パティシエ 2ページ目 |
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「あ……」 まぶしい。 突然、光が目の中に入ってくる。 「あ……目隠し……」 目隠しが取られたのだ。一瞬、判断するまでに時間がかかった。 光がまぶしい。 真っ暗から、一気に明るくなる。なかなか目が慣れない。 「あ……」 ぼんやりと、視界が明るくなってきた。 蛍光灯の明るくて、白い光が目に入ってくる。 「あ……な……」 同時に、目の前に自分の顔が見えた。 「なっ……」 一瞬、ぎょっとして、身体が大きく震える。 よく見ると、鏡だ。 天上から床までの、大きな鏡が目の前にある。 部屋に入ってきたときには、カーテンがかけられていて、気づかなかった。 「飴細工なんかをつくったり、細かい作業をするときには、180度、見られないと駄目だからね」 鏡の中には、両手を縛られて、丸裸にされている自分が写っている。 「あ……」 一気に、羞恥心で顔が真っ赤になっていく。 「ひ……」 慌てて顔を背けようとすると、店長にがっちりと顎を掴まれた。 「ほら、見てごらん。理桜君はかわいいね。だから、こんな悪戯しちゃったよ」 「あ……う……」 前髪を掴まれて、上半身を持ち上げられた。 鏡に向かって裸の上半身がさらされる。 「あ……」 乳首の周りが、生クリームで丸く飾られている。 まるで、ショートケーキみたいに。 「っつ……なっ……」 恥ずかしさで、一気に頭に血が上っていく。 「こんなっ……」 慌てて、縛られている両手を動かして、生クリームの飾りを壊した。 「あーあ、せっかく綺麗にかざったのにな……」 「……あ……」 「こんなに胸全体にクリームを広げて…。これは、胸全体を、舐めてください、ってことかな」 笑み混じりの声が怖い。 「ひっ……ちがっ……」 店長が、デコレーションを崩した、胸の生クリームを、指ですくった。 「あ……」 鏡の中の理桜に見せつけるようにして、指先ですくったクリームを、赤い舌でなめ上げる。 一瞬、目が釘付けになってしまう。 「っつ……あ……」 掴まれていた前髪を離された。 上半身が、床の上にドンと音をたてて落ちる。 「あ……店長っ……」 でも、鏡の中から視線をそらすことが出来ない。 真っ裸で、尻を高く掲げるような四つんばいになっている。 「ひっ……」 ふたたび、ペニスに指が絡んだ。 「ほら、見ながらするのもいいだろう。普段は見えないような部分まで見えるよ」 腰を掴んで、鏡に並行に並ぶように。強引に動かされた。 「あ……」 鏡の中に、性器が写っているのが見える。 指が上下するたびに、じわじわと形を変えていっている。 「……あ……そんなっ……」 だんだんと大きくなっていく。 「う……」 先端から、じんわりと、先走りの液がにじみ出てきた。 「あぁ……」 店長の指が、その液を全体に擦りつける。 「う……」 快感が、腰から這い上がってくる。 「やめ……あぁ……」 身体がジンジンとしびれていく。 「あぁ……」 店長が性器をグイと掴んだ。 「ひ……あぁ……」 「ほら、こんなにもおっきくなっちゃって、駄目だね」 激しく、手が上下される。 どうしようもない快感が、身体を迫り上がってくる。頭の中が、白なっていく。 何も考えられない。 指の感触だけが、ダイレクトに頭の中に響いてくる。 「ひっ……あぁ……あ……」 強引に擦られて、自然と腰が揺れてしまう。手に合わせるようにして、動いてしまう。 「あ……あぁ……」 鏡の中に、口を開けて、だらしなくよだれを垂らしている自分がいる。 「う……うぅ……」 目を閉じた。頭の中に、快感だけが広がっていく。 「あぁっ……」 閃光が走って、体中がビクリと震えた。 「あ……う……イクっ……」 腰が震えて、ドクドクと、精液が放出される開放感。 ジンジンと快感が腰から上がってくる。 「駄目だね。自分だけ気持ちよくなって。 ほら、これが、理桜君が出した精液だよ」 「あ……」 店長の手のひらに、理桜が放出した精液がたまっている。 目をあけると、どうしても鏡が見えてしまう。 自分の姿を見たくない。よだれと、クリームにまみれて、ドロドロになっている。 恥ずかしくて、血が頭の中をグルグルまわっている。 「たっぷり、濃い液がいっぱい出たね。ケーキに飾ってあげようか」 「え……あ……」 店長が、テーブルの上にあった苺タルトの上で、手のひらを開いた。 ドロリとした精液が、苺タルトの上に流れていく。 「あぁ……」 鏡の中に、精液にまみれた苺タルトが写っている。 それが、自分に近づいてきている。 「さ、理桜君の精液で飾ったタルトだよ。食べてごらん」 「あ……」 床についている顔の横に、タルトが置かれた。 甘いにおいと同時に、精液の、生臭いような匂いがする。 赤く光っている苺が、白い粘液で覆われている。 「さぁ、ほら、食べるんだよ」 「うぅ……」 抵抗したくて、店長を見上げた。 でも、鏡の中の店長は、許してはくれない。 グイと前髪を掴んで、強引にタルトの上に押しつけられた。 「ぐぅっ……うぅぅ……」 口の中に、苺味と、生臭い精液の味が混じっていく。 「自分の精液でデコレーションしたケーキはどうだい? おいしいかな?」 「あぐぅぅっ……ぐぅ……」 口の中が、ケーキのせいで、いっぱいになる。 強引に押しつけられて、鼻にも、頬にもケーキがつく。 「うぅっ……はぁ……」 なんとか、口の中に入っている物を噛んで、嚥下した。 苦い精液が、食道を流れ落ちていくような感触が分かる。 気持ち悪い。 「あぁ……」 「自分だけたのしんでいたら駄目だよ。じゃあ、次は、私が楽しませて貰おうかな」 「あ……てんちょ……」 鏡の中の店長が、にっこりと微笑んだ。 同時に、後孔の窄まりに、生クリームを絞る袋が押しつけられた。 「ひっ……あ……はいるッ……入ってくるっ……」 後孔の中に、生クリームが一気に、ブリブリブリと音をたてて入っていく。 「あ……ひ……う……」 中からの圧迫感がすごい。腸がグルグルと侵入物にうねっている。 「さ、じゃあ、今度は私が楽しませて貰おうかな」 「ひっ……」 鏡の中の店長が、ズボンから、自分の性器を取りだした。 赤黒いペニスが店長の股間から突き出ている。 「ひ……あ……」 「さぁ、ほら。美味しいからだを味あわせて貰おうか」 「いっ……いた……あぁ……」 生クリームにまみれた後孔内に、じわりじわりとペニスが入っていく。 「あぁっ……あ……」 鏡に、ペニスが入っていく様子が映っている。 後孔が痛い。身体が、限界まで開けられているような感触がする。 「いた……あぁぁぁ……」 グイと太股を掴まれて、引き寄せられた。 「うぅぅぅっ……うぅぅ……」 中に、どんどん入ってくる。 生クリームが腸の上部に迫り上がってきて、お腹を圧迫している。 「くるしっ……あぁ……」 「ほら、私のペニスが全部入った。 中がきつく……締めつけてくるよ……」 「あ……あぁ……」 後孔の中で、ドクドクと脈打っている。合わせるように、身体が痙攣してしまう。 「ひっ………動かないでっ……あぁ……」 腰を掴まれて、中のペニスが引き出された。 粘膜も、絡みつくようにして出ていく気がする。 「あぁ……ひ……くるしっ……」 そのまま、身体の中身が全部抜け落ちそうな気がする。 「あぁぁっ……」 怖くて、力を入れた。 同時に、今度は奥までペニスが突き上げられる。 「ひぃっ……うぅ……」 腹の中がズシンと振動する。 中の生クリームが胃にまで昇ってきそうな気がする。 「あぁ……気持ちいいよ、理桜くん……」 鏡の中に、顔をあかくしている店長が写っている。 「あ……」 生クリームと体液にまみれて、腰を揺らしている自分も写っている。 「ひ……あ……見えるっ……」 後孔を、店長の性器が出入りしているのが分かる。 腰が揺れて痙攣している。 まとわりついている粘膜まで見えるような気がする。 慌てて目をつぶった。 全身に力が入る。 「っつ……」 腰を思い切り引き寄せられた。 同時に、腸壁に、ドクンッと何かが投げつけられたような衝撃がする。 「あぁっ……」 身体の中に熱湯が注ぎ込まれたみたい。 「イイ……理桜君…イイよ。 いっぱい、出たよ……」 鏡の中の店長が、満足げに髪の毛をかき上げている。 その手も、生クリームと理桜の精液で、ぬらぬらと光っている。 「あ……」 ズルリと後孔から性器が抜け出た。 でも、まだ、中に入っているような気がする。 腸壁は、刺激でドクドクと脈打っていて、苦しい。 「はぁっ……あぁ……」 息継ぎをするように、大きく息を吸った。 「うぅ……」 甘いにおいと、生臭い匂いが鼻をつく。 鏡の中には、精液とクリーム、ケーキにまみれた自分の顔が写っている。 恥ずかしくて。見たくない。 視線をそらすには、目を閉じるしかない。 「よかったよ……理桜くん……」 「え……あ……」 どうして、こんな事になったのか。 嫌だったのに。恥ずかしかったのに……。 「あ……」 「タルトの味はどうだった? うちの看板商品だよ」 すっかり、つぶれてしまったタルトが、顔にこびりついている。 「ゆっくりでいいから、うちの味も、覚えてね」 店長は服を整えて、鏡の中の理桜に、にっこりと話しかけた。 「あ……」 自分だけ、全裸で、クリームまみれになっている。 「あ……僕……」 一気に羞恥心が全身に広がっていく。 恥ずかしい…。 「痛かったかな? 大丈夫かい?」 「あ……はい……」 パサリと音がして、鏡がカーテンで覆われる。 途端に、現実に戻ったような気になる。 「あぁ、赤くなってる」 「え……あ……」 店長が床に膝をついて、理桜の両手の拘束を解いた。 縛られた跡が、赤く手首に残っているけれど。 頭がクラクラする。 なんだか、何もかもが現実じゃなかったみたい。 「あ……はい……」 全身から力が抜けている。 なんだか、うまく身体を起こすことが出来ない。 ぎこちなく、手を伸ばして、脱がされたジーンズを引き寄せた。 身体のあちこちが痛い気がする。 「っつ……」 ゴワゴワする身体を、強引に服の中に隠した。 服を着てしまえば、さっきまでの事は、なんだか現実感が湧かない。 床に落ちているケーキが。 かうじて、あった事を表しているような気がする。 「ひ……あ……」 あった事。 頭の中に浮かんできて、身体が一瞬震えた。 逃げないと……。 「あ、明日からのシフトだからね」 自由になった身体を起こして、慌てて出口にむかった。 店長の声が聞こえる。 ひどく、現実感がない。 理桜は、顔をグイと擦って、ドアを開けた。
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