孔の襞にペニスの先端を押し当てて、グッと腰を勧める。 押し返すような入り口の抵抗感が有ったけれど。ハンドクリームと、さっきまで3本の指をくわえていて、入り口の襞がややゆるんでいるせいもあって。 グチュと音をたてて、ペニスの先端部分が、赤い襞に飲み込まれていった。 ただ、同時に、ブチブチと避けるような感触がした。 「い……いた……ひぃぃ……」 彼は、あまりの痛みと圧迫感で、目を白黒させていた。 黒目が上に方へとあがっては、再びよりもどってきて。また、白眼になるのだ。 その繰り返しが、愉快だった。 意識を失いそうになるのを、必死でしがみつくように、耐えているようだった。 それをじっくりと見ながら、ゆっくりと腰をすすめた。1cm、2cmとジワリジワリと腰を近づけていくと、ときおり、ピリッと彼の後孔が弾けるような感触があった。 「あぁ、やっぱり裂けたね……。 血か流れているよ」 「うぅ……う…」 その、裂ける感触が、プチプチを潰すときのような、微妙な快感をもたらした。だから、それは、私の腰が進むのを、早めたかも知れない。完全に腰を密着させたときには、「やっと…」という達成感があった。 私は、彼の身体を更に折り畳むようにして、後孔の窄まりを見つめた。 私のペニスを根本までがっちりとくわえ込んでいる。 そうして、その襞からは、幾筋も血が流れて、ペニスの方と、お尻の奥の方へとながれていっている。 痛みのせいで、ペニスはすっかり縮こまっていた。 私は、彼のペニスをつかんで、双球から包み込むようにしてしごいた。 「あ……あ……いた……」 後孔からの出血で、血に濡れたペニスが、じわじわと勃ちあがっていく。同時に、きゅうっと後孔のすぼまりがきつくなる。 それが、心地よかった。 私は、彼のペニスをゆるやかに揉み込みながら、ゆっくりと自分のペニスを後孔から引き出してみた。先端だけを入れた形で、自分のペニスをみつめる。 彼の裂けた後孔の血と、ハンドクリームで濡れて、テカテカと光っていた。 「あ……あぁ……うぅ……だ…だめ。 お…おしりが…」 きっと、引き抜くと、腸までもが引きずり出されているような感覚に陥るのだろう。 実際、腸の赤い粘膜が、ペニスにまとわりついて、少しだけ引き出されているようだった。ハンドクリームで掻き回されているせいで、結合部が粘液で、やや泡だっていたけれど。その、泡だった半透明なハンドクリームとペニスとの隙間から、見える真っ赤な粘膜は目を刺すように印象的だった。 彼が、焦ったように身体を丸めて、自分の下半身を覗き込もうとした。 「ひ……」 同時に、血とハンドクリームに濡れたペニスを見てしまったらしい。 「あぁ……そんな…」 「あぁ、こうして引き出してみたら、君の腸までまとわりついて出てきて居るみたいだよ。 このまま引き出したら、腸が「だらん」と出てきてしまうかな」 私は笑い混じりに彼にささやいた。 「う……そんな……や…やめて…」 彼は言葉を紡ぐのもやっと、という感じだった。あえぎ声の合間に、ようやく「日本語」らしいものを、甲高い声であげていた。 「このまま、腸まで引き出してしまおうかなぁ」 私はからかい混じりに呟いてみた。 当然、そんなことが出来るはずはない。かろうじて、ペニスにまとわりついている腸壁がすこしだけ顔を覗かせる程度だ。でも、性的知識がすくない彼には、その言葉が真実に聞こえたのだろう。 身体がブルッと震えて、大きく開けた眼がうるんで、涙がこぼれた。 「あ……や…やめて…ください……そんな…お…おねがいしま…す」 「じゃあ、どうしてほしい。このまま、おちんちんを奥まで入れて、元に戻してあげようか? 」 「うぅ……」 彼は、さっき、奥まで突かれた感覚を思い出し、頭の中で反芻しているらしく、苦しそうに眉を寄せた。 「さぁ、「オチンチンを奥まで入れてください」って言ってごらん。そうしたら、きちんと奥まで入れてあげるよ」 「あぁ……う…」 彼は戸惑っているようだったけれど。腸が引きずり出されてしまうかも知れない…という恐怖におののいて。 自我が、だんだんと沖の方へとながれて行っているようだった。 「あぁ……お…お願い…だから。 お…おちんちん…を…奥まで…いれて…くだ…さい」 ゼイゼイと息を吐きながら、ようやく、彼は言葉を紡いだ。顔は羞恥と痛みで歪んでいて。襲って来るであろう痛みに、きゅっと唇を噛みしめていた。 「あぁ、そんなに力を入れない方がいいよ。リラックスしたほうがいい」 私は、彼のペニスに指を絡めて、しごいた。 「あぁ……う…」 快感に馴れていないからだは、かすかな刺激でも、ビクビクと身体を震わせる。 ペニスの先端だけをいれた状態で、そうして、ペニスをいじっているし、再び、ゆっくりと彼のペニスが勃起してきた。 同時に、後孔の締めつけも、力が抜けて、若干ゆるまったように感じた。 「ほら、こうして、お尻にオチンチンをいれながら、ペニスをいじると、気持ちがいいだろう」 私は、ゆるまった後孔に、一気に腰をすすめて、奥までペニスを押し込んだ。 「ひぃ……あぁぁ……」 さっき、奥まで入れたときに裂けた傷が、さらに深みを増したのかも知れない。 でも、血液とハンドクリームのおかげで、かなり楽になった。 「う……あ…」 彼は痛みと奥を突かれる初めての感覚のせいで、身体をビクビクと震わせて、膝裏を抱えている手から、力が抜けかかっているようだった。 「だめだね。自分では膝裏をつかめないのかな。私が代わりに支えてあげよう」 「あぁ……う…」 私は、彼の膝裏に手をおき、彼の身体を折り曲げた。 意外にも、彼の身体はぐにゃりとやわらかかった。膝裏に手をおいて力をいれると、彼の身体がおりたたまれて、仰向けの、彼の頭の横に膝が付きそうだった。 ただ、このことは、私には意外だったけれど。ちょうど、上をむいた後孔に、ペニスを思い切り打ち付けることができるという利点をもたらした。 それに、折り畳まれて、痩せている彼の腹も、段がついて皺になっていた。その様子が、奇妙なカブトムシの幼虫の腹みたいで、なんとなく薄気味悪さを感じさせた。 「さぁ、じゃあ、自分の手で、おちんちんをいじってごらん。気持ちいいだろう」 「あぁ……そんな…こと…」 私の左手は、彼の膝裏をつかんで、身体をおりたたんだまま。 右手で彼の手をつかんで、彼のペニスの方へと導いた。 彼の白い手が、私の先ほどまでの刺激のせいで、7割ほど屹立している、赤黒いペニスにからまった。 「そう。そうやって、しごいているんだよ」 私は、彼の手の上から、教えるように、ペニスをギュウっと握った。 「あぁ……お…おちんちんが…」 彼は、あまり自慰にもなれていないのか。 たどたどしくペニスをにぎり、私が教えるままに指を動かしていた。 そうしていると、彼の口から、熱い息がもれはじめ、じわじわと彼のペニスが、眼にみえて勃起してきていた。 私はそれを確認すると、再び右手を彼の膝裏にもどして、ペニスの先端をくわえ込んでいる後孔に目をもどした。 彼のペニスに絡んでいる指の動きに、呼応するように、後孔の赤い襞がきゅうっとすぼまって、ペニスを刺激している。 先端のくびれを、襞が締めつける感覚も心地よかったけれど。 私は息をはいて、じぃっと彼の後孔をみつめながら、ジワリジワリと自分のペニスを、奥へとすすめていった。 「あ……あぁぁぁぁ……い…いた…」 「あぁ…だめだよ…ほら、きちんとおちんちんを弄って…」 彼は痛みのせいで、自分の性器をしごいている手が、離れそうになっていた。私は、彼の手をつかんで、元通りにペニスを扱かせた。 「あ……ひぃ……いたい……あぁ……」 そうすると、彼は機械人形のように、無意識に自分のペニスをグチュグチュと音をたててしごきながら。 ゆっくりと私のペニスを後孔に受け入れていっていた。 後孔は、先ほど奥まで入れていたので、比較的安易に入れることが出来た。 それでも、最奥までいれると、ペニスに絡みついてくる後孔の粘膜の感触が心地よく。 私はうっとりと快感に流されそうになる自分を自覚した。 「あぁ……お…オチンチンが……はい…はいってる…」 彼は、たどたどしい言葉で、自分のペニスを弄りながら、後孔に私のペニスがはいっていることが信じられないように声をあげた。 しかし、その声が、また、私の官能を刺激した。 そうだ。 彼の後孔に、今、ペニスを奥までいれている。 彼の細い腰と、私の腰が密着していた。 しかし、彼の腰はほそいせいで、こうしてみると、私のペニスを受け入れるためだけの腰のように見えた。 彼は、痛みと、酒のせいで、頭がまわらないのか。 私が言ったとおりに、自分のペニスをしごいているので精一杯だった。 そのペニスは、完全に屹立して、今にも弾けそうに見えた。 「そう…入っているよ。動かしてみようか…」 「あ……あ……」 私は、彼の膝裏をつかんだ手に力をいれた。 ペニスをまた、引き出して、そうして、また奥まで突き上げる。 でも、そうしていると、じわじわと私の頭の中も、快感で満たされていくのが分かった。 自制心が遠のいていき、彼の後孔の、ペニスをしめあげるようなキツイ感覚に、頭の中が支配されていく。 「あぁ……気持ちいいよ…。 蓮くんのお尻…」 私が名前を呼んだことで、彼はビクリと震えた。その振動が。また、ペニスに伝わってきて、より、心地よかった。 グチュグチュと、濡れた音とあえぎ声が響いている。静かなだけに、腰を打ち付ける音が、ひときわ大きく感じた。彼の白い尻に、私の腰があたるたびに、皮膚と皮膚がぶつかり合う鈍い音が響く。 今、体の下にいるのは、義弟なのだ。 結婚式の時に、彼が花里奈の隣で、じぃとだまって袴姿で座っていた時の事を思い出す。まさか、あのときには、こんな風に、彼を組み伏せよう、とは想像もしていなかった。 あの、控えめに目を伏せていた彼の顔が、一瞬、頭に浮かんだ。 「あぁ……うぅ……」 声の方に目をやると、瞳をおおきく剥き出しにして、緩んだ口元から唾液を垂れ流している。今の彼の顔が見える。ぜいぜいと喉をならしていて、小刻みに痙攣している。 その、ギャップの大きさが。より、私の興奮をあおった。 そうなると、もう、とめることが出来なかった。体が馴れた仕草を繰りかえした。 ただ、いつもと違ったのは、その行為の相手が義弟で、ペニスを入れているのが、彼の後孔だ、ということ。そのぶん、締めつけもきつく、まるで、ギュウギュウとペニスを絞り上げられているような感覚に陥った。 「あぁ……いい……きもちいいよ…」 私はうわずった声をあげながら、彼の後孔の最奥に、はげしく自分のペニスをおしいれた。 「ひ……あぁ……うぅ…」 グチョグチョと濡れた音と、彼のあえぎ声とも、悲鳴ともとれるような声だけが響いている。 私の息づかいもあらくなってきていた。 何度も何度も注挿すると、彼の身体はビクビクと痙攣して、後孔の裂け目が広がっていくのを感じた。でも、そうすると、更に奥まで入れることが出来ているようで。 心地よかった。 その蠕動に反して、無理矢理に色々な角度で奥を突くのが、とても快感を呼び寄せた。 「あぁ……もう……」 私の頭の「快感」というもやが、一気に晴れて、ピカッとなにかが弾けるような気がした。 「うぅ……で……出る……」 私は彼の腰を引き寄せて、できるだけ奥に。 ペニスの先端からでる。精液を打ち付けた。 「ひ……あぁ……へ…へん…。あ…あつ…」 彼はしどろもどろに口をうごかして、腹の奥に何かが入っていく感触に身体をビクビクと痙攣させた。 その刺激も心地よくて。 断続的に精液が数度、絞り上げられるようにでて、頭の中で、光彩が何度も点滅するようだった。実際、目の前がチカチカと点灯し、何度も瞬きを繰りかえさないと、焦点が合わなかった。 「はぁ……あぁ……」 でも、息をはいていると、だんだんと頭の中がすっきりとしてきて、霧がはれるように、くっきりと現状を自覚することができた。 彼の後孔の奥深く。腸の中に精液を放出してしまったのだ。 彼は、まだ、その感覚から逃れられないらしく、目をうすぼんやりと開けていたけれど、瞳の焦点はあっていなくて。呼吸のたびに、コロコロと白眼を剥いていた。 私は、息を吐きながら、ゆっくりとペニスを引き出した。 身体中に快感のなごりが、海水浴の時の足にまとわりつく「砂」のようにべったりと張り付いている感じだった。けれども、それは、決して不快ではなく。むしろ、ここちよく、いつまでも、ゴロンゴロンと砂の上でまとわりつく「快感」という砂と戯れていたいような感覚だった。 ペニスには「ハンドクリーム」と、「彼の後孔が裂けて出た血液」と、「私から出た精液」がぺったりと張り付いていた。 見下ろすと、彼は「はぁ…はぁ…」と浅い呼吸を繰りかえしながら、私に言われた通りに、ペニスに指を絡めて、動かしていた。 その様子が、なんだか滑稽にも見えた。 彼のペニスは、指の刺激のせいで、屹立はしていたけれど。緩慢な彼の仕草のせいで、絶頂は、まだ遠そうだった。 私は、彼の膝裏から手をはなして、彼を横たえさせた。 そうしてみると、彼の股間部分に、赤黒く充血したペニスが「ぴょこん」と屹立しているのが、妙な違和感をもっていて。 滑稽にも見えた。 思わず、笑いそうになるのを喉の奥にのみこんで、我慢した。 それは、あまりにも、彼に可哀想な気がしたから。 彼の身体を、右肩を下にして横になるように転がした。そうして、私はその身体の上から覆い被さった。 彼の身体は、すっぽりと私の両手の中に収まり、より、華奢に見えた。 私は、彼の肩に頭を寄せて、身体を密着させた。 そうして、彼のペニスをつかんで、左手の指をからめた。一方、右手で、彼の後孔の方をつついた。 さっきまで、私のペニスをうけいれていたせいで後孔はすこしゆるんで、私の右手の指をスルリと難なく受け入れていった。私は左手で彼のペニスをぎゅうっとにぎってしごきながら、後孔にはいっている指を、カギ型に曲げてみた。 「ひ……あぁ……」 彼の身体が、ビクンビクンと震えた。 同時に、後孔から、だらりと私の精液と、彼の血液がじわじわとしみ出るように出てきた。 「あぁ……も…もれ…る……もれちゃ…う…」 その感触が、大便が漏れるときと似ていたのだろう。 彼は、身体をけいれんさせて、なんとか後孔を締めようとしているようだった。 けれども、私の指のせいで、それはかなわなかった。 「あぁ、お尻から、いっぱいもらしちゃったね…。たくさん出てきたよ。 私の精液とか。君の血とか…」 「あぁ……やめ…」 私は、同時に、彼のペニスを握る手の動きも速くした。 「ひ……あぁ……」 彼の頭の中で、羞恥心と快感が競り合っているのが、顔をみているとよくわかった。 だらりとあけた口と、焦点の合っていない目が。ときおり、きゅっと紡がれて、瞳も 恥じるような色をうつしていることで。 彼の身体を交互に快感と自制心とが支配していることがわかった。 ただ、そのかすかな自制心はジワリジワリと霞んでいき。 彼の、快感に歪んだ顔が色濃くなっていった。 「あぁ……そんな…もう……」 私は、指で双球から、尿道口。裏筋をきつくしめあげ、爪でひっかくようにした。 同時に、彼の身体がヒクッと痙攣して、ペニスの先端から、すこしだけ精液のようなものがあふれ出た。 先ほど、イッていたせいで、その量は少なかったけれど。彼の中での快感の量は大きかったらしい。 身体は何度もヒクヒクと痙攣して、ペニスを震えさせていた。 「あ……あ……」 「あぁ、またイッてしまったね…。はしたないね。二度もイッて。 それとも、お尻にオチンチンをいれられて、気持ちよかったのかな」 私の揶揄に、彼は恥じるように目を伏せた。それが、彼の赤く紅潮した顔に、とても似合っていて。見とれてしまった。 そこで、はじめて、私は彼を「綺麗だ」と思った。 花里奈は、こんなにも魅力的な男を旦那に据えておきながら、この、彼の価値を見いだしていないだなんて。それは、非道く怠慢な気がした。 でも、その事は、私にはちょうどいい…。 花里奈が放置している「おもちゃ」を、私が譲り受けることができる。それに、「妹の旦那」ということが、より、彼の事を魅力的に見せていた。 「君は、綺麗だよ」 私の言葉に、チラとこちらを見てから、不思議そうな表情に変えた。 「いや…君は、本当に綺麗だ…」 「………」 彼は、何と言っていいのか分からなそうに口を閉じていた。 自分の今までの醜態を恥じて、私の視線から逃れたそうにしていた。 私は、彼をみていると、先ほどの官能が頭の中によみがえってくるような気がした。 その感覚は心地よくて、私はより、それに酔いたくなった。 彼は、自分が裸なのを恥じて、脱ぎ捨てられた服をたぐり寄せていた。 私は、自分の身繕いを簡単に整えて、立ち上がり、先ほどセットしていたiPhoneを取り上げた。 見てみると、私が予想していたとおりに。 きちんと、私と彼の様子が、小さな画面の中に映っていた。 私は、どうしても、顔が笑みで歪んでしまいそうになるのを我慢した。 でも、彼は、私の様子をうかがうどころでは無かったのかも知れない。後孔の濡れたような感覚と、奥深くに打ち付けられた精液の感触。それが不快でたまらないようで。じぃっとすわったまま。動くことが出来ないようだった。 私は、彼を見下ろしてから、「シャワーを借りるよ」と言った。 小動物のような彼は、小さくうなずいて、「えぇ」とだけ言った。 私の心の中は、たまらない満足感で満ちていた。 そうして、あたらしく手に入れた「おもちゃ」。これは、花里奈が未使用で「捨てている」物だったけれど。 私には、たまらなく魅力的に見えた。 さぁ、これから、どうやって、この「オモチャ」と遊んでいこうか…。 私は考えを巡らせた。
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2013 09 20 UP たかじんの番組で、たかじんが「一番燃えるシチュエーションって、『息子の嫁との浮気ちゃうか?』と言っていたのを聞いて、思い浮かんで書きました。 禁じられていて、ばれちゃ駄目っていうのがいい!!って、その番組の中ですごく男性陣で盛り上がっていたんですよね。なるほど〜。息子の嫁やったら、若いし、そういうもんなのかなぁ…とおもったんですけど。 一応、書いてから、一度推敲して、セリフとかで悩んだんですけどねぇ…。とくに、性器の表現の仕方で、「うーん…成人男性がこんなこというのかなぁ…」とか。でも、結局、「まぁ、いいか…」ってことで、最初に書いたときのままで置いておくことにしました。なんていうか、ノリにまかせて書いた物の方を選択したんですけど。 自分的には、まだ悩んでいます。 というか、あまり鬼畜でもなんでもなくてすみません。 読んで下さってありがとうございます。 |
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