少年の風景 | ||||
私には、そんな加虐心があるとはおもっていなかった。 あまりレベルが高くない私立の小学校の教師を八年ばかりしている。 もう、30歳になるから、そろそろ結婚を考えないといけない。ちょうど、つき会って一年弱なる、信用金庫に勤務している「美奈」という彼女もいた。 給料は高くないし、生活も「充実している」とはいいがたいけれど、それなりに身の丈にあった暮らしを送っている。 「美奈」も、私からのプロポーズを待っているらしく、時折、「将来、子供は2人くらい欲しい」だとか「同僚の子が結婚するらしいの」なんて話題を出してくる。 「美奈」の事を好きか、と問われれば、はっきりいって、「よく分からない」というのが本音だった。ただ、恋愛とはこういうものか…と漠然と思っていた。 ただ、自分の人生は、こんなものか…という諦めにも似た気持ちが、時折、波のように寄せてくることはあった。 もっと、何か夢中になれる趣味などでもあればいいのに…という気持ちもあった。 同僚が、自慢げに趣味の鉄道写真などを鼻息あらく自慢しているのを見ると、「夢中になれるモノをもっている」人間に対する憧れのような気持ちが、チクリと芽生えるのも事実だった。 だから、出会いは偶然だった。 会社からの帰り道。たまたま寄ったスーパーで、トイレに行こうとした。しかしながら男性用のトイレは使用中。女性用のトイレはそれなりの数があるのに、男性用トイレはたった一つしかない。最近は女性ばかりが優遇されている気がする。 その事に、苛ついた気分が芽生えた。 しばらく待ってみたけれど、中から人が出てくる気配はない。諦めに似た心地で、ふと隣をみると、身障者用のトイレがあった。 身障者用とはいっても、「だれでもご自由にお遣い下さい」という札が貼られていた。そうして、「空」の表示がでていた。 いままで、身障者用のトイレというのはあまり使用したことがないけれど。いつまでも空きそうにないトイレの前でまんじりとまっているのも時間の無駄な気がする。 私は一歩、足を動かして、身障者用のトイレを開けた。 スライド式のドアは思いの方軽くて、「身障者用のトイレを利用する」というかすかな罪悪感を軽減させた。 ところが、ドアレールを見ながらを開けて、俯いたまま中に入るった。なんとなく、正面切ってはいるのがずるいような気がしたので、俯いて入ったのだ。 そうして、完全に身体をトイレ内に入れてから顔をあげると、小さな影が見えた。 「あ……」 どうしてだか分からなかったけれど、私はもうすでに身障者用のトイレ内に身体を入れているせいもあり、あわてて後ろ手にドアを閉めた。 先客があったのだ。 でも、「空」表示になっていたのに。 一瞬、頭が混乱しそうになったけれど、その「影」が後ずさるように動いたことで、冷静な気持ちがよみがえってきた。 そこにいたのは、少年だった。 まだ、幼稚園か、小学一年生くらいだろうか。 きっと、小さいから、トイレにはいって、鍵をしめるのを忘れていたのだろう。 ただ、普通のトイレよりも広い、身障者用トイレ内では、小さな身体は、より小さく見えた。 「す……すまない」 私は焦って呟いたけれど、彼は、私の言葉を聞き取れなかったのか。もしくは意味がわからなかったのか、すこし首を傾げた。 仕事柄、子供は見慣れている。 ただ、学校外で、こうして児童と接する機会はない。 学校にいけば、「教師」というスイッチがはいり、事務的に子供達を観ることが出来たけれど。こうして、不意打ちに子供に会うと動揺してしまう。 それは、自分がまだ子供を持っていないせいもあるかもしれない。 それに、仕事でおしえている学生以外、親戚にも子供がなく、接することがないからかもしれない。とにかく、私は一瞬ドキリとした。 ただ、私だけが動揺していたようで、先客である彼の方は、突然はいってきた私にも、まったく動じていなかった。 「おじさんもトイレ? 」 子供独特の甲高い声が響いた。 みれば、少年は、まだズボンを履いたまま、いまにも下ろそうとしている瞬間らしかった。 「あ……あぁ……」 私は自分の動揺を隠すように、首を縦にふって、うなずいて見せた。 少年は、ふぅんと鼻をならして、さして興味もなさそうに、ズボンをズリ下ろした。 まだ幼いから。 Tシャツに、レギンスのようなものを履いている。Tシャツの丈はながかったけれど、少年はそれをつかんでたくしあげていた。 レギンスは、ズボンを全部下ろさないと、性器を露出することが出来ないタイプらしい。 白い尻が、あらわになって、ドキリと胸が高鳴った。 学校の身体測定などで、生徒の下着姿などは見慣れているはずなのに。 学校外で、こういう光景を目にする、というのは、なんだか違和感があった。しかし、胸の高鳴りは抑えようがないほどに、どんどんと増していった。 私は、さりげなく、少年の前の方に動いた。 小さなペニスが少年の白い腿の間についていた。 それから、綺麗な黄色い尿がシャアアと音を立てながら、便器の中に吸い込まれていっている。身障者用トイレのせいで、洋式便器なので、私の位置からは、便器内にたまった尿を観ることが出来ないのが、残念な気がした。 私は、自分の胸が、どうしてこんなにもたかなっているのかが不思議だった。 なんてことない、少年が放尿している光景なだけだ。 それなのに、なぜだか、胸がドキドキしている。脂汗が、じっとりと額に浮き出てきているのが分かった。 私は、ゆっくりと彼に近づいた。彼は私の視線など、全く気にしていないようだった。 まだ幼くて、人前で放尿する、という羞恥心が備わっていないのだろう。 その、無垢な所にも、なんだか、ゾクゾクとした。背筋を、何万という蟻が這い上がってくるような気がして。 それが、そのまま、脳の方にまで進入していくような。 今までにかんじたことがない感覚だった。 少年のペニスからでていた尿が、ジワリジワリと勢いをうしなっていった。 全てを出し終えたようで、最後にペニスの先から、数滴したたり落ちた。 私はそれが非道く残念に思えた。いつまでも、放尿している少年を見ていたいようにおもったのに。 終わってしまったのに、気持ちが落胆した。 同時に、少年の出した尿を見てみたい気がした。 洋式便器の中にたまっているであろう黄色い水を見てみたい。 私は何故、自分がそんな風に思うのか。 どこから、こういう衝動が来ているのか。 まったく分からなかったが、そういう疑問符について考えるよりも、衝動の方がつよく、身体を襲ってきていた。 「ま……待った」 少年が、水を流そうとスイッチを押しそうになる手をあわてて近寄り、掴んだ。 少年の手首は、思っていたよりもずっと細くて、掴んだ私の指が一回りして、親指と人差し指とか重なるほどだった。 私の牽制に、少年はいぶかしげに眉を寄せたが、突然、大人の男の人に掴まれて、動揺が湧いて手出てきたのだろう。 寄せられていた眉が今度は、困惑したような表情になった。 私は、洋式便器にたまった彼の尿を見た。 透明で、黄色く、キラキラとかがやく黄金水のように見えた。 ドキンと胸がなった。 スーツのシャツに、汗がべっとりと貼り付いているのが分かった。 「お……お兄さんと遊ばないか? 」 思わず、付いて出た言葉は、なんていうことない、創造性に欠けるもので、あまりに単純な言葉に、我ながら情けなかった。 でも、少年は戸惑った表情を貼り付けたまま、私の言葉を反芻した。 「遊ぶ? 」 この年頃の少年は「遊ぶ」だとか「ゲーム」だとか言う言葉に弱い。 すぐに「遊びたい」だとか、「ゲームしたい」だとか言う。それは、職場では、生徒から 発っせられると、私を苛々とさせる言葉だったけれど。 今は、自分が言っている。 そのことも、自分には意外な気がした。 ただ、考えるよりも、言葉が先に出てきてしまっている。 それほどに、興奮している。何故だろう。これくらいの年頃の子供は、いくらでも見ているのに。ドキンドキンと胸が高鳴った。 私は、少年のもう片方の手も掴んだ。そうして、少年の背後に回り、自分のネクタイを取った。 それで、少年の両手首を後ろ手に、ひとまとめにして、縛り上げた。 そうして、ズボンを完全に脱がせた。 なんで、こんな事をしているのだろう。 この少年が、見た目がとても綺麗なせいかもしれない。普段、私が指導している少年達は、みんな日に焼けて、薄黒い肌をしている。それに、顔だって、こんなにも整ってはいない。 この少年には、気品のようなものを感じる。 それが、私の心をひどく刺激しいる。 全ては、この少年の見目が悪いのだ。私に、こんな行動を起こさせるのだ。 そう考えると、罪悪感が消えて、逆に、この少年に対する苛立ちのような気持ちが押し寄せてきた。 私が悪いんじゃない。悪いのは、この少年だ。 罪悪感が消えると、加虐心が増してきて、心の大半をジワリジワリと支配していくのが分かった。 「ど……どうして…両手が動かないよ」 少年は動揺したように、私の方を振り返った。 色白の顔に、大きな目がふたつついている。その目が困惑して、小刻みに揺れている。 改めて、整った顔だ…と思った。 「大丈夫。私の言うとおりにしていたら、両手を自由にしてあげるよ」 少年は戸惑ったようだけれども、ジッと私の顔を見ていた。 私は、少年の背後に回って、髪の毛をつかみ、膝立ちにさせた。これで、少年は、私の顔を見ることが出来なくなった、それに、髪の毛をつかんで、顔を固定させたので、必然的に、便器の方を向いた形になった。 トイレの床に膝立ちになると、ちょうど少年の顔のあたりに便器の縁がくる。 「飲んでごらん」 私は彼の耳にささやいた。 そういう言葉が出ること自体が、なんとも不思議だった。 ただ、この、黄金水を、飲んでいる少年が見てみたい。 便器に顔を突っ込んで、必死に吸い上げる様を見たい…。 「え……」 少年は最初、意味が分からずに、こちらを振り返ろうとしたけれど、私が髪の毛をつかんでいるせいで、それはかなわなかった。 「の……飲むって……おしっこを? 」 声に、動揺が現れていた。 「そう。自分のだしたものなんだから、別に平気だろう」 「で……でも、汚いよ……」 至極当然な反応だったけれど。 もう、「おしっこ」が「汚い」という事は分かっているのか。 その汚い水を、今、無理矢理に飲ませようとしている。 ゾクゾクと、背筋を何かが這い上がってきているような気がした。もはや、私の思考は、この少年を目の前にして、止まっている。 ただ、願望と衝動だけに、身体が支配されてしまっている。 「でも、自分がだしたものだろう。さぁ、ほら。飲んでごらん」 「う……」 私は、少年が眉を寄せるのもかまわず、掴んでいた髪の毛を強引に便器の中に押し込んだ。 「うぐぅぅぅぅ………」 チャポンと音がして、少年の顔が、便器内の水に浸かる。 食い髪の毛が便器の側面に貼り付いて、「まりも」みたいだ…と思った。 「あぁ……」 後頭部の髪の毛を掴んで、少年の顔を一旦引き上げた。 「あぁ……く……苦しい……」 少年の顔は、黄色い尿で濡れそぼっていて、前髪が額にべったりと貼り付いている。 顎から、尿がしたたっていた。 「駄目だね。全然飲んでいないじゃないか。口からスーッと息を吸い込むようにして飲むんだよ」 「うぅぅぅ……」 彼はうめいて気持ちが悪そうに表情をゆがめていた。 「分かったかい? 口から吸い込むんだよ」 「あ……あぁぁ……」 先ほどのが不意打ちだったせいで、鼻からも尿が入ってしまっていて、狂いらしい。身体が小刻みに震えていた。 でも、そのこともなんだか愉快だった。 私は自分の顔が、にやつくのをとめられなかった。それでも、少年は私の顔を見ることが出来ないし。私たち2人以外に、だれもいない。 どんな顔をしていても、誰もとがめる人が居ないのだ。 「さぁ、きちんとうまく飲み込むんだわよ。 いち、に、さん…さぁ」 「うぅ……」 髪の毛を掴んで、背をしならせてから、勢いよく再び便器内に顔を突っ込ませた。 さっきよりも深く。 かろうじて、後頭部を掴んでいる私の手が濡れない程度まで顔を沈ませた。 そうして、たくさんのめるように、長く漬けた。 そうしているうちに、彼の身体がビクンビクンと痙攣したので、顔を引き上げた。 「あぅぅ……苦しい………」 彼はあえいでいたけれど、便器内の水は、けっこう減っていた。 私の言いつけ通りに、だいぶとのんだらしい。 「自分のおしっこはどんな味だい? 」 私は、ききながらワクワクとした。 尿に穢れた彼の顔が、奇妙に歪んでいて、それが愉快だったせいかもしれない。 はりついた髪の毛と、口周りにテラテラと光っている尿が光をうけて、綺麗だったせいかも知れない。 「す……酸っぱくて……へ…ヘン……気持ち悪い…」 彼は途切れ途切れに苦しそうに息をすっていた。 「そう。オシッコって、酸っぱいのかい。でも、まだ、少し残っているね。 全部、飲んでしまおうね」 「あぁ……」 私の言葉に落胆したように少年が嗄れた息を漏らした。 「さぁ、飲んで」 「う……」 再び、彼の後頭部の髪の毛を掴んで、顔を便器内に沈めた。 ズズズッと彼が尿を吸う音が響く。 便器内の水が少なくなったせいで、音が便器の磁器部分に反響して、より、響くんだろう。 私は彼の顔を便器の中に漬けながら、便器の蓋部分に掻かれている「東洋陶磁株式会社」というラベルを見ていた。 「う……う……」 彼の頭が揺れたので、再び引き上げた。 便器内の水は、かなり減っている。 だいぶと、彼の胃の中に、尿が収まったのだろう。 濡れた顔を見た。 知らず知らずに、私も興奮していたらしい。 自分の下半身に違和感をかんじ、目をやると、ズボンの前が張り裂けんばかりに、硬く盛り上がっていた。 こんな光景を見て、興奮している自分が不思議だった。 ただ、「美奈」との性交では感じたような事がない、身体の奥底からわき上がってくるような衝動が、指先から頭まで。支配していた。 興奮し過ぎていて、私も指先が小刻みに震える。 「う……はぁ……くるし……」 あえいでいる少年の身体を便器に押しつけたまま、少年の尻の方へと視線を移した。 白くて、綺麗な形に盛り上がっている双丘が見える。 心がドキンッと高鳴った。 早く見たいような。いや、まだ自分を焦らしたいような。 なんとも言い難い感情が身体の芯からわき上がってくる。 ゴクリと、生唾を飲み込む音が響いた。 私は双丘に指をかけて、両側に押し開いてみた。 その奥に、ぷっくりと、赤い肛門が見える。 「あぁぁぁ……」 夢でも見ているようだった。 まさしく想像していたとおり。かわいらしくて、少年の息に会わせて、ヒクンヒクンと震えている様子は、そこだけが別な生き物みたいだった。 「蕾」という言葉がまさしくふさわしくて、それは、私に「無理矢理こじ開けたい」という願望を突き動かせた。 閉じてあるモノをみると、開けてみたくなる。 看板などで、テープで隠されている文字をみると、剥がしてみたくなる。 そういう衝動と同じだった。 窄んでいる蕾をみると、こじ開けてみたくなる。 「はぁ……」 私ははやる気持ちを抑えるように深呼吸をして、少年の後孔を指でつついた。 イソギンチャクみたいに、後孔がピクンと動いた。 それを無視して、右手の人差し指を一本、後孔の窄まりに押し入れた。 「い……いた……いたい……」 たったの指一本でも、違和感を感じるのか、身体が逃げようとするように逃げ上がった。 中の締めつけは、思っていたよりもずっときつかった。 粘膜が、指を押し出そうと絡みついてくる。その、絡みつく粘膜が心地よかった。 「い……いたい……いたいよぅ……」 少年は涙声で逃げようとするように、身体をずり上がらせた。 でも、便器に上半身を押し当てられているせいで、これ以上逃げることはかなわない。 両手首は後ろ手に縛られているし。少年ができる抵抗といえが、身体をくねらせることくらいだった。 でも、そのことは逆効果で、後孔に入れた指がランダムにあちこちの粘膜を刺激することとなった。 「あぅ……うぅぅぅ……」 少年の無理矢理、中指も入れてみた。 ピリッと裂ける感触がして、少年の後孔の襞から血が滴った。 「いた……いたいぃぃ…お尻が……いた…」 少年は、苦痛のせいで、大きな声を上げることもかなわないようだった。 掠れた声を出しながら、必死に息を吸い込んでいる。 「あぁーあ…。お尻の穴が裂けちゃったね。血がでているよ」 私は、鮮血がしたたり落ち、流れているのを見ると、どうしても愉快な気持ちが湧いてきた。 白い腿に、赤い血がよく似合う。 そのコントラストが、絵画的だ、とも思った。 「ほら、もっと奥まで指を入れてみようか」 「い……いたい……や……やめて」 少年は、便器のふちに顔をもたれさせたまま、哀願した。 ゾクゾクする。こんな感覚を味わうのは、いつ以来だろう…。もしくは、初めてかも知れない。 少年の鼓動と、自分の胸の高鳴りが重なっているように感じた。 「さぁ、奥はどんなかな……」 私ははやる気持ちを抑えて、差し入れた2本の指に力をこめて、後孔の蕾を押し広げてみた。 力がいったし、後孔の襞の裂け目が大きくなった。 ただ、覗き込んでみると、デコボコとした赤い粘膜か見えた。 否。見えたような気がしたのかもしれない。 実際は、赤い血が裂け目からぷっくりともりあがってはしたたり落ちているせいで、よくは見えなかった。 ただ、その「奥」がどこまでもつづいているような気がした。 もっとよく見たくて、私は親指も入れてみた。 「うぅぅぅぅ……イタイ……いた……」 少年は便器のふちに顔をこすりつけて、すすり泣いた。 目からは絶え間なく涙が溢れて、顔をぬらしている。
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