隣人3 | ||||
「ひ……」 でも、ペニスに押し当てているナイフの角度を変えると。 すぐに身体がビクンッと跳ねて、彼の目の焦点が、私のペニスに当てられた。 「な……舐めさせてください…」 「何を?」 クスクスと、どうしても笑みが漏れてしまう。 彼が、自分の思い通りになっている現状が、楽しすぎて。 「お……おちんちんを……」 「しょうがないな。ほら、舐めさせてあげよう」 「うぐっ……」 前髪をつかんで、赤い口の中に、ペニスを押し込んでみた。 「ぐぅぅ………」 くぐもったようなうめき声が聞こえる。 喉奥を突かれて、苦しいのだろう。 きっと、吐き気がこみ上げてきているに違いない。 青年は、苦しそうに目を閉じたまま。 必死で私の性器を、唇で受け止めている。 喉奥に先端があたるたびに、舌が痙攣しているのが気持ちいい。 このまま、イッてしまおうか…。 誘惑が、下半身から波のように、何度も迫ってくる。 「あぁ………」 ペニスを這う舌の感触が気持ちよすぎて。 喉奥が、ヒクヒクと痙攣するのが、先端にあたるのが快感で。 私は、青年の前髪をつかんで、乱暴に口を動かした。 「ぐぅぅ……うぐぅぅ……」 青年の唇の端から唾液が泡だって溢れてくる。 顔が激しく上下されていて、焦点が合わない。 「あ……あ……」 動きがどんどんと速くなっていって。 「う……」 「うぐぅ………ぐぅぅ……」 気づいたときには、青年の髪の毛をつかんだまま。股間に顔を押しつけていた。 青年の口の中に、思い切り射精してしまった…。 「あぁ……気持ちいい……よかった……」 残滓まで青年の喉奥に打ち付けるように。黒い髪の毛を股間に再度押しつけてから。 ゆっくりと、後頭部の髪の毛をつかんで、顔を引きはがした。 「あ……ぐぅぅ………」 苦しそうに顔をゆがめた青年の顔が股間から引っ張り上げられる。 「はは……あははは……」 笑いが止まらなかった。 だって、あんなにも綺麗だった青年の顔が。 精液と汗と唾液にまみれて、汚されている。 激しく動かして、顔を股間に擦りつけたから。青年は、ぼんやりとしていて、自我がないような瞳をこちらに向けている。 唇の端からは唾液が流れ出ていて。 痴人の表情を彷彿とさせている。 「フェラチオだけで、満足して貰ったら困るなぁ…」 ナイフを、掴みあげて、青年の頬に滑らせた。 「あ……」 キラリと蛍光灯の光を反射して光ったナイフに、青年の焦点が合わされていく。 「そ……そんな……だって……」 もう、勘弁して欲しい。瞳が、そう訴えていたけれど。 まだまだ。これからだ。 「しかし、フェラチオでイッてしまったのは、予定外だったな…。 まぁ、いいか。一度イッておいたほうが、冷静に愉しめるよな…」 シーツを乱暴に引っ張って、彼の顔の汚れを拭った。 「あぁ……」 綺麗な白い肌が、シーツの下から現れてくる。 やはり、綺麗だ。 汚れている彼もいいけれど。こうして、美しい彼というのは、やはり、見ていても楽しい。 いや、なによりも、この美しい青年が、汚くゆがんでいく様子こそが、美しいんだ。 一度射精したせいか、私の中の燃えたぎっていた部分が、すこし落ち着いたような気がした。 そうなると、冷静に絵画を見るように、青年のコトを観ることが出来そうな気がしてくる。 「さぁ、じゃあ、次は……。君の一番大好きな所をかわいがってあげよう…」 「ひ……」 彼の前髪をつかんで、床の上に引きずり倒した。 そうして、太腿をつかみ、身体を折り曲げる。 下半身を、高く、天をつくような姿勢になる。 「あ……」 縛られている両手で、ペニスを隠そうとしている。 興奮剤のせいで、ペニスは赤く充血したままだ。 先端をナイフでつついてみた。 「あ……あ……」 ヒクヒクと根本をゴムで結わえられたペニスが震える。 その様子がおかしくて。 俺は、何度か仕草を繰り返した。 「さぁ、君の大好きなモノだよ」 「……あ……」 リュックから、大きくて、毒々しいピンク色の物体を取りだした。 性器を模した、その道具は。誰でも、写真では、一度は見たことがあるだろう。ラブホテルなどのカタログにはかならず掲載されている。 ペニスの形をした、スタンダートなバイブレーターだ。 「な……なに……」 「何?じゃないよ。どうするモノか知っているだろう」 「………」 彼が、気まずそうに視線を逸らした。 そのおびえたような様子が、なんだかわざとらしくて。 「あはは…何、演技しているんだよ。大好きだろう、おちんちん。 毎週、水曜日に、突っ込まれまくっているのは誰だっけ?」 「………」 「君を、もっと愉しませてあげたい…と思ってね。 本当、こうして、そばに居るのが嘘みたいに嬉しいよ」 青年は、オムツを替えるような姿勢だ。その白い、足の間に、私は身体を滑り込ませる。 「う……ひ……ど…どうして…。俺が…何か…悪いこと……」 彼は、息をゼイゼイと吸っている。 興奮剤が効きすぎて、しんどいようだ。 さっきせっかく拭いてあげた顔が。また、涙で汚れていく。 「さぁ、じゃあ、ほら。これを、君のお尻の穴に入れてあげようか…」 「ひ……む……無理っ……」 彼が、目を見開いて、必死で首を振っている。 「無理じゃないだろう。せっかく、持ってきてあげたのに。君のために、だよ。 きっと、君は、これが大好きになるだろう…と思ってね」 「ひ……ひぃ……」 それでも、首を振っている。 抵抗も、些細だったらかわいいけれど。強情だと、イライラとしてくる。 それに、私は、彼の快感にたゆたう顔が好きなのだ。 早く、あの表情を見たい。 「抵抗すんなよ!!」 「ひ……あ…」 気づけば、彼の前髪を鷲づかみにして、床に頭を打ち付けていた。 ゴンゴンッと鈍い音が響く。 「はぁ……あぁ……」 私も、力を使ったので、息が上がってくる。 2・3度打ち付けたら、青年が、ピクリとも動かなくなった。 ぼうっとした目で、私の方を見ている。 否。真っ黒な瞳の奥には、何も写っていなくて、じっと、虚空を見ている。 でも、大人しくなったので、楽になった。 「はぁ……はぁ……」 私は、リュックを引き寄せて、中からジェルをとりだした。 ついでに、iPhoneもポケットからだして、床の上に直においた。 ジェルのキャップを開けて、ペニスの形を模したバイブにたっぷりとかけていく。 彼の顔の上で作業をしたから、ジェルがこぼれ流れて、彼の顔の上にも、ピチャリと音をたてて落ちた。 彼の目は、バイブをとらえているのか。自分の顔に落ちるジェルにも、視線は揺れない。 「あ……あ……」 青年の、勃ったままのペニスを握りしめてみた。 「ひ……」 彼の視線が揺れて、再び、私の方に向けられた。 「入れて欲しいだろう。入れてって、お願いしてごらん」 クックッと。笑いがこみ上げてきて、どうしようもなかった。 おびえたような目がおかしい。 本当は、毎週水曜日に、男と戯れているクセに。 「さぁ、ほら!! 「僕のケツの穴に、おちんちんのオモチャを入れてください」って、言ってみろよ!!」 「ひ……あ……そ…そんな…」 彼の顔色が、みるみる青くなっていく。 でも、クスリのせいで、勃起しているペニスだけは変わらない。 「言ったら、このオチンチンのゴムを取ってあげるよ。それとも、オチンチンを切っちゃう方が良いかなぁ…」 私は、床の上に放り出されているナイフに視線を流した。 すぐに、手の届く場所にナイフはある。 「あ……」 青年も、両手を縛られて、覆い被されて。自分が圧倒的に不利な立場で。 私の言うことを聞くしか選択肢が無いことに気づいたのだろう。 「……お……おちんちん…切らないで」 小さな。ささやくような声で、彼が呟く。 「切らないよ。私が言うとおりにすれば、ね。 ほら、そうだな、せっかくだから、自分の手で、お尻の穴をおっきく広げてみようか」 「あ……あ……」 彼の縛られた両手を、股間の方に引き寄せた。 勃ちあがっているペニスの奥。 尻の割れ目に指を触れさせる。 「ほら、ここがお尻の穴だろう。いつも、水曜日に、男のペニスをくわえこんでいるよな」 「……あ…は…はい…」 彼が小さくうなずいた。 「さぁ、私にも、君のお尻の穴がよく見えるように、広げて欲しいな」 「は…はい…」 青年は、目を伏せたまま。 自分の指を動かして、縛られたままの両手で。尻たぶを左右から引っ張った。 「あ…あぁ……」 割れ目の奥。薄い陰毛の中に、後孔が見えてくる。 「あぁ……見えるよ。かわいいね…。君のお尻の穴……」 「……」 蛍光灯の真下で。得体の知れない男に、自分でケツの穴を広げている。 その情景にも、酔っているのかも知れない。彼のペニスが、パンパンに膨れあがっている。 「あははは……さぁ、ほら。「オチンチンのオモチャを入れて」ってお願いしてみろよ」 「ひ……あ…はい…」 ジェルをつかんで、彼のあらわになった後孔に容器の先端を押しつけた。 「ひ……」 そのまま、思い切り絞り出してみる。 「ひぃぃ………入って…いぃぃ……入ってくるっ……」 思いきって、ジェル丸ごと絞り出してやった。 その分、下腹部が、妙な形に膨れあがった。 私は、それが愉快で。その下腹部を少し撫でてみてから、後孔をのぞき込んだ。 「ひ……き…切らないで…オチンチン……切らないで……」 彼の股間をじっくり顔を近づけて、見つめているから。 私が、ナイフで性器を切り取ると思ったのだろうか。 そんな勿体ないことは出来ない。 このオチンチンと青年自身も。よく見ていると、お似合いに見えてくる。 赤黒くパンパンに張ったペニスが。彼の顔の美しさに反比例して。絶妙なバランスを取っている気がしてくる。 「言うとおりにしていたら、切らないよ」 「あ……」 後孔に、指を押し入れてみた。 ツプンとした一瞬抵抗するような感触がするけれど。 ジェルのおかげか、簡単に指が入った。 一回、後孔の襞をグルリと撫でてみると。グチュリと音がして、中のジェルが泡だって、指にまとわりついてくる。 「あ……あ……」 後孔を指で掻き回されるのは、青年に快感をもたらすようだ。 顔が紅潮して、ピクピクと唇が震える。 「じゃあ、さっき言ったように、言ってごらん」 「あ……は…はい……。 オチンチンのおもちゃを……僕の…お尻に……入れて……あ…」 青年は、縛られた指で、器用に尻たぶを左右に引っ張った。 でも、もっと開かないと、オモチャは入りそうにない。 「ほら、もっと頑張って、左右に広げて」 「あぁ……あ……」 私も、指を添えて、後孔の襞を思い切り広げて。オモチャの先端を穴に押しつけた。 「あ……」 ズチュリ…と濡れた物同士がふれあう音がした。 「あぁ……」 ペニスの形を模したおもちゃの先っぽが。彼の後孔の粘膜の中に食い込んでいった。 「あ……入った……」 ツプンと、かすかな抵抗の感触が器具を通じて、指に伝わった。 先端の、亀頭を模した部分が入ると、あとの竿部分は楽に入った。 「あ……あ……あぁ……奥まで……くる……」 青年は、苦しそうにうわずった声を上げている。 あごを逸らして、ゼイゼイと鳴いている様子は、想像以上に扇情的だ。 でも、それよりも、もっと。 バイブを入れた粘膜は、私の目を釘付けにさせた。 赤く充血した後孔が、ピンク色で、テラテラと光っているバイブをくわえ込んでいる。 グチュグチュとゼリーが混じる音がして、粘膜は青年の息に合わせてヒクヒクと痙攣している。 そのたびに、泡だったジェルが、オモチャと粘膜の隙間から溢れてくる。 蛍光灯の光を反射して、キラキラと光りながら。 「綺麗だ……」 私は、つかんでいたバイブを、更に奥にグイと押し込んでみた。 「ひ……あ……あぁ……」 ギリギリ。限界までバイブが入ってしまっている。 これを動かしたら、どうなるんだろうか。 このスイッチを入れたら……。 ワクワクしてきた。 気持ちが、どうしようもなく高揚している。 「さぁ、ほら……スイッチを入れてあげよう…。動くよ」 「え……あ……」 青年の白いのど元に、舌を這わせてみた。 汗の、酸っぱい味がする。 「あぁ……ひぃぃ……」 同時に、カチリと。音をたてて、バイブのスイッチを入れてみた。 「ひぃぃ……あぁぁ……やめ……動かさないで……あ……」 同時に、青年の声が部屋中に響いたが。ちょうどいい、BGMになった。 「すごい……」 バイブが、青年の中で、グオングオンと回転している。 「ひぃぃぃ……あぁ……」 青年の悲鳴が聞こえる。 快感を得るために、複雑に回転しているようで、グポポポとバイブと後孔の粘膜の隙間から、ジェルが泡立ち溢れてきている。 初めてみる光景で、私は見とれてしまった。 足を大きく開いて、バイブの快感に青年の身体は痙攣している。 「い……いかせて……あ……あぁぁ……」 必死で、自分の指で、ペニスを結わえているゴムをほどこうとしている。 後孔からの快感はたまらないけれど、その快感を放出することが出来なくて、苦しいのだろう。 目の前の光景に。ものすごく興奮しているけれど、同時に、何故か冷静に。観察している自分が居る。 青年の様子は扇情的で。さっきイッたばかりなのに、また、股間が熱くなってきている。 でも、頭のどこかで、この、快感にのたうち回っている青年を、静かに。 凪いでいる海を見ているように、冷静に見下ろしている自分も居る。 「イキたいかい?」 「あ……あ……だ……だって……あぁ…出るっ」 「出ないよ。残念だね。 快感が身体の中を駆け回って、苦しいだろう」 「あぁ……」 ビクンビクンッと身体は痙攣して、絶頂を迎えようとしているのに。 ギリギリで、ペニスを縛り上げているせいで、射精することが出来ない。 もどかしいので、おかしくなってしまいそうなのだろう。 青年は、後頭部を畳にすりつけて。 必死で息を吸っている。ゼイゼイという音と、バイブのモーター音。それに、ジェルのグチュグチュと濡れた音が響いている。 すべて、青年から発せられている音だ。 「イカせてあげようか?」 青年の顔をのぞき込んで。 汗ではりついた前髪を、なで上げてみた。 「は……はい……い…イカせて……」 必死でガクガクとうなずいている。 「だったら、「本物のチンチンを入れてください」ってお願いしてみろよ」 クックッと笑いが喉奥にひっかかる。 青年の姿を見て、いつの間にか、私自身も再び勃ちあがっていた。 そんなに、ペニスがこんなに形を変えるほど、快感が身体を支配しているような気がしない。でも、この青年のあえぐ姿に。確実に、私は興奮しているんだろう。 だって、さっきイッたばかりなのに、もう、硬くなっている。 まるで、高校生時代の頃のようで、現実感がない。 快感も、強すぎると、認識できないのだろうか。 それとも、もっとすごい快感が押し寄せてくる前触れなのだろうか。 海も、荒れる直前は凪いでいるという。 「あ……ほ……本物の……チンチン…入れてください…」 青年が、ハァハァと息を吐きながら、私のいった言葉を繰り返した。 「い……入れて……本物……」 私が、じっと見下ろしていると、もどかしそうに、言葉を繰り返してくる。 「あぁ……あ……中が…熱いっ……」 青年の額に、ポタリと汗が落ちて。 私は、汗をかいて居るんだ…と初めて認識した。 汗が流れ落ちるほどに興奮している。快感が、身体の中をかけめぐって、青年の方へと、一直線に向かっている。 「あぁ……」 気がつくと、たまらなかった。 この身体を、思い切り突き上げたい。 その願望に、身体が、一気に突き動かされた。 気がつけば、青年の股間のバイブを引き抜いて、自分のペニスの先端を押し当てていた。 「あぁ……入るっ……私のチンチンが……入っていく……」 青年の太腿をつかんで、大きく左右に広げながら。 結合部をじっくりと観察しながら。腰を進めていった。 赤く充血した粘膜が、私のペニスに絡みついている。 「あぁぁ……」 腰をつかんで、思い切り奥まで。一気に、突き上げてみた。 「うぅぅ……あぁぁ……入ってる……あ……」 最奥まで突き上げると、中がぎっちりとペニスを締め上げてくる。 「あ……あ…い…イク」 最奥まで入れたまま、少し馴染むまでジッとしていると。青年の方が、じれたように腰を揺らめかせてきた。同時に、後孔が、ヒクヒクと痙攣して、ペニスを刺激する。 この青年の中は、こんな感触なのか…。ペニス全体が締め上げられて。時折痙攣する動きがランダムで。それが、また、気持ちいい。 「あぁ……いい……気持ちいいよ…。君の中…。 ほら、私のペニスを締め上げている」 「あ……いや……あぁぁ…ほどいて……」 身体を起こして、結合部を見せてあげよう…と青年の腰を持ちあげたけれど。 青年は、根本をしばられているペニスの方をジッと見ている。 たしかに。 青年は、行為が始まってから、一度もイッていない。 それは、可哀想かも知れない…。 それに、この、オムツを替えるような姿勢で身体を折り畳んでいるから。 青年のペニスのゴムをはずしたら。 精液が、青年の顔に降りかかるだろう。 自分の精液を浴びている青年…というのは。なかなかどうして。見てみたいモノだ。 ゴクリと音をたてて、生唾を飲み込んだ。 「じゃあ、外してあげようか…。「オチンチンのゴムを外してください」って言ってごらん」 「あ……あぁ……外して……オチンチンのゴム……外して…ください…」 私も、小刻みに、何度も突き上げながら、青年のゴムにゆっくりと指を伸ばした。 「あ……あ…」 青年によく見えるように身体を更に深く折り畳む。 「ほうら、見えるだろう。ゴムで締め上げられて、こんなに赤くなっているオチンチンが」 「あ……あ……」 青年は一瞬気恥ずかしそうに視線を揺らしたけれど。 自分の性器から、どうしても、目を外すことが出来ないらしい。 ようやく、出口の無かった快感から、解放されるのだ。 私も、目が離せない。 青年の性器をじっくりと指でなでながら。 わざと時間をかけて、ゴムに指をかけた。 「あ……あ……」 青年のペニスの先端を、親指で撫でながら、ゴムを引っ張って、外していく。 ヒクヒクと後孔が締め上げられる。 青年が、押し寄せる快感に期待をして、後孔が痙攣している。 それが、また、気持ちいい。だから、あえて、ゆっくりとゴムを外していきたくなる。 青年は、待ちに待っていた瞬間だろう…。 「ほうら……はず……れた……」 「あ……あ……」 グチュクチュと、性器の先端。 尿道口からあふれ出てくる精液を親指の腹で擦りつけながら。 ゆっくりとゴムを外した。 「い……イクっ……あぁぁぁ……」 青年が、悲鳴を上げて、身体がビクンッと大きく震えた。 同時に、私の入っている後孔も、大きく痙攣した。 ペニスが、ギュウッと締め上げられる。根本から、先っぽまで。 「あぁぁ……イイっ……」 その感触に、私も、視界が極彩色に点滅した。 それでも、視界の隅で、青年が快感に身をゆだねる表情をかすかにとらえた。 口を大きく開けて、ヨダレを垂らしながら。 頭の先から、自我を放出させるように。 「あぁぁ……イク……」 大きな悲鳴を上げて、青年のペニスの先っぽから、白濁とした粘液が。 折り畳まれているせいで、青年自身の顔、喉もとに降りかかる。 「あ……あ……」 ドクンドクンと放出されるのを止めることが出来ないのか。青年は焦点のあっていない目を剥いている。 「あ……でるっ……でちゃう……あぁぁぁ…………」 粘液が放出され終えると、ピクンとペニスが震えて。 「あぁぁぁ…………いやぁ……」 今度は、黄色い液体が。シャアアと音をたてて、ペニスの先端からあふれ出てきた。 「うわ……」 「あ……や……見ないで……」 青年のペニスから、黄金色の尿が、青年の顔に上に、ながれて行っている。 「……も…漏らしている……」 クックッと。笑いが自然とこみ上げてきた。 「あぁ……いやぁ……」 青年が、尿を漏らしている…と頭の中で理解するまで、少し時間がかかった。 だって、私の頭の中では、大人はおしっこなど漏らすはずがないから。 小さな子供ならいざ知らず。 それも、性交の最中に。 快感が強すぎたのだろうか…。 「あぁ……っつ……」 ただ、青年は、恥ずかしくてたまらないのだろう。 後孔の締めつけが、どんどんときつくなっていく。私のペニスに襞が絡みついて、ぎっちりと締め上げている。 恥ずかしくて逃げ出したそうにしている青年の表情とは逆に。 後孔の粘膜は、ペニスをじっとりと舐め味わっているようだ。 「漏らすなんてね……」 「あ……ちが……」 「違うことないだろう。おしっこ、もらしただろう」 「あ……」 締め付けがきつくなる。 恥ずかしいことを言うと、青年が首を振る。そのたびに、粘膜をペニスが締めつけて。クチュと、濡れた音が響く。 「恥ずかしいね…。自分のおしっこ、こんなに、顔にかぶって」 「あぁ……い……言わないで……お願い……」 青年が、戒められている両手で、顔を描くそうと腰をよじった。 「っつ……あ……」 その仕草が、なんとも艶めかしくて。 おもわず、青年の腰を両手で掴みなおした。 「ひ……あ……」 「あぁ……イイ……いいよ…」 そのまま、激しく、何度も突き上げる。 「あぁ……」 肌が触れあうたびに、ヌチュヌチュと濡れた音がして。 「う……あ……」 青年の、尿と精液にまみれた顔も、魅力的だ。汚物にまみれても、まだ、その顔は美しい。 そのギャップが彼の顔というキャンパスの上で、うまく融合している。 「いい……あ……」 「あ……あぁ……あつ……」 腰を思い切り引き寄せた。同時に、頭の芯がジンとするような快感が、全身を走る。 彼の中で、イッてしまったのだ…。 「あぁ……いい……」 ドクンドクンと音をたてるように、私のペニスの先端から、彼の後孔の中に、精液が注ぎ込まれて行っている。 「ひ……ひぁ……」 青年が逃げようと腰をずらそうとしているけれど。 私の手につかまれていて、思うように動くことは出来ない。 「よかった……あぁ……よかった…よ……」 すべてを放出しおえて、彼の顔を。その表情を、見たいという好奇心に駆られた。 「あ……あ……」 のぞきこむと、精液と尿に、すっかりまみれてしまった顔が見える。 「はは……。おかしいな。おしっこまみれじゃないか」 笑いが、腹の底がこみ上げてきてとまらない。 綺麗な顔が、汚れている様がおかしく、たまらない。 「ひ……み……みないで……あ……」 精液をすべて放出し終えて、すっかり萎えたペニスを、ゆっくりと腰をずらして、後孔から、引き出した。 ジェルと精液にまみれて、テラテラと光っている。 これが、彼との性交の証だと思うと、なんだか誇らしいような気がした。 「ほぅら。君の中にはいっていたおちんちんだよ。おちんちん、大好きだろう」 「あ……い…いや…」 青年の顔に、その汚れたペニスを擦りつける。 ベタベタとした汚れた感覚から、なんとか逃げようとしている様が面白い。 人が嫌がっている光景がおかしいだなんて。自分の中に、人が嫌がることをするのが愉しいと思う感情があるだなんて。 初めて気づいた。 もっと嫌がらせたい。 この顔を、苦痛にゆがませたい。 「あ……そうだ…」 ジーパンのズボンの中から、iPhoneを取りだした。 良いことを思いついた。 もしくは、出来たらかなえたいと思っていた願望。 「いいコトをしようか。ほら、座って」 「あ……いたい……」 髪の毛をひっつかんで、壁に背をあてて、三角座りにさせた。 「痛い……」 青年はかなりぐったりとしていて、されるがままになっている。腰を突き出すような姿勢の三角座りにして。両足の膝をたてて、足を大きく開いた。 「あぁ……」 かすかな抵抗の感触を感じたが、私の手の動きを止めるほどの力ではない。半ば、諦めたような顔が、見える。 こうして見ると、オシッコと精液にまみれていても、その顔は、やはり、美しかった。 「綺麗だね……。だから、記念に…」 「え……」 青年の身体を壁にもたせかけたまま、立ち上がって、2・3歩後にさがった。 身体から離れたのが意外だったのか。 たしかに、この部屋に侵入してきてから、ずっと、この身体と私の身体は密着していた。 今、改めて離れて見て。 美しい。 「綺麗だよ…本当に…」 iPhoneをかかげた。 小さな液晶の中の青年と、実際の青年。大小2人の「彼」が、今、私の視界の中に写っている。 どちらの青年も、まったく同じで。2つの青年が同時に動く様子が。なんだか、影遊びみたいでおかしかった。 「くくっ……」 喉奥で笑いを我慢した私の表情を見て、青年の顔が不快にゆがむ。 「さぁ、撮ってあげようか…。 おちんちんとバイブを入れられて、オシッコ漏らしちゃった僕ちゃんでーす」 「な……」 小さな画面の中の方の青年だけを見つめてみた。 かなり腰を突きだして座っているから、足の間。後孔から精液がにじみ出ているのが分かる。私が注ぎ込んだ精液が、青年が呼吸するたびに、泡だって、後孔からあふれ出ている。 股間のペニスは精液とジェルと尿でで汚れて。陰毛がべったりと貼り付いている。 そうして、視線をあげると、下腹部から、胸、そして、首。顔まで、尿が垂れ流れた跡がある。 黄色い水の名残は、成熟した身体の青年には、似合わなくて。 でも、そのギャップが、また、よかった。 「ほら、撮って居るんだから、サービスしてごらん。お尻の穴を両手で開いてみるとか」 「な……そんな…こと…」 青年が、ゆっくりと、首を振りかける様子を見て。 落ちていたナイフを、拾い上げた。 「それとも、ここで、オチンチン、切っちゃおうか。きっと、すごく痛いよ」 声に、どうしても、笑みがまじってしまう。 青年の顔が、サッと一瞬にして、青くなった。 小さな液晶の中でも、見て取れるほどに。 だから、iPhoneから視線を外して、現実の彼も見てみた。 顔色を失せて、うつむき、私の手の中のナイフを見ている青年。 本気で、オチンチンを切ろうと思っているわけではない。 ただ、脅しで言っただけだけれど。それでも、予想以上の効果があったみたいだ。 「き……切らないで」 「言うことを聞いてくれたら、切ったりしないよ。大切な君の、オチンチンだからね」 「……はい…」 ナイフ一本で、完全に、彼は、私の支配下となった。 「さぁ、じゃあ、お尻の穴がよく見えるように、足をもっと開いて…」 「は…はい…」 青年が、言われたとおりに、足を開いていく。股間が、より、鮮明に、液晶画面の中にうつっている。 拡大をしてみると、画面の中、薄汚く汚れたペニスがくっきりと見える。 「お尻の穴が、あまりよく見えないな……。そうだ、四つん這いになってごらん」 「は……はい…」 青年は、両手を縛られているせいもあって、モタモタと。 壁にあずけていた身体をゴロンと床の上に回転させた。 「う……映しているんですか?」 青年は、私がiPhoneで撮影していることが、気になっているようだった。 「もちろんだよ。私たちの記念に、ね。 それに、証拠だよ。僕たちが、こうして、愉しんだことの」 「ぼ……僕は……」 愉しんでいない…と否定したかったのだろうけれど。 俯いて、言葉を飲み込んだ。 四つん這いといっても、両手を床につくことが出来ないから、肩を床についている。そのせいで、より、下半身が持ち上げられているようになっていた。 「ほら、尻を両手で割り広げて。 お尻の穴が、きちんと見えないよ」 「……はい…」 私の気が急いているせいか、青年の行動が、モタモタとスローモーションのように感じる。 「そう…そうして…」 それでも、私の言葉通りに動く様子は、なんだかマリオネットを連想させて、愉快だった。 「あぁ……よく見えるよ…。君のお尻の穴」 画面の中で、後孔が大写しになった。 赤く充血した蕾が、ヒクヒクと震えて、中に溢れているジェルと精液を垂れ流している。 青年が息をするたびに、縮んだり、緩んだりしている。 それが、愉快だ。 なんだか、イソギンチャクのようにも見える。 「かわいいケツの穴だね…。グチュグチュ動いて。 君の汚いケツの穴、見てもらえて嬉しいだろ?」 「い……いや……」 「嫌ばかりじゃなくて、もっと、言葉にバリエーションが欲しいな。君も、子供じゃないんだから。 それとも、何を言っていいのかわからないんだったら、私の言葉を繰り返すかい?」 「………」 青年は無言だった。 それでも、私の手の中のナイフに、耐えず神経を注いで居るんだろう…ということはつたわってきた。 「じゃあ、「今日はいっぱいおちんちんをいじってもらって、嬉しかったです」って言ってごらん」 「……そ…そんな…こと…」 「それとも、今日の記念に、おちんちんを切っちゃう方がいいかな…」 「………」 数秒、間が空いて、青年が息を吸う音が聞こえた。 「き……今日は……いっぱい…おちんちんを…いじってもらって……嬉しかった…です」 声が、泣いているように、震えている。 恥ずかしすぎて、情けなさ過ぎて、涙が止まらないんだろう。 四つん這いという獣の姿勢で、グスグスとないているのは、滑稽だ。しかも、股間の奥。本当だったら、秘めている部分を大きく開いて。 「かわいいね…。やっぱり、君は美しいし、ステキだよ…」 「………頼むから…許して……」 私は、iPhoneのアプリを閉じて、ズボンのポケットにしまった。 あれだけ撮影したら、充分だろう。 「そうだね…。今日は終わりにしようか…。 でも、これからも…来てあげるよ。君のために」 床の上に。 四つん這いが崩れて、ほとんど這っているような姿勢の、青年のそばに歩み寄った。 膝を曲げて、しゃがみ込むと、彼の顔が見えた。 「え……」 綺麗に整った顔が、瞬きをして、こちらを見つめ返してくる。 彼の瞳に、私はどんな風に写って居るんだろう。 一瞬、気になったが、そんなことはどうでも良いことだと、すぐに頭の中から振りはなった。 彼から、どう思われているのか、なんて、本当にどうでもいい。大切なのは、彼を、私の思い通りに支配できるか、どうか、だ。 「水曜日に来る、「彼」にばれたくないだろう」 「え……」 一瞬にして、表情が凍り付いた。 「はは……」 その変化がおかしくて、自然と笑みが漏れた。 「い……いや…。頼むから……そんなことは…」 「大丈夫。君が、私の言うことを聞いていたら、黙っていてあげるよ。 私とこうして愉しんで、オシッコまで漏らしたことも、ね」 「…………」 彼は、言葉もないように、床の一点を見つめていた。 「……はい…」 そうして、ゆっくりとうなずいた。 それが、彼が私の手の中に、籠絡され、落ちてきた瞬間だ。 これからのコトを想像してみようか…。と思ったけれど。 その楽しみは、部屋に帰ってからでもいい。 「たのしかったね」 彼の手をとって、縛っていた縄を外してあげた。 青年は、ぐったりと、床に身体を横たえて、ピクリともしない。 すべてを諦めたようで、瞳は、世界の果てをみているようだった。 でも、これからのコトを考えると。 愉しくなりそうだ…。 私は、床に手をついて、立ち上がった。 今日は、始まりの一歩だ。IPhoneの、この動画がある限り。青年は、私の思い通りだろう。 ズボンのポケットの上から、iPhoneを撫でて、部屋を後にした。
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2012 08 07UP 7月ちゅうには更新する予定だったのですが、最近全然小説を書いていないので、更新が出来ませんでした。 ついに、8月に入ってしまって…。これはヤバイ…という事で、あわてて書きました。 隣人の3作目です。 ちょっと、この手法には飽きてきたので、次は、ラブラブなネタでも書きたいです。 でも、最近、暑くてパソコンの前にあまり座っていないしなぁ……。 暑くても、自室のクーラーを使えないので、どうしてもパソコンの前に座っている時間が短くなってしまうのです。 秋までは、いろいろな小説を読んで、目を肥やしておくとしようかな…。 |
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