昔の話 1ページ目 |
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そろそろ卒業シーズンだな。 卒業っていうと、なんとなく別れという雰囲気がして、切ないよな。 俺? あぁ、俺にも、卒業の思い出くらいあるよ。 一番、思い出深いのは、中学の時の卒業かな…。 あぁ、思い出しただけで、なんだか、切なくなってきた。 なんだよ。俺に、切ないなんて言葉似合わないって? そんなこと、自分でも分かっているよ。 中学の時か…。 俺は、まだ、ひよっこだったんだな…。 子供で、純粋に前しか向いていなくて。 聞きたいかい? 別に、どっちでもいいって? じゃあ、思い出しちまったから、語らせて貰うよ。 当時、俺は、まだ、15歳で。 一言でいえば、子供だった。 同学年の奴には、もう、恋人が居たり、キスをしたコトがある。なんて奴も居たけれど。 俺は、好きな相手を、ただ、見つめるしかできなかった。 俺が好きだったのは、当時、一番仲がよかった、同級生の清吾って奴だった。 バスケ部に入っていて、身長も高かったし、見た目も格好良かった。 清吾とは、中学一年の時に、クラスが一緒になって。3年生まで、偶然にも、ずっと一緒のクラスだった。 清吾は、見た目だけじゃなく、性格も本当にいい奴で。 だれとでも、分け隔て無く優しくて。 女子からも、男子からも人気があった。 だから、俺が、清吾のコトを好きになるのにも、時間はかからなかった。 清吾が、女子と話していると、なんとなく気分がソワソワと落ち着き無い物になったり。 他の男子と肩を組んでいたりしたら、チリチリと胸の奥が痛くなったり。 あぁ、これが恋って奴か…と。知らぬ間に、自覚していた。 でも、恥ずかしいし。 清吾は人気者だから。 告白なんて出来なかった。 3年間、ただ、見ているだけだったんだ。 俺は、当時はクラスでは、目立たない方で。友達も少なかった。 話しかけてくる女子なんかも居なかったし。 今と同じように、貧弱で、制服を着ていなかったら、女子と間違われそうな子供だった。 クラブも、天文部なんて地味なクラブで、幽霊部員をしていた。 でもさ。 3年生の二学期辺りから。 なんとなく、清吾が、俺を意識しているんじゃないか…と思い始めたんだ。 休み時間、ふと視線を感じて顔をあげると、清吾と目が合う。 昼食のパンを買いにいこうとすると、清吾から「一緒に買いにいこう」と声を掛けられる。 帰り道で、偶然一緒になる事もあった。 そういう時には、途中のコンビニで一緒に買い食いして、公園で、学校のどうでもいいことを話たりする。 朝、登校時間が一緒になって、清吾と並んで歩いて、登校することもよくあった。 全部、偶然にしては、あまりにできすぎている気がしたんだ。 毎日の生活に、清吾が入ってきて、意識せざるを得ないようになっていった。 俺としては、もちろん、嬉しかった。 だって、清吾が好きだから。 すこしでも、一緒に居られたら幸せだし。楽しいし。 2人きりで、公園で話すのなんて、まるで、デートみたいな気分になっていた。 でも、3年生の2月になって。 清吾と俺、行く高校が別々になってしまうことが分かった。 清吾は、頭もよかったから、学区内のトップ高校。 俺は、中堅所の高校。 学校が違えば、もう、話をするきっかけもなくなる。 今までみたいに、一緒に居られなくなる。 その事実を認識したとき、俺は、かなり焦った。 今だったら、携帯があるから、メールでやりとりをしたり、パソコンを通じて、SNSで交流したりできるんだろうけれど。当時は、まだ、ポケットベルさえも無かった時代だ。 学校が別になってしまう…ということは、もう、今生の別れみたいな気がした。 それで、俺は、どうしよう、どうしよう…と思い詰めて。 思いきって、告白することにしたんだ。 今更ながら、よく、そんな気になったなぁ…と思うよ。 でも、当時の俺は、真剣だった。 告白をしたら、もしかしたら、受け入れてくれるかも知れない。 そうなったら、学校が離れても、恋人同士だったら。 土日なんかに会える。 清吾の態度からして。俺は、絶対に大丈夫だ、と思いこんでいた。 清吾も、俺のコトを好きに違いない…って。ただ、お互い、それを口にだすきっかけが無かっただけだって。 だから、卒業式を控えて、自由登校になった3月3日に。 清吾を、いつも会っていた公園に呼び出した。 「どうしたんだよ…、律。あらたまって、話があるって」 午後3時。 時間ぴったりに来た清吾は、もうすぐ、見納めになる詰め襟の学生服を着ていた。 黒色は、清吾によく似合っていて、格好良い顔を、より引き立たせていた。 「律から、呼び出されるなんて、珍しいよな」 「う……うん…」 やはり、本人を目の前にすると、どうしても緊張してしまう。 絶対に大丈夫だ、と思っていても、 万が一、断られたら…なんて思いがチラチラと胸の中をかすめて。 「は…話っていうのは…」 自分でも、奇妙にうわずった声だ…と思った。 清吾の顔を、まともに見ることができなくて、公園のベンチや遊具に、キョロキョロと視線を動かしながら。 手を、ぎゅっと白くなるほど。力をこめて握っていた。 「その……清吾。高校が別になるけど……」 「あぁ、そうだな…」 清吾は、いつも通りの表情で。 いっそ、このまま何も言わずに引き返そうか…と悩んだ。 でも、この機会を逃したら、もう、チャンスはないように思う。 胸がドキドキして、心臓が飛び出るんじゃないか…と心配した。 でも、思いきったんだ。 自分の力を全部出し切って。 「清吾…。俺、清吾のこと……。 好きなんだ……。高校に上がってからも…出来たら。 つ……付き合って欲しいい…」 恥ずかしくてたまらないから。 一息に、清吾の顔を見ずに俯いたまま、言い切った。 「…………」 言ってしまった…。 その思いで、しばらくは、頭がまっ白になってしまっていたけれど。 清吾の方を、伺う余裕なんてなかった。 だから、清吾が、すぐ前に近づいてきている、と感じたときは、びっくりした。 清吾の、形のいい唇から、どういう言葉が発せられるのか。 何を言われるのか。 その空白の間が、何分間にも、思えた。 でも、きっと、一瞬だったんだろうけれど…。 「気持ちわりぃ……」 ボソッと低い声が聞こえた。 一瞬、聞き間違いか、と思って、顔を上げると。 「気持ち悪ぃな…。なんだよ、律、お前、オカマ野郎だったのか?」 清吾が、こちらを見下ろして、吐き捨てるように呟いた。 「………あ……」 予想もしていなかった答えで。身体が一瞬固まった。 言っている意味が、よく分からなかった。 気持ち悪い、と言われるだなんて。 「まぁな、うすうすは気づいてたんだよな。 お前、俺のコト、待ち伏せしたり。やたらとベタベタ話しかけてきたり。 今日だって、話がある。なんて呼び出すから」 汚い物でも見るような視線で、俺を見下してきている。 昨日まで、一緒に下校して、親しく話していた男の顔とは、別ものになってしまったかのようで。 「お前がオカマ野郎だったなんて、すっかり騙されていたよな…。 俺らを騙していた、制裁が必要だよな」 「え……」 清吾の言葉と同時に、公園の影から、ヌッと5・6人の男子生徒がでてきた。 2人きりだと思っていたから、びっくりした。 全員、クラスメイトで、清吾を中心として、仲が良かった奴らだ。 「……な……なんで…」 話があるって、呼び出したのは、清吾だけだったのに。 「話がある、だなんて、どうせロクなコトじゃないだろうと思って。 田中とか、中井とかにも、声をかけておいてよかった。 今まで、よくも、俺らを騙してくれていたよな」 「ち……ちがう……」 慌てて首を振った。 気がつけば、周囲をぐるりと男子生徒で囲まれていた。 背が低くて貧弱な俺は、頭がパニックになった。 まず、清吾と2人きりで無かったこともショック。 清吾への告白を、こんなにも大人数に聞かれていたことも恥ずかしい。 そして、何よりも、清吾の態度が。くるりと人が変わったように。 今までの優しい清吾が無くなってしまったことが衝撃で。 うまく受け止められなかった。 「ひ……」 だから、気づいたときには、もう、クラスメイトの田中に、両手をつかまれていた。 「な……なんで…清吾……」 「お前、おかま野郎だったら、男にされるのが好きなんだろう」 「清吾は、オカマなんて、気持ちがわりぃってよ。 俺らが相手してやろうか」 ギャハハハと下品な笑い声が、公園に響く。 「え……あ……」 何が起きているのか、よく分からないまま、両手をつかまれて、公園の茂みの方に引きずられていった。 木々が茂っているあたりは、普段からじめじめとしていて、人が少ない。 重なっている落ち葉の上に、身体を押し倒されて。 ようやく、「なんだか、ヤバイ」というコトに気がついたくらいだ。 「お……俺は…」 男達が怖くて、逃げよう…と身体を起こしかけると。 「いいじゃん。卒業の記念に、愉しませてやるよ」 「嬉しいだろう。オカマ野郎なんだから」 クラスメイトだった男達が、口々に勝手なコトを言っている。 「は……はなせ……」 もがいていた手が、後ろ手にまとめられた。 田中が、ポケットから出したビニール紐で、まとめて縛り上げる。 「う………」 手の自由がきかなくなる、というのは、ものすごく不安になる。 ゾゾッと背筋を悪寒が這い上がってきた。 それでも、まだ、ジタバタともがいていると、思い切り、腹を蹴り上げられた。 「ひ……」 激痛が、全身を走る。 身体が、大きく揺れて、枯葉に頬が擦りつけられた。 痛い、なんていうモンじゃない。 全身がしびれて。あぁ、蹴られたんだ、というコトは、目の前のスニーカーを見て、ようやく気づいたくらいだよ。 「大人しくしてろっつーの」 「気持ちワリィオカマのくせに」 「ひ……ひぃぃ……」 他の奴らも、ゲシゲシと。 立て続けに腹を何度も全身を蹴りつけてきた。 痛くてたまらないけれど、両手を縛られて、枯葉の上に引き倒されて。 せいぜい、もがくことしかできない。 でも、蹴り続けられているうちに、もがく力もなくなってきた。 「おい、オカマ野郎。お前、男のチンチンが好きなんだろう」 田中か、誰かの声がした。 蹴っていた足がピタリととまった。 全員が、倒れ込んでいる自分を、ぐるりと囲んで、見下ろしている。 「ち……ちが……」 否定しよう、と首を振ると同時に。 男の1人が、ズボンのベルトを緩めて、男性器を顔の前につきだしてきた。 「ひ……」 前髪を鷲づかみにされて、引き上げられた。 膝立ちの姿勢になり、その、剥き出しの股間に、顔を押し当てられる。 グニャリとした感触が頬に触れた。 今までにない感触。それに、むあっとした股間の匂い。 「い……いや……」 顔を、放そうと左右に首をふると、余計にペニスに顔を擦りつけることになってしまう。 「ほら、大好きなチンチンだぜ。舐めさせてやるよ」 「ひ……」 歯を、指で強引にこじ開けられた。その隙間にペニスが入ってくる。 グニャっとした感触と、口腔いっぱいに侵入してくる異物に。頭がこの上なく混乱してきた。 「うわぁ…。マジでくわえてるぜ」 「美味そうにしゃぶってるじゃん。さすがは、オカマ野郎だな」 ゲラゲラと笑う声が聞こえる。 どれも、聞き覚えのある声なのに。 頭に、友達だったはずの顔が浮かんでは、ゆらりと霞むように消えていく。 「うぐ……う……」 「もっと、きちんと、しゃぶれよ。うまいだろ、チンチン」 立てている膝が痛い。 上半身の体重は、男の性器に押し当てられている口の部分だけで支えて居るみたいで。 より、喉奥にペニスが侵入してくる。 「うぐ……」 それに、最初は、ぐにゃりと柔らかかったペニスが。 口の中で、確実に形を変えて、どんどんと硬くなっていっている。 口から押しだそうと蠢く舌の感触がイイのか。 男が、腰を前後にゆっくりと振り始めた。 唇ギリギリまで、ペニスを引いては、喉奥まで突き上げてくる。 そのたびに、胃液が迫り上がってくるような気がする。 必死で口から出そうと、舌でつついていると、喉奥に打ち付ける腰のスピードが、だんだんと速くなっていく。 「う……うぐ……」 「くわえるだけじゃなくて、いじってほしいだろ」 「オカマのチンチンも、見てやろうか」 声と同時に、誰かの手が、自分のベルトに伸びてきた。 逃げよう、としたけれど。 両手を後ろ手にくくられていて、頭は、股間に押しつけられている。 抵抗しようがない。 ズボンとパンツが、一気に引きずり下ろされて、足首から引き抜かれてしまう。 「うぅぅ………」 さっき、蹴られたのと、チンチンをくわえているせいで、身体を動かすことも出来なかった。 上は詰め襟なのに、下半身だけが剥き出しにされてしまった。 下半身をさらけ出すだなんて、子供の頃以来で。 頭がどうにかなってしまいそうだ。 「うぐ……」 恥ずかしくて、涙があふれ出てくる。 でも、そんな俺を気遣ってくれる奴は誰も居ない。 あくまで、俺は、「オカマ野郎」で、気色悪い存在なんだ。 みんな、「初めて男を犯す」というコトに夢中になっているようで。 異常な興奮状態だった。 「なぁ、俺、姉貴の部屋からこっそり、セックス用のジェルパクッて来たんだ」 「いいな。それ、塗ろうぜ」 「ほら、もっとケツを突き出せよ。ケツの穴がよく見えないだろう」 口の中が、どんどんとペニスで一杯になっていく。 喉奥を突かれると、顎がはずれそうな気がする。 それに、立っていた男が、枯葉の上に、膝立ちになったせいで。 自然と上半身が下ろされて。 尻を突き出して、四つん這いになっているような姿勢になってしまった。 尻の割れ目を、何本もの手がペタペタと触ってきている。 その感触が、たまらなく恐ろしい。 これから何をされるのか。 想像したくない。 でも、どうしても、頭の中に浮かんできてしまう。 視界の隅に、チューブ状の容器が見えた。 あのジェルを、入れられてしまうんだろうか。 いかにも、ドクドクしい水色をしている。 「う……」 「じゃあ、ジェル、出すぜ」 「ひ……」 冷たい感触が、後孔に触れた。 今まで、そんな場所。坐薬を入れるときくらいしか触れたことがない。 そこに、硬い何かが押し当てられて。 さっきの、チューブの口を押し当てられて居るんだ。 後孔に、あのチューブの先端が突き刺さっている。 想像したくないけれど。 否応なしに、頭にその光景が浮かんでくる。 「うぐ………ぐぅぅぅ……」 じゅるじゅると音をたてて、何かが後孔から侵入してくる。 「どうせだったら、全部絞り出した方がいいよな」 「あぁ、全部入れちまえば?」 「ぐぅ……」 腸壁を、粘液がながれていく感触がして。 圧迫感が、腸を迫り上がってくる。 「あぁ……あ……」 たまらなくて、口に侵入しているペニスに、軽く歯が当たってしまった。 「チッ……ヘタクソなオカマ野郎だな」
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